ものづくり補助金平成24年度福島県

みそ造りの技術をカスタマイズし生み出す新調味料による、新商品開発とマーケット開発

会津天宝醸造株式会社

成果常温未開封で70日の賞味期限を維持できる

この事例のポイント

  • みそ市場に新風を吹き込むような新しい美味しさを持つ商品を開発する必要があった。
  • 展示会の試食コーナーでアンケート調査を行い、商品コンセプトを固めた。
  • 常温未開封で70日の賞味期限を維持できる。米麹調味料の糖度コントロールと製造ライン整備により、ドレッシングを新たな食品分野で商品化できる見通しが立った。

事業者のプロフィール

事業者名会津天宝醸造株式会社
所在地福島県 会津若松市
業種食料品製造業
技術分野切削加工
設立1871年

事業の背景

創業から140年を迎える会社で、会津の自然と風土を背景にみそ・醤油・漬物などを製造販売している。20年来の「おかず味噌」シリーズは全国へ販路を伸ばしている。商品開発と連動したマーケティングにも積極的に取り組んでいる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術みそ市場に新風を吹き込むような新しい美味しさを持つ商品を開発する必要があった。
  • 品質・精度米麹ベースの調味料で糖度を高め、雑菌の繁殖を抑えつつ味を安定させる技術が必要だった。
  • 生産能力調味料の充填ラインに設備増強が必要だった。

やったこと

展示会の試食コーナーでアンケート調査を行い、商品コンセプトを固めた。米麹をベースにした調味料を開発し、糖度コントロール技術を磨いてブリックス40〜50度の甘味を完成させた。発酵の温度管理と試験、麹表面のデジタル顕微鏡による目視確認を繰り返した。充填機・打栓機・ラベラー・印字機を導入し、既存の発酵製造ラインを活かしてドレッシングや漬物を試作した。

新しい製品・サービス:米麹を使ったノンオイルドレッシング(トマトにおいしいと訴求する商品)。国産ゆず果汁で酸味とさっぱり感を調整し、食品添加物に頼らず常温未開封で70日の賞味期限を維持できる。

事業の効果

  • 常温未開封で70日の賞味期限を維持できる

米麹調味料の糖度コントロールと製造ライン整備により、ドレッシングを新たな食品分野で商品化できる見通しが立った。常温流通に適し、日持ち効果に優れた製品となる。トマトにマッチする商品特性を店頭やメディアで訴求する予定である。既存の発酵製造ラインを活かして事業化への確実性が高まった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業140年の味噌製造を基盤に米糀ベースの調味料へ展開し、既存の発酵製造技術を活かす流れは読み取れるが、経営戦略上の位置付けの明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    消費者アンケートや展示会の試食から市場ニーズを把握し、米の静菌力による日持ち効果を強みとしているが、競合との比較データは示されていない。

  • 課題の認識と解決3

    試作と消費者調査を経て商品化に至る過程は示されるが、売上や付加価値の増加目標の数値は書かれていない。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    ロット生産でのコスト低減に言及するのみで、付加価値向上や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    テストキッチンや大学との連携はうかがえるが、補助事業を遂行する人員や事務体制についての記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    米糀の旨味と糖度コントロール、常温未開封70日の賞味期限、アンケート結果を踏まえた商品コンセプトなど、製品の特長と訴求点が具体的に整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    試作から製造ラインへの移行や販促連動の方針は示されるが、スケジュールや課題解決の方法は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    米糀を使ったノンオイルドレッシングや糖度40〜50度の調味料など、既存の味噌市場とは異なる高付加価値な商品開発が具体的に示されている。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    地域の食文化継承や会津の地元産素材の活用にわずかに触れるが、波及効果や雇用創出の数値は書かれていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    発酵ラインの再利用や大学との連携はうかがえるが、先端的なデジタル技術や新ビジネスモデルについての記述は薄い。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    健康志向や常温流通に適する食品分野への展開にわずかに触れるが、市場成長分野への進出という位置付けは明確ではない。

  • 地域経済への波及4

    会津の風土と米を活かした地域の食文化を基盤に、玄米飲料や米糀調味料など地域資源を使った高付加価値商品を展開している。

今後の展望

ドレッシングや漬物の商品化を進め、店頭やイベント、各種メディアを通じて販売を広げる予定。

  • 目標:ブリックス40〜50度の甘味が完成

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。