ものづくり補助金平成24年度沖縄県

豊かな表現性と量産化を同時実現する 3D-NC旋盤の特殊アームの設計開発・導入

有限会社高江木工

成果加工精度を0.1mm単位まで高めることができた。

この事例のポイント

  • クライアントからより高度な加工を要望されていたが、人材不足や教育が課題であった。
  • クライアントからの高度な加工要望をきっかけに、木材加工が可能な3D-NC旋盤をメーカーと共同で開発し導入した。
  • 加工精度を0.1mm単位まで高めることができた。通常のNC旋盤では難しかった高精度での製作に成功し、クライアントの要望に応えられるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社高江木工
所在地沖縄県 沖縄市
業種木材・木製品製造業(家具を除く)
技術分野組込みソフトウェア
従業員数15人
資本金300万円
設立2004年

事業の背景

当社は木材加工製品を製作しており、精密機械を動かすのに必要なジグなども製作している。クライアントとは設計段階から一緒に携わっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力クライアントからより高度な加工を要望されていたが、人材不足や教育が課題であった。
  • コスト・採算生産性向上と作業標準化により競争力を高める必要があった。
  • 人手・技能職人の後継者不足が課題であった。
  • 販路・情報発信下請け的な役割からの脱却を目指し、提案の幅を広げる必要があった。
  • 品質・精度精密機械を動かすジグなどの製作に常に精密な加工が求められていた。

やったこと

クライアントからの高度な加工要望をきっかけに、木材加工が可能な3D-NC旋盤をメーカーと共同で開発し導入した。導入した特殊アームはコンピュータで制御し、0.1mm単位で調整可能である。この旋盤は沖縄県内の木工業界で初導入となる。クライアントからの依頼は設計段階から当社が関わり、細かいデータ設定も当社で行う。

加工機3D-NC旋盤の木工用特殊アーム

新しい製品・サービス:3D-NC旋盤の木工用特殊アーム

事業の効果

  • 加工精度を0.1mm単位まで高めることができた。

通常のNC旋盤では難しかった高精度での製作に成功し、クライアントの要望に応えられるようになった。細かい工業部品の制作や部分加工の精度が向上した。既存取引先でのシェアが拡大し、建材・店舗内装什器などの新たな分野での受注が見込めるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    当社は木材加工を手がけ、クライアントとは設計段階から関わってきたとあり、下請け脱却を目指す流れが読み取れるが、過去の取組との一貫性を示す具体記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    0.1㎜単位の高精度加工や既存取引先でのシェア拡大、建材・店舗内装什器への展開が書かれ強みはうかがえるが、市場動向の分析は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    高度な加工要望や人材不足が課題とされ、3D-NC旋盤導入で高精度加工と生産性向上を図り、新分野受注に結びつけた流れが具体的に書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    生産性は向上したとあるが、付加価値額や賃上げの目標値、その数値は記載されておらず、実現可能性の根拠は薄い。

  • 事業を進める体制3

    設計から塗装まで工程を分担し担当者が自主管理する体制や、職人の後継者不足を機械で補う記述はあるが、事務処理能力は触れられていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    座位部分を加工して長時間の着座を楽にする工夫など製品の価値は書かれるが、顧客ターゲットの整理や選ばれる理由の明確な記述は限定的。

  • 事業化までの道筋3

    今後は直接販売や改良を続け顧客ニーズを見ながら進めると書かれるが、スケジュールや課題解決の具体的な方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    沖縄県内の木工業界で初導入、業界で先進的な取り組みとあり、同分野での先行性はうかがえるが、高価格化の数値などは示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    海外に移転した製造業務を日本に取り戻すことを狙うとあり、国内回帰の意図はうかがえるが、雇用や波及効果の数字はない。

  • 費用対効果2

    生産性向上や既存取引先でのシェア拡大は書かれるが、補助金投入額に対する付加価値増加などの費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    コンピュータ制御の3D-NC旋盤を設計段階からのデータ連携で活用するとあり、デジタル技術の活用は読み取れるが、サプライチェーン全体への貢献は薄い。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    海外移転した製造加工業務を取り戻すとあり、国内製造の強化に触れるが、成長分野への構造転換という文脈は明確ではない。

  • 地域経済への波及3

    沖縄県沖縄市で木工品を製作し、建材や店舗内装など地域の事業への展開を示すが、地域資源の活用や雇用創出の具体記述は少ない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

木工品の高精度化と量産化の同時対応により海外製品との競争力を強化し、海外に移転した製造業務を日本に取り戻すことを狙う。将来的には切削加工から塗装までのワンストップ対応を活かし、全国への直接販売を行いたい。

事業者の声

従業員それぞれが強みを持ち寄ることによって、能力を最大限に発揮できる職場環境づくり

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。