ものづくり補助金平成24年度大分県

もやし屑の発酵による家畜への飼料化事業

大分もやし協業組合

この事例のポイント

  • もやし屑の産業廃棄物処理を外部委託しており、当初月額5万円程度だった処理費用が段階的に値上げされ、最終的には当初の7倍に高騰していた。
  • もやし屑の良質な飼料化に向けて専用の建屋を建築し、もやし屑の分離機、生ごみ破砕脱水減容機、もやし屑と混合添加材・乳酸菌を混ぜ合わせる撹拌機、連続交差スクリューコンベアー式乾燥機な…
  • 本事業により、計画どおりに進めば処理費用の約4割減という大幅なコストダウンを達成できる見込みである。

事業者のプロフィール

事業者名大分もやし協業組合
所在地大分県 大分市
業種耕種農業
技術分野電子部品・デバイスの実装
従業員数35人
資本金5,500万円
設立1990年

事業の背景

大分もやし協業組合は、大分県内のもやし生産者が品質向上、販路拡大、生産コスト削減を目的に組織した協業組合である。年間約2,200トンを生産し、県内で消費されるもやしの2〜3割を占めるとされる。毎日約2トンのもやし屑と野菜くずが発生しており、処理費用の高騰が事業本体の収益を悪化させる状況にあった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算もやし屑の産業廃棄物処理を外部委託しており、当初月額5万円程度だった処理費用が段階的に値上げされ、最終的には当初の7倍に高騰していた。
  • その他毎日約2トン発生するもやし屑が処理量の増大により組合内で対処できなくなっていた。

やったこと

もやし屑の良質な飼料化に向けて専用の建屋を建築し、もやし屑の分離機、生ごみ破砕脱水減容機、もやし屑と混合添加材・乳酸菌を混ぜ合わせる撹拌機、連続交差スクリューコンベアー式乾燥機などを効率よく配置した。工程シミュレーションの結果、減容、脱水(目標含水率65%)、発酵の一連の作業工程を確立した。混合添加材には米の副産物であるふすまを食糧用水分調整材として採用し、もやし屑360kgに対しふすま40kg(水分率70%)、乳酸菌200ccを添加する基本設計とした。大分県産業科学技術センターの指導を受けて試作飼料を作成し、脱水後もやし屑サイレージ化試験に合格した。平成26年夏より稼働を開始した。

  • 加工機もやし屑分離機生ごみ破砕脱水減容機撹拌機連続交差スクリューコンベアー式乾燥機

新しい製品・サービス:もやし屑を乳酸発酵させて作る家畜用飼料

事業の効果

本事業により、計画どおりに進めば処理費用の約4割減という大幅なコストダウンを達成できる見込みである。外部委託をなくし、もやし屑を組合内で処理して飼料化することで処理コストの増大を抑えられる。現在は組合で生成した飼料を試してもらいながら、正式な販売取引先を開拓している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決課題は処理費用の高騰と明示され、飼料化により処理費用の約4割減を目標にするなど、課題解決の数値目標が示されている。
  • 4
    事業化までの道筋平成26年夏の稼働開始、試作、サイレージ化試験合格など段階が示され、工程と解決の流れが読み取れる。

伸びしろがあった観点

  • 2
    強み・弱みを踏まえた優位性もやし生産量約2,200トン、県内シェア約2〜3割という数字はあるが、競争優位性そのものへの言及は薄い。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    処理費用が5万円から7倍に高騰した経緯があり、外部委託をやめ組合内で飼料化する判断の背景は読める。ただし中長期の経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    もやし生産量約2,200トン、県内シェア約2〜3割という数字はあるが、競争優位性そのものへの言及は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    課題は処理費用の高騰と明示され、飼料化により処理費用の約4割減を目標にするなど、課題解決の数値目標が示されている。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標3

    処理費用の約4割減という目標はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    飼料化の実務工程や問題点抽出、収支計算に取り組んだとあるが、人材や事務体制の具体は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    1日約600kgの販売量目標を掲げ、業界団体や個人農家へ営業すると書かれるが、飼料の選ばれる理由は薄い。

  • 事業化までの道筋4

    平成26年夏の稼働開始、試作、サイレージ化試験合格など段階が示され、工程と解決の流れが読み取れる。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    もやし層の飼料化という分野の新規性はうかがえるが、普及度や高付加価値化についての記述はない。

公的補助の必要性2.5
  • 波及効果・雇用2

    産業廃棄物の外部委託をやめ、食品系廃棄物を飼料化する循環の意義がわずかにうかがえる。

  • 費用対効果3

    処理費用の約4割減という費用対効果の数字はあるが、補助金投入額との比較は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    大分県内のもやし生産や県産業科学技術センターとの連携がうかがえ、地域性はわずかに読み取れる。

今後の展望

正式な販売取引契約先を開拓中で、業界団体や個人農家等を対象に営業を展開し、1日約600kgの販売量を目標としている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。