ウッドルアーの製造拠点を国内に持ち、輸送の傷と返送の負担をなくす
KAIO LURES
熊本県の木製ルアー(ウッドルアー)の製造・修理業(従業員3名)国が公開している採択事例です
この事例のポイント
- 海外の工場で作ったルアーの2〜3割が輸送中に傷つき、返送の時間と費用が経営を圧迫していた。
- 父の代から縁のある商工会に相談し、国内の製造拠点づくりに補助金を使えると提案を受けた。
- 申請書は任せきりにせず、自分で中身を箇条書きにして指導員と意見を交わしながら仕上げた。
- 国内で製造と修理ができるようになり、受注生産や他社製品の修理まで仕事が広がった。
事業の経緯
現代表は幼いころから父の仕事を見てウッドルアーに興味を持ち、2017年から父の事業を手伝ってきた。2022年1月に父の事業の一部を引き継ぎ、自宅兼事務所で創業した。製品はインドネシアにある親族経営の工場で作っていた。
ところが、輸送中に2〜3割が傷ついて売れなくなり、現地へ送り返す時間と費用が重くのしかかった。国内に製造拠点を持つ構想はあったものの、創業直後で資金に余裕がなかった。父の代から縁のある商工会に相談して持続化補助金を申請し、製造用の機械をそろえてホームページも開設した。
事業の内容
- 課題:輸送中の傷と返送インドネシアにある親族経営の工場で作ったウッドルアーのうち2〜3割が、どれだけ厳重に包んでも日本への輸送中に傷つき、売れなくなっていた。傷ついた品を現地に送り返す時間と運送費が経営を圧迫していた。
- 課題:設備投資の資金日本に製造拠点を持てば、自分で修理ができ、オーダーメイドの受注や他社製品の修理にも対応でき、販路も広がると考えていた。現地の工場で製造工程には習熟していたが、創業したばかりで設備に投資する余裕がなかった。
- 取り組み:商工会への相談と申請書づくり父が会員だった縁から地元の商工会に相談し、経営指導員から国内の製造拠点づくりに持続化補助金を使えると提案された。申請書は任せきりにせず、盛り込みたい内容を自分で箇条書きにし、指導員と意見を交わしながら完成させた。事務所が商工会に近く、何度も通って準備を進めた。
- 取り組み:国内の製造拠点国内でルアーを作り、傷ついた品を自分で直せるようにするため、ウッドルアーの製造用の機械をそろえた。角材の削り出しに使うボール盤もこの補助金で購入した。
- 取り組み:ホームページの開設取り扱う商品を知ってもらい、新しい取引先を開拓するためにホームページをつくった。
補助金を使った経費
記事の内容から、小規模事業者持続化補助金の経費区分にあてはめた区分です。
| 機械装置等費 | ウッドルアー製造用の機械 |
|---|---|
| 機械装置等費 | ボール盤 |
| ウェブサイト関連費 | ホームページ |
事業の効果
- 国内だけで月に最大50個のウッドルアーを作れる体制になった。
- 国内で修理ができるようになり、現地への返送にかかる費用を減らせた。
- ホームページをきっかけに新しい取引先が増え、オリジナルルアーの製造や他社製品の修理の依頼も増えた。
- 関西を中心に釣具店23店舗と新たに取引を始め、海外の客6名からも購入があった。
- 2024年の売上高は2022年の約4倍になった(父から引き継いだ分を含む)。
事業者の声
インドネシアの製造工場で生産されたウッドルアーの2〜3割が、どんなに厳重に包装しても、日本への輸送中に傷付き、商品として販売できなくなっていた。傷ついた不良品をインドネシアに送り返す時間的ロスと運送コストが経営を圧迫していた。
日本に製造拠点を持てば、不良品をインドネシアに送り返すことなく、自分で不良品の修理が出来るとともに、ウッドルアーのオーダーメイド受注や他社製品の修理にも対応可能で、販路拡大にもつながる。
古閑経営指導員が、基本的なことから丁寧に教えてくれたお陰で乗り切ることができた。
古閑経営指導員に何度も相談しながら、申請書を作成する過程で、頭の中で考えていることを実現するためには、文書化して計画性を持たなければいけない。
今後の展開は、しっかり事業計画を作成して取り組みたい。現在は製造依頼の新規注文が多過ぎて、ウッドルアーの製造が追い付かない状態につき、最新設備を増やしたいし、雇用も増やしたい。製造拠点を自宅兼作業場が確保できる場所に移転も検討したい。将来的には、国内でのウッドルアー製造を最大200個/月まで対応できる体制を整えたい。そのためには、今後も事業計画を作成しながら進めていくつもりですし、補助金も活用したい。
熊本県の木製ルアー(ウッドルアー)の製造・修理業(従業員3名)
出典
- 中小機構「補助金活用ナビ」の事例記事(当社が書き直し・要約。事業者の声は記事中の発言の引用です)
- 経費区分は、小規模事業者持続化補助金の公募要領の区分に当社があてはめたものです
- 採択率:中小企業庁「採択結果」(第19回)
販路開拓の手段
- 国内の製造拠点:国内で製造と修理を行い、オーダーメイドの受注や他社製品の修理にも対応する。
- ホームページ:取り扱う商品を知ってもらい、新しい取引先を開拓する。
相談先と計画づくり
| 商工会 | 熊本市託麻商工会 |
|---|
国内に製造拠点を持つことで、返送の負担をなくし、修理や受注生産、他社製品の修理まで仕事を広げる計画にまとめた。補助金の申請にとどめず、今後の経営を見据えた計画として、自分の考えを文書にして整理した。
今後の展望
注文の増加に追いつくため、最新の設備を増やし、雇用も増やしたいと考えている。自宅兼作業場を確保できる場所への移転も検討し、国内で月に最大200個を作れる体制をめざす。事業計画をつくりながら進め、補助金も引き続き活用する考え。
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