ものづくり補助金平成24年度富山県

サーボプレス機を導入した多品種小ロットに対応した生産体制の高度化

株式会社野中精機製作所

成果受注から納期までのリードタイムが約半分に短縮

この事例のポイント

  • プレス加工の従来機では避けられなかった品質のばらつきが大きな課題だった。
  • 芯金の精度を要求される製造に適したサーボプレス機を導入し、当社の複合金型を使って高品質の芯金を短納期・低コストで安定供給できる体制を整えた。
  • 受注から納期までのリードタイムが約半分に短縮。サーボプレス機の導入により、生産のスピードと品質(精度)が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社野中精機製作所
所在地富山県 富山市
業種金属製品製造業
技術分野切削加工
従業員数27人
資本金1,000万円
設立1958年

事業の背景

当社はプレス加工によるベアリングシールを主力製品とし、単発プレスからトランスファプレス、ロボット搬送プレスと自動化を進めてきた。近年は顧客志向の多様化と急速なグローバル化により海外メーカーとの競争が激化した。特にベアリングシールの芯金について、多品種小ロット品の短納期化と試作期間の短縮の要求レベルが高まっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度プレス加工の従来機では避けられなかった品質のばらつきが大きな課題だった。
  • 人手・技能多品種小ロット品の短納期化と試作期間の短縮が求められるようになっていた。
  • 集客・繁閑顧客志向の多様化と急速なグローバル化により海外メーカーとの競争が激化していた。

やったこと

芯金の精度を要求される製造に適したサーボプレス機を導入し、当社の複合金型を使って高品質の芯金を短納期・低コストで安定供給できる体制を整えた。サーボプレス機は加工途中での速度制御・一時停止、複数回の繰り返し加圧が可能である。NC化により加工条件をデータで蓄積でき、寸法のばらつきの原因を理論的に分析できるようになった。平成25年度の補助事業では、CNC旋盤を導入し、高難度な精密プレス部品の製造と自動車部品分野への進出環境を整えた。

加工機サーボプレス機
加工機CNC旋盤

新しい製品・サービス:多品種小ロットに対応できるサーボプレス機による芯金の生産体制

事業の効果

  • 受注から納期までのリードタイムが約半分に短縮

サーボプレス機の導入により、生産のスピードと品質(精度)が向上した。受注から納期までのリードタイムは約半分に短縮できた。顧客満足度が高まり、試作開発品も増加した。NC化により加工条件のデータ蓄積と寸法ばらつきの理論的分析が可能になった。受注拡大につながり、多品種小ロットに対応した生産体制の高度化が実現した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の金型設計・プレス加工の強みを活かし、サーボプレス導入を受注拡大につなげたと読めるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    海外メーカーとの競争激化の中で多品種小ロット対応を強みとしたと読めるが、市場分析や優位性の定量的根拠は乏しい。

  • 課題の認識と解決4

    芯金の品質ばらつきという課題を認識し、サーボプレス導入で解決したと具体的に書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    受注から納期までのリードタイムが約半分に短縮されたと具体的な数字が示されているが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員27人や機械加工部門の設立に触れるが、補助事業を遂行する人材や事務体制についての記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    高品質・低コスト・短納期が強みとして示され、ベアリングシールのサプライヤーとしての顧客像は読み取れるが、ニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    今後は電気自動車部品への対応や金型設計開発の雇用創出を目指すとあり方向性は示されるが、スケジュールや課題解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    多品種小ロットの芯金製造という分野の一般的普及度には触れていないが、高精度プレス部品への進出がうかがえる程度。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    ベアリングは産業の米と呼ばれる重要部品と述べられ、産業への貢献がうかがえるが、波及効果の数値は示されていない。

  • 費用対効果3

    リードタイム半減や量産化の実現など成果は具体的だが、補助金額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    NC化によりデータ蓄積と理論的分析が可能になったとあり、デジタル活用がうかがえるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    電気自動車部品の製造に対応する計画が述べられ、成長分野への進出の方向性がうかがえる。

  • 地域経済への波及3

    富山市の企業として地域に根ざした記載はあるが、地域の特性を活かした付加価値創出の具体的記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

電気自動車の増加に伴い増える新たな部品の製造にも対応できる生産体制を目指す。金型設計の開発や品質経営といった分野での雇用創出も実現したいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

東京都平成24年度

マザーマシンの中核を担う最高級精度の部品加工

熟練社員の作業を標準化し、高付加価値作業の継承を確実に行うため、対話式NC装置を搭載した株式会社アマダマシンツール製『TECHSTER-6…

効果:非熟練者でも平行度0.02mm以内及び平面度0.02mm以内の寸法精度を出せるようになった。

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。