ものづくり補助金平成24年度福島県

軽量化された塀及び壁構造の開発

小島工業株式会社

成果施工時間 100%→50%

この事例のポイント

  • 大地震の揺れや液状化で堀・壁が倒壊し、人身事故につながるおそれがあるため、より安全性の高いブロックが求められていた。
  • 発泡スチロールブロックの表面をメッシュ入り樹脂モルタルでコーティングし、内部に縦・横の鉄筋を通してモルタルを充填する構造のブロックを開発した。
  • 施工時間 100%→50%。従来のコンクリートブロックより軽量で、耐震性と安全性が高まった。

事業者のプロフィール

事業者名小島工業株式会社
所在地福島県 会津若松市
業種プラスチック製品製造業
技術分野切削加工

事業の背景

発泡スチロール製品の成型・製造・販売・リサイクルを手掛け、保冷箱、緩衝材、断熱材、建築土木資材、海洋部材など多種多様な製品を扱ってきた。発泡スチロールでの知見は5年ほどある。東日本大震災では強い揺れと液状化による被害が顕著で、こうした現場の見聞をもとに取引先と対策を共有した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度大地震の揺れや液状化で堀・壁が倒壊し、人身事故につながるおそれがあるため、より安全性の高いブロックが求められていた。
  • 人手・技能従来のコンクリートブロックは重く、段積みやモルタル充填に時間と労力がかかり、現場技能者の高齢化も進んでいた。
  • 新製品・新技術大手ハウスメーカーからの提案を受け、軽量で丈夫なブロック堀・壁を量産化する必要があった。

やったこと

発泡スチロールブロックの表面をメッシュ入り樹脂モルタルでコーティングし、内部に縦・横の鉄筋を通してモルタルを充填する構造のブロックを開発した。製品名は「EPSホームガード」で、100mm厚の発泡スチロール層を持つ。縦800mm×横800mm×厚さ150mmで約3kgと、従来のコンクリートブロックに比べ重量が1/40になった。施工は、現場で積み上げる湿式工法と、工場で一体化してから現場に運ぶ乾式工法の2通りを用意した。

新しい製品・サービス:EPSホームガード

事業の効果

  • 施工時間 100%→50%
  • 重量 40倍(従来比)→1倍(従来比)

従来のコンクリートブロックより軽量で、耐震性と安全性が高まった。形状の自由度も広がり、デザインや設計の幅が増えた。段積みとモルタル充填の時間が短縮され、現場の労力が軽減されて高齢化する技能者にも対応しやすくなった。大手建築デベロッパーから3,000棟分の受注を見込んでいる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    発泡スチロールで5年の知見があり、既存の成型・製造事業の延長で超軽量ブロックを開発したと読み取れる。経営戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    大手ハウスメーカーや大手建築デベロッパーからの受注があり、外部ニーズは読み取れる。ただし競合に対する優位性の記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    コンクリートブロックの重量が1/40の約3kgに軽量化され、段積み・充填時間が1/3〜1/2に短縮と具体的な課題解決が示されている。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    3,000棟分の受注予定や施工時間が約半分から1/3に短縮と数値があり、目標の実現可能性はうかがえる。付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    現場技能者の高齢化に触れる一方、実施体制や人材、事務処理能力の記述は公開事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    大地震での倒壊・人身事故防止、超軽量で施工しやすい点が価値として整理され、ハウスメーカーからのニーズも明確。

  • 事業化までの道筋3

    施工方法として温式と乾式の2方式を示し、中長期の展開として育苗ハウスや流通との協業構想に触れている。スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    発泡スチロールとメッシュ入り樹脂モルタルを組み合わせた超軽量ブロックで、従来のコンクリートブロックと異なる新しい方式として位置づけられている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用4

    大地震時の倒壊や人身事故を防ぐ防災・減災の社会的必要性が明確で、液状化被害の現場見聞に基づいている。

  • 費用対効果2

    施工時間の短縮や労力軽減は書かれているが、補助金投入額に対する付加価値や費用対効果の数値は読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    新素材の組み合わせによる軽量化はあるが、先端的デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は明示されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    建材メーカーや流通との協業可能性にわずかに触れるが、構造転換への言及は読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    東日本大震災の被災地での知見に基づく点はうかがえるが、地域経済の牽引や雇用創出は書かれていない。

今後の展望

大手建築デベロッパーから3,000棟分を受注予定。断熱性能を生かし、屋根を付けて物置や貯蔵庫のような機能を持たせる発売も構想している。コンパクトで廉価な仕様ならホームセンターでの販売にも向くと考え、建材メーカーや流通業態とのコラボレーションも進めたい考えである。

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。