行列のできるカレーを冷凍して売り、待ち時間の取りこぼしを減らす
株式会社ナチュラルコーヒー
熊本県のコーヒー豆販売・カフェ(従業員6名)国が公開している採択事例です
この事例のポイント
- コーヒー豆の仕入れ値が創業時の約2倍になり、卸先の飲食店も相次いで閉店した。
- 24席の店は昼に満席になり、待ちきれずに帰る客がいた。
- 外に頼んだレトルト化では味を再現できず、店内で真空包装して冷凍する方法に切り替えた。
- 地元の商工会の指導員から数字の詰め方まで助言を受け、初めての補助金に採択された。
事業の経緯
1994年、先代が有機栽培のコーヒーに感動して会社を設立し、コーヒー豆の通信販売を始めた。2002年に市内のホテルで20年以上料理人を務めた現代表が理念に共感して入社し、2016年に代表を継いだ。同じ年の熊本地震では近所の人に無料でコーヒーを振る舞い、翌2017年に地域の憩いの場となる店を開いた。
その後、豆の仕入れ値の高騰や卸先の閉店で先行きが厳しくなる一方、看板のカレーで店は昼に満席になり、帰ってしまう客も出ていた。地元の商工会の指導員の勧めで持続化補助金を申請し、店でカレーを真空包装して冷凍で売る体制を整えた。
事業の内容
- 課題:仕入れ値の高騰と卸先の減少全国に約2,000人の顧客がいるコーヒー豆の通信販売と、自家焙煎のコーヒーとカレーを出す店を営む。円安や産地の気候変動で豆の仕入れ値が創業時の約2倍に上がり、卸先の飲食店も次々と閉店して、売上を伸ばす見通しが立たなかった。
- 課題:満席による取りこぼし来店客の85%が注文する看板のカレーが人気で、24席の店は昼に満席になった。駐車場で最大20名ほどが待ち、30分以上待たせることもあり、待ちきれずに帰る客もいた。持ち帰り用にレトルト化を外に頼んだこともあったが、味を再現できずにあきらめていた。
- 取り組み:商工会への相談コロナ禍に近くの飲食店が人気メニューを冷凍で売っていたことを思い出し、店でカレーを真空パックして冷凍で売る事業を考えた。以前からイベントの案内を受け、同級生が青年部にいた地元の商工会に相談すると、指導員から持続化補助金を勧められた。設備や販売目標の計画を自分で作って持ち込み、第三者の目から計画書の書き方と数字の出し方まで助言を受けて仕上げた。
- 取り組み:冷凍販売の設備補助金で、店で出すのと同じ風味を保つために真空包装機を、冷凍の時間を短くして作る量を増やすために急速冷凍機を、販売用の商品を並べるために卓上型の冷凍ショーケースを入れた。
補助金を使った経費
記事の内容から、小規模事業者持続化補助金の経費区分にあてはめた区分です。
| 機械装置等費 | 真空包装機 |
|---|---|
| 機械装置等費 | 急速冷凍機 |
| 機械装置等費 | 卓上型冷凍ショーケース |
事業の効果
- 冷凍作業にかかる時間が、半日ほどから約2時間になった。
- 販売用のカレーを作れる量が、導入前の2〜3倍になった。
- 賞味期限が最大3か月にのびた。
- 店の外で待つ客に冷凍カレーを勧められるようになり、取りこぼしが減った。来店客が家族や友人のために買っていくことも増えた。
- 2025年7月に食品の品評会の食品・飲料部門で金賞を受け、その後販売用カレーの売上が以前の約4倍になった。
事業者の声
少しでも安らいだ気持ちになってもらえたら。
コロナ禍の頃、近隣の飲食店で人気メニューを冷凍パックにして販売している様子を目にしたことを思い出した。
過去にレトルトパックでの販売計画が頓挫したこともあったが、今回は栗本経営指導員から第三者目線で適切な助言をもらえて、非常にありがたかった。栗本経営指導員は過去の採択事例を豊富に把握しており、計画書の書き方だけでなく、数字面での具体的算出まで踏み込んだアドバイスは大変参考になった。初めての補助金申請で大変なことが多かったが、栗本経営指導員の励ましが大きな支えとなり、自信にも繋がった。
想定以上の反響があり驚いたものの、まだまだ対応可能なレベルでした。
料理人としての経験が長いからこそ、飲食店の限界や弱みを認識している。今後も飲食店として持続可能な経営を目指すためには、新たな商品を開発・製造し、物販にも注力することが必要だと常々考えていた。今回、持続化補助金が採択され、店内で外販用商品の製造拠点が出来たことで、これまでの考えを実行に移す決意が固まった。持続化補助金申請にあたっては、自己流で計画を作成していたものの、栗本経営指導員から多角的な視点で助言を受け、自らブラッシュアップした。この経験を大切に活かしながら、今後の事業計画を作成したい。たとえ店舗を週1日休みにしてでも、販売用「スリランカカレー」の製造部門に注力していきたい。
熊本県のコーヒー豆販売・カフェ(従業員6名)
出典
- 中小機構「補助金活用ナビ」の事例記事(当社が書き直し・要約。事業者の声は記事中の発言の引用です)
- 経費区分は、小規模事業者持続化補助金の公募要領の区分に当社があてはめたものです
- 採択率:中小企業庁「採択結果」(第19回)
販路開拓の手段
- 冷凍カレーの店頭販売:卓上型の冷凍ショーケースに並べて売る。
- 待っている客への提案:満席で店の外に並ぶ客に冷凍カレーを勧める。
- 持ち帰りの手みやげ:来店客が家族や友人のために買って帰れるようにした。
相談先と計画づくり
| 商工会 | 熊本市北部商工会 |
|---|
設備や販売目標を盛り込んだ自前の計画を、第三者の目で見直した。過去の採択事例を踏まえ、計画書の書き方に加えて売上などの数字を具体的に算出した。
今後の展望
飲食店として長く続けるため、新しい商品を作って物販に力を入れる。週に1日店を休んででも販売用のカレーの製造に力を注ぐことを考えており、今回の経験を生かして次の事業計画を作る。
この事例の取り組み
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小規模事業者持続化補助金について
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