四国初!電子カルテシステム等導入によるテレワーク勤務・オンライン診療可能な新しい動物病院モデル構築と働き方改革の実施

高知県の動物病院が、ものづくり補助金で電子カルテと自動精算機を導入し、テレワークや待ち時間の短縮を実現した採択事例です。

有限会社アリス

成果スタッフが出勤する必要のある院内業務数 10業務→5業務

この事例のポイント

  • 顧客の高齢化により、今後は通院が困難な飼い主が増えることが見込まれる。
  • 電子カルテシステムと卓上再来受付自動精算機を導入しました。
  • スタッフが出勤する必要のある院内業務数 10業務→5業務。電子カルテの一元化とオンライン閲覧により、獣医や看護師が必要な情報をスムーズに確認できるようになり、診療の質と若手獣医…

事業者のプロフィール

事業者名有限会社アリス
所在地高知県 高知市
業種技術サービス業(他に分類されないもの)
従業員数28人
資本金300万円
設立1994年

事業の背景

当社は1994年に設立された犬・猫専門の動物病院です。開院以来「動物に優しい医療」を掲げ、無休の営業やCT装置による高度診療など、高知県内で唯一となるサービスを提供してきました。

トリミングやしつけ教室、ペットホテルも併設し、保護動物社会復帰センターハピネスを運営して保護犬・保護猫の活動にも取り組んでいます。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑顧客の高齢化により、今後は通院が困難な飼い主が増えることが見込まれる。
  • 人手・技能間接業務が煩雑になり従業員の負担が増えるとともに、フロント業務は一部のスタッフしか対応できず業務が属人化している。
  • 人手・技能結婚・育児・介護などのライフステージの変化により従業員が勤務形態を変えられず、離職を余儀なくされるケースがあり、従業員の確保が難しくなっている。

やったこと

電子カルテシステムと卓上再来受付自動精算機を導入しました。電子カルテシステムには既製品もありましたが、開発元が廃業するとシステムが使えなくなるリスクがあるため、独自に開発を行いました。

診療情報の電子データ化は20年ほど前から取り組んでいましたが、処方薬や予防接種などの情報が一元化できていなかったため、新システムの導入に併せて一元化しました。電子カルテはオンラインで入力・閲覧できるようにし、獣医が研修や出張先でも指示やアドバイスを行える体制を整えました。

受付、診察、精算までを一元化し、飼い主ごとの飼育状況や通院履歴、他のペットの通院歴やフードの購入履歴も閲覧できる機能を搭載しました。

新しい製品・サービス:オンライン診療システムを活用した新たなビジネスモデル

補助金で入れた設備

経費の区分は「機械装置・システム構築費」です。

事業の効果

  • スタッフが出勤する必要のある院内業務数 10業務→5業務
  • 会計作業1件あたりの時間 3分/件→0分/件
  • レジ締め作業時間 30分/日→15分/日

電子カルテの一元化とオンライン閲覧により、獣医や看護師が必要な情報をスムーズに確認できるようになり、診療の質と若手獣医のサポートが向上しました。受付と会計の自動化により院内の待ち時間が大幅に減り、飼い主やペットのストレスを軽減できました。

在宅ワークが可能になったことで家庭の事情があるスタッフも働ける体制となり、従業員満足度と働き方改革が進みました。会計やレジ締めの作業時間が大きく減り、年間で1575時間の削減につながりました。

出た効果の種類(押すと同じ効果の事例へ)

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.4 / 5

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性県内唯一の動物病院サービスや県内唯一の高知県ワークライフバランス認証を強みとし、オンライン診療で県内全域を商圏化すると述べている。
  • 4
    課題の認識と解決来院困難増加・業務煩雑化・人材確保困難の3課題を挙げ、会計作業3分→0分、レジ締め30分→15分など数字で効果を示している。
  • 4
    付加価値・賃上げの目標スタッフ出勤業務が10から5へ半減、年間1575時間の削減など、業務改善の数値目標と実績が示されている。

もう一歩だった観点

  • 2
    成長分野への進出オンライン診療やテレワーク型働き方改革に触れるが、経済社会の構造転換への言及は薄い。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    開院以来の『動物に優しい医療』と無休・CT導入などの継続的取組を踏まえ、電子カルテ導入が自社の延長線上にあると読める。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    県内唯一の動物病院サービスや県内唯一の高知県ワークライフバランス認証を強みとし、オンライン診療で県内全域を商圏化すると述べている。

  • 課題の認識と解決4

    来院困難増加・業務煩雑化・人材確保困難の3課題を挙げ、会計作業3分→0分、レジ締め30分→15分など数字で効果を示している。

事業の実現可能性3.4
  • 付加価値・賃上げの目標4

    スタッフ出勤業務が10から5へ半減、年間1575時間の削減など、業務改善の数値目標と実績が示されている。

  • 事業を進める体制3

    院内で電子カルテ導入を進める体制と、既存システムの開発元廃業リスクから自社開発した経緯が書かれている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客は高齢化で通院困難な飼い主で、オンライン診療による通院困難層へのニーズへの対応が明確に述べられている。

  • 事業化までの道筋3

    無獣医地域への紹介や集団往診、災害時のバックアップや非常電源確保など、課題への対応策が示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    テレワーク型オンライン診療は県内初・四国初の取組と位置づけられ、動物病院の新しいモデルとして差別化されている。

公的補助の必要性3.7
  • 波及効果・雇用4

    テレワークによる在宅勤務で家庭事情のある人材が働けるようになり、雇用創出と地域の無獣医地域への医療提供に寄与する点が示される。

  • 費用対効果3

    年間1575時間の業務削減や待ち時間減少など効果が数字で示されるが、補助金額に対する費用対効果の記述は見当たらない。

  • イノベーションへの貢献4

    オンライン診療システムを活用した新ビジネスモデルで県内全域を商圏とし、無獣医地域の医療体制構築に貢献すると述べられている。

政策面3.0
  • 成長分野への進出2

    オンライン診療やテレワーク型働き方改革に触れるが、経済社会の構造転換への言及は薄い。

  • 地域経済への波及4

    県内唯一のサービスを地域で提供し、無獣医地域への新規顧客開拓や地域の動物医療を支える点が具体的に述べられている。

今後の展望

今後は高齢化により通院が困難な飼い主への対応を進めるため、診療体制のブラッシュアップを行い、電子カルテデータのバックアップや非常電源の確保にも注力していきます。オンライン診療システムを活用した新たなビジネスモデルの構築を目指し、県内全域を商圏とする取り組みを広げていきます。

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出典・注記
  • 出典:公式の事例集(令和元年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 審査の観点:公募要領 p.44(審査項目)
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。