ものづくり補助金平成28年度製造業石川県

成長分野に多品種・高品質樹脂加工品を安定供給する生産システム開発

石川樹脂工業株式会社

成果2018年12月の発売から3ヵ月で70万円を売り上げた。

この事例のポイント

  • 複合素材製品は市場に高いニーズがあったが、既存の生産設備では不良率が高く市場ニーズを満たすことが難しかった。
  • 新規に多色射出成形機を導入し、複合素材製品の試作開発を行った。
  • 2018年12月の発売から3ヵ月で70万円を売り上げた。新規の多色射出成形機導入により複合素材製品の不良率が大幅に低下した。

事業者のプロフィール

事業者名石川樹脂工業株式会社
所在地石川県 加賀市
業種プラスチック製品製造業
技術分野立体造形
従業員数94人
資本金4,800万円
設立1965年

事業の背景

弊社は高付加価値製品の開発に積極的に取り組んでいた。複合素材製品(複数の素材を組み合わせた製品)には市場に高いニーズがあることが分かっていたが、既存の生産設備では不良率が高く、市場ニーズを満たすことが難しかった。また、高付加価値製品は少量多品種となる傾向が高く、その生産管理の手間がコストとなっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力複合素材製品は市場に高いニーズがあったが、既存の生産設備では不良率が高く市場ニーズを満たすことが難しかった。
  • コスト・採算高付加価値製品は少量多品種のため生産管理の手間がコストとなっており、改善の必要があった。

やったこと

新規に多色射出成形機を導入し、複合素材製品の試作開発を行った。また、IoTによる生産管理の見える化およびAIによる生産計画作成・モニタリング体制を構築した。成形機から生産実績や成形条件の自動収集を開始した。

加工機多色射出成形機
ソフトIoTによる生産管理の見える化システム
ソフトAIによる生産計画作成・モニタリングシステム

新しい製品・サービス:複合素材製品(樹脂製食器など)

事業の効果

  • 2018年12月の発売から3ヵ月で70万円を売り上げた。
  • クラウドファンディングで3ヵ月の募集期間に140万円を集めた。

新規の多色射出成形機導入により複合素材製品の不良率が大幅に低下した。IoTによる生産管理の見える化とAIによる生産計画作成・モニタリングにより、従来より高精度かつ長期的に生産計画を把握できるようになり、納期回答率が改善した。成形機からの生産実績や成形条件の自動収集も始まり、高品質製品の安定供給体制が整った。複合素材製品は製品化され、発売後3ヵ月で70万円を売り上げ、展示会でも多くの引合いを得て重要な商品の一つになっている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の成形技術を活かした新素材・異形成形への取組と書かれており、過去からの一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けの明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    市場に高いニーズがある複合素材製品に言及するが、競合状況や自社の強み弱みの具体的な比較は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    既存設備の不良率が高く市場ニーズを満たせない課題を認識し、多色射出成形機導入と生産管理の見える化で対応したと読み取れる。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標数値は書かれていないが、納期回答率の改善という定性的な成果のみ記載がある。

  • 事業を進める体制2

    IoTやAI導入の内容は書かれているが、事業を遂行する人材や事務体制についての記述はほぼ見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    複合素材製品が2018年12月発売から3ヵ月で70万円、クラウドファンディングで140万円と売上実績と顧客の反応が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    新規設備導入、IoT見える化、AI計画作成と段階的な取組の流れは示されるが、中長期の遂行スケジュールは明示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    複合素材製品は高付加価値製品として位置付けられ、市場に高いニーズがあると書かれており、一般的な普及度の低い分野とうかがえる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    成長分野への安定供給という目的は書かれるが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由の具体的記述は少ない。

  • 費用対効果3

    不良率の大幅低下や納期回答率の改善が書かれるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    IoTによる生産管理の見える化やAIによる生産計画作成を導入したと書かれ、デジタル活用は読み取れるが、地域やサプライチェーン全体への貢献は薄い。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    成長分野への進出が目的と書かれるが、日本経済の構造転換に資するという記述は明示されていない。

  • 地域経済への波及3

    加賀市の地域企業であることは示されるが、地域の特性を活かして雇用や経済成長を牽引するという記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

プラスチックは環境に悪いイメージがありますが、弊社は、使い捨てプラスチックとは一線を画し、美しく永く使い続けられる付加価値の高いプラスチック製品を市場に提供し、《素材で世界を変える》企業でありたいと願っています。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。