超精密ガストース製法プロセスの確立
狭スリット部の加工精度を高めるため、デジタルマイクロスコープを導入し、同部の目視による計測と観察を行った。
株式会社アイカムス・ラボ
| 事業者名 | 株式会社アイカムス・ラボ |
|---|---|
| 所在地 | 岩手県 盛岡市 |
| 業種 | 精密機械器具製造業 |
| 技術分野 | 動力伝達 |
| 従業員数 | 27人 |
| 資本金 | 4,227万円 |
| 設立 | 2003年 |
株式会社アイカムス・ラボは岩手大学との共同研究で超小型ギヤ付きモーター(マイクロアクチュエーター)を開発し、この技術を核に事業を展開している。同技術はカメラレンズのオートフォーカス機構や流体制御バルブ、電動注射器など多岐の分野に用いられている。医療用ピペット(多連独立分注機)を手がけたことが、ペン型電動ピペット開発の発想のきっかけになった。
抱えていた課題
やったこと
直径8mmのマイクロアクチュエーターを搭載してメカ機構部を小型化し、ペン型を実現する設計開発を行った。手の熱による誤差に対応するためピペット内部に温度センサーを取り付け、感知した温度に応じて分注量を制御できるようにした。動作スイッチはペン式とグリップ式の2種類を採用し、高精度維持のためピストンシールの素材や形状も検討した。試作機10台を大学の研究機関や創薬研究機関にモニター評価を依頼し、その結果を基に仕様を決めた。プラスチック製筐体の金型を製作して量産化を図り、海外製品より低価格での販売を可能にした。平成25年11月に発売したペン型電動ピペット「ピペッティ」は従来品の約2/3の重さで、電池を含めても70gである。1回の吸入で最大25回の連続分注ができ、部品の約8割が岩手県内、9割が東北の精密加工メーカーで生産された。
新しい製品・サービス:ペン型電動ピペット「ピペッティ」
ペン型電動ピペット「ピペッティ」は従来品の約2/3の重さで、電池を含めても70gと軽量になり、作業者の負担軽減につながった。ペン式で正確な位置に滴下でき、1回の吸入で最大25回の連続分注も可能になった。金型による量産化で海外製品より低価格での販売を実現し、「メディカルクリエーションふくしま2014」で大賞を受賞するなど評価を得た。その後、Bluetoothを搭載した無線式電動ピペットも商品化された。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
マイクロアクチュエーター技術を核に事業展開し、その応用製品として電動ピペットを商品化したと書かれており、事業との一貫性はうかがえる。
減速機の部品点数を従来の1/3に減らした特徴や、海外製より低価格で販売可能になった点など、自社の強みと競争優位が具体的に書かれている。
従来ピペットの重さ・手の疲れ・グリップ式の課題を挙げ、重さ約2/3・70gへの軽量化で解決した経緯が書かれているが、事業計画としての数値目標は薄い。
付加価値の増加や賃上げに関する目標値は記載がなく、販売実績の数値も示されていないため、目標の実現可能性は読み取れない。
開発体制はプロジェクトリーダーの存在や開発2部の名前程度で、人員構成や事務処理能力を示す記述は乏しい。
手の疲れや分注量の誤差、ペン式による滴下精度など、ユーザーの課題と製品の価値、大学や創薬研究機関のモニター評価による裏付けが書かれている。
試作機10台のモニター評価、JIS検査、発売後のBluetooth搭載など、段階と今後の取り組みは書かれているが、スケジュールの詳細は薄い。
財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。
ペン型電動ピペットは従来のグリップ式・大型製品と異なる新市場の製品で、大賞受賞や世界初の開発と記載されている。
地域の精密加工メーカーの部品約9割が東北製で、地域発の製品と記載されており、地域経済への波及がうかがえる。
補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果を示す数値は記載されていない。
Bluetoothによる遠隔操作での分注データ管理や無線化など、デジタル技術の活用が書かれているが、サプライチェーン全体への貢献は薄い。
医療・バイオ分野での新製品という点はうかがえるが、日本経済の構造転換に資するという記述はない。
盛岡の企業が岩手県内と東北の精密加工メーカーに生産を委ね、約8割が岩手県内製と具体的な割合で地域の強みを活かしている。
無線式電動ピペットの商品化に続き、今後さらに製品の性能を高め、研究現場の期待に応えたいと考えている。
狭スリット部の加工精度を高めるため、デジタルマイクロスコープを導入し、同部の目視による計測と観察を行った。
水溶性の塗料に電気を流して金属の代わりに塗料を付ける、めっきと同じ原理の電着塗装を導入した。
圧力方式の装置を試作し、プランジャーで押し上げる速度を無段階に制御して、その押し上げ力で断片化サイズを調整できる構造を持たせた。