ものづくり補助金平成24年度鹿児島県

耐摩耗性の向上目的で製品の先端部分に超硬口-付品の試作と円筒研削盤の導入

株式会社ジクヤ精工

成果従来品に比べ摩耗していた部分の硬さが約2倍になった。

この事例のポイント

  • 増産に伴い量産体制とコストダウンが求められていた。
  • スティール焼入れ品の先端部分に超硬をロー付けし、外径を円筒研削盤で研削し、内径はワイヤーカットで仕上げた。
  • 従来品に比べ摩耗していた部分の硬さが約2倍になった。試作品の充填キャップは、従来品に比べ耐摩耗性や先端の強度が数倍となり、耐久性が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ジクヤ精工
所在地鹿児島県 薩摩郡さつま町
業種一般機械器具製造業
技術分野金型
従業員数12人
資本金300万円
設立1989年

事業の背景

従来はスパークプラグ製造過程のセラミック部分の粉末供給装置を受注していた。現在は売上の6割を占める大手メーカーのプラグ製造ラインの部品を納入している。車向けスパークプラグの受注が増えてきている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算増産に伴い量産体制とコストダウンが求められていた。
  • 納期・工程円筒研削を外注に依頼していたため、短納期に弱く、受注の維持と受注増に対応しにくかった。
  • 生産能力外注に頼っていたため、競争力が弱く、受注の維持と増加が課題だった。

やったこと

スティール焼入れ品の先端部分に超硬をロー付けし、外径を円筒研削盤で研削し、内径はワイヤーカットで仕上げた。ロー付けは銀ローをワーク形状に切断し、超硬と鉄の部分に挟んでバーナーで熱して溶着させた。最初は位置ずれで精度に問題が出たが、ずれ防止の棒を中心に入れて固定することで解決した。円筒研削盤では外径テーパー部(60度)の研削を主軸を傾けて行い、外径と内径の研削で0.005mm程度の加工精度を出せるようになった。取り組みは、超硬の部分の設計変更と製図、銀ローとペーストの選択、試作品の開発、精度検査の最終確認テストの順に進めた。

新しい製品・サービス:充填キャップ(試作品)

事業の効果

  • 従来品に比べ摩耗していた部分の硬さが約2倍になった。

試作品の充填キャップは、従来品に比べ耐摩耗性や先端の強度が数倍となり、耐久性が向上した。円筒研削盤の導入で、製造ラインのノンストップ化と短納期での生産が可能になった。研削を内製化したことで、ワンストップによる効率化と加工時間の短縮も実現した。これにより高品質と量産体制の確立が進んだ。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.0 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決外注依頼による競争力・短納期の弱さを課題として認識し、円筒研削盤導入で内製化しワンストップ化を図る計画が書かれている。
  • 4
    付加価値・賃上げの目標納入単価引き下げによる利益率向上を図るとあるが、具体的な付加価値額や賃上げの目標数値は書かれていない。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け耐摩耗性が従来比約2倍、先端強度も数倍と数字で示され、車向けスパークプラグ受注増というニーズも述べられている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    強み・弱みを踏まえた優位性車向けスパークプラグの受注増に触れるのみで、市場動向と自社の強み弱みの関係は具体的に書かれていない。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    スパークプラグ部品の受注から車向け受注増への流れが書かれ、内製化による効率化も述べられているが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    車向けスパークプラグの受注増に触れるのみで、市場動向と自社の強み弱みの関係は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    外注依頼による競争力・短納期の弱さを課題として認識し、円筒研削盤導入で内製化しワンストップ化を図る計画が書かれている。

事業の実現可能性3.6
  • 付加価値・賃上げの目標4

    納入単価引き下げによる利益率向上を図るとあるが、具体的な付加価値額や賃上げの目標数値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    円筒研削の技術修得や試作の工程が書かれているが、人材や事務処理体制についての記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    耐摩耗性が従来比約2倍、先端強度も数倍と数字で示され、車向けスパークプラグ受注増というニーズも述べられている。

  • 事業化までの道筋4

    設計変更、ロー付け試作、精度検査という工程と課題解決方法(ずれ防止の棒による固定)が順序立てて書かれている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    超硬ロー付けや円筒研削の内製化は書かれているが、分野の普及度や高価格化の水準は述べられていない。

公的補助の必要性2.5
  • 波及効果・雇用2

    車向けスパークプラグの受注増に触れるが、経済波及効果や雇用創出など国が補助する理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    加工時間短縮や利益率向上が述べられるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    鹿児島県さつま町の企業とうかがえるが、地域特性を活かした雇用や成長への言及は書かれていない。

今後の展望

車向けスパークプラグの受注増に対応し、焼入れ後の円筒研削の内製化による効率化で納入単価を引き下げ、利益率の向上を図っていく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。