ものづくり補助金平成26年度製造業大阪府

コロッケの多品種展開で需要を開拓

合同食品 株式会社

成果段取り時間(1回当たり)と1日当たりの切り替え回数を含む総時間 150分→50分

この事例のポイント

  • 混ぜ込み型に加えて「包あん型」コロッケの需要が増えつつあったが、既存の製造設備では対応できなかった。
  • ものづくり補助金を使って「包あん型」の加工機械「火星人CN580」を導入した。
  • 段取り時間(1回当たり)と1日当たりの切り替え回数を含む総時間 150分→50分。包あん型コロッケが製造可能になり、売上が増えたうえ、平均受注単価も引き上げることができた。

事業者のプロフィール

事業者名合同食品 株式会社
所在地大阪府 大阪府豊中市
業種食料品製造業
技術分野情報処理,製造環境
従業員数23人
資本金1.5億円
設立1983年

事業の背景

昭和58年に創業した同社は大手食品メーカーの専属コロッケ工場としてスタートし、徐々に販路を拡大してきた。これまで厳しいコスト対策や多様な要求基準に合うノウハウを蓄積してきた。コロッケで独自の製法も持ち、それまで卸業者への販売がすべてだったが、平成17年からネットショップ「玄華屋(ころっけや)」を、平成19年に実店舗を大阪府豊中市にオープンして直接消費者への販路を広げた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術混ぜ込み型に加えて「包あん型」コロッケの需要が増えつつあったが、既存の製造設備では対応できなかった。
  • 生産能力コロッケの種類が増えるにつれて生産効率が低下していた。
  • 人手・技能生産管理にかかる手間が大きく、若手への技術の伝承や新製品開発に対する積極的な関与が難しかった。
  • 品質・精度安全指向の高まりに対応するトレーサビリティー(生産履歴管理)の構築が急務だった。

やったこと

ものづくり補助金を使って「包あん型」の加工機械「火星人CN580」を導入した。この機械は大福や肉まんなどの具材を包む工程を自動化するもので、投入口から生地と具を入れると、延ばされた生地に具が包み込まれてベルトに乗って出てくる。1時間に2,000~3,000個の生産ができる。また、メーカーとの共同で生産管理システムを開発・導入した。このシステムは生産計画や使用した材料を入力すると、作業実績や材料別の歩留まりを把握でき、生産計画の進捗状況を日別に確認できる。さらに出来上がった商品の材料の仕入れ先などを追跡できるようにした。

加工機火星人CN580(包あん型の加工機械)
ソフト生産管理システム

新しい製品・サービス:包あん型コロッケ

事業の効果

  • 段取り時間(1回当たり)と1日当たりの切り替え回数を含む総時間 150分→50分
  • 1日当たりの受注可能な生産個数を3,000~4,000個増加

包あん型コロッケが製造可能になり、売上が増えたうえ、平均受注単価も引き上げることができた。生産管理システムの導入で切り替え時間と回数が減り、生産管理にかかる負担が軽減された。トレーサビリティーの構築を発注要件とする新たな受注先も確保できるようになった。若手への技術伝承や新製品開発に力を向けられ、小ロット多品種製造により高付加価値製品への移行を本格化し、営業利益率の向上を目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    混ぜ込み型から包あん型への需要増に対応する設備導入と記載があるが、中長期の経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    包あん型への要望増加や直営店・ネット販売の展開は読み取れるが、競争優位性を示す具体的な強み分析は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    包あん型生産の受注対応不足と生産管理負担という課題を挙げ、受注個数増加や単価向上で解決している。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    1日の受注可能生産数を3,000〜4,000個増加、段取り時間を150分から50分へ短縮と数値目標と成果が示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員23名とメーカー共同で生産管理システムを開発した記載はあるが、補助事業の遂行体制の詳細は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    包あん型コロッケへの要望増、ご当地コロッケ対応、トレーサビリティ要件の新規受注先確保など、ニーズと選ばれる理由が具体的。

  • 事業化までの道筋3

    機械導入後の若手技術伝承や管理者育成への言及はあるが、スケジュールや課題解決の方法の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    包あん型コロッケを自動化し、1時間に2,000〜3,000個生産し高付加価値製品への移行を進めると記載されている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地域の地場産品コロッケや雇用に触れる記述はあるが、波及効果や国が補助する積極的理由は明確に示されていない。

  • 費用対効果3

    生産個数増と段取り時間短縮の成果は示されるが、補助金投入額に対する費用対効果の数値は記載されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    生産管理システムとトレーサビリティ構築でサプライチェーンの履歴管理を実現したと読み取れるが、イノベーションの広がりは薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    大阪府豊中市での直営店展開と地場産品の活用が記載され、地域特性を活かす事業とうかがえるが、雇用や成長への寄与は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後さらに周辺へも店舗の拡大を考えている。高付加価値製品への移行を本格化し、営業利益率の向上を目指す。

事業者の声

コロッケは子供から高齢者まですべての世代に受け入れられている食べ物です。だからこそ、今後も自然で健康に寄与できるものを開発し作り続けていくつもりです。我々はコロッケに“無限の可能性”を包んでいるのです。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。