多品種・小ロット鋳造製品の生産性向上のための設備投資事業
鉄製だったサンドビンをステンレス製に変更し、保水性を高めて安定した砂を貯蔵し造型機へ送れるようにした。
株式会社渡兼
成果段取り時間 2時間→0.5時間
| 事業者名 | 株式会社渡兼 |
|---|---|
| 所在地 | 山梨県 西桂町 |
| 業種 | 金属製品製造業 |
| 技術分野 | 溶接 |
| 従業員数 | 54人 |
| 資本金 | 3,000万円 |
| 設立 | 1980年 |
渡兼は1950年に富士吉田市で創業し、1980年に有限会社、同年に株式会社となった。現在は年商10億円規模で、医薬品包装機向けの部品とリチウムイオン電池捲回機向けの部品を中心に製造している。医薬品包装機は国内トップシェアの包装機メーカーとの取引が中心で、リチウムイオン電池捲回機では世界市場の50%超のシェアを持つトップメーカーとの取引が中心である。国内の医薬品包装機市場は400億円を超える規模とされる。
抱えていた課題
やったこと
高レスポンス大型(NC)操作フライス盤を導入し、段取りレスで大型かつ多様な切削加工ができるようにした。導入機は手動の汎用機のようにハンドルやレバーで自在に加工でき、カスタムパーツの小ロット製品にも対応できる。既存の小型操作フライス盤で操作を習得したベテラン技術者が、第1工場の技術者2人を約半年かけてOJTで指導し、複雑な加工ができるようにした。導入機で難素材の銅材料を複雑形状に削り出す試作を行い、ノーズ半径の工具を用い主軸回転数と送り速度を最適化してびびり振動を抑え、滑らかな表面に仕上げた。ステンレス材やアルミ材などの異種材料での加工条件も確立した。
| 加工機 | 高レスポンス大型(NC)操作フライス盤 |
|---|
試作で段取り時間が従来の2〜3時間から30分へと大幅に削減され、製品の短納期化とコストダウンが期待できる。ノーズ半径の工具と切削条件の最適化により、びびりを抑えた滑らかな表面仕上げが可能になった。異種材料の加工条件も確立され、顧客が求める小ロット・短納期への対応力が高まった。事業の生産は既に始まっており、月に半分程度の稼働ながら年間の売上高は350〜400万円に上る。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
既存小型操作フライス盤のOJTで技術者を育成し、大型加工機導入へつなげた経緯が書かれ、過去の取組との一貫性がうかがえる。
顧客からの短納期・小ロット要望や海外加工品との競争に対し、大型対応と高精度加工で競争力を強化する方針が具体的に書かれている。
段取り時間が2~3時間から30分へ削減された具体的数値があり、課題認識と短納期化による効果が示されている。
売上高は年間350~400万円とあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、目標値の設定は読み取れない。
ベテラン技術者が第1工場の技術者2人を約半年指導したと書かれ、人材面の体制がうかがえるが事務処理能力は不明。
医薬品包装機国内トップシェアや電池捲回機で世界市場50%超の取引先など、顧客と選ばれる理由が具体的に書かれている。
試作と生産開始、月半分ほどの稼働で年間売上350~400万円と書かれるが、中長期のスケジュールや課題解決方法は薄い。
公開されている事例からは読み取れません。
医薬品包装機やリチウムイオン電池捲回機の市場規模や同社の高水準の加工対応が示され、高付加価値の取組として読み取れる。
医薬品やリチウムイオン電池が国の成長分野に位置付けられ、産業を支えると書かれているが、雇用や波及効果の数値は不明。
段取り時間の削減や小ロット受注拡大は書かれるが、補助金額に対する付加価値増加の数値はなく費用対効果は判断しにくい。
大型・高精度加工の技術向上は書かれるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は明確に書かれていない。
医薬品やリチウムイオン電池の成長分野への対応が書かれ、産業の成長分野への進出がうかがえる。
西桂町や山梨県内の企業に触れる程度で、地域の特性を活かした雇用や地域経済への効果は具体的に読み取れない。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
医薬品の普及により医薬品包装機の需要はさらに増大し、海外でも日本メーカーの技術力を背景に需要が高まると期待される。リチウムイオン電池は車載用や産業用の大型品の出荷が増える見込みで、大型パーツの需要も続くと考えられる。
社員との触れ合い。これが一番ですね。親心で、子どものように育ててコミュニケーションを取っていく。その代わり、怒る時は怒りますけどね。話をして、お互いに溶け込んで、そして働いた分のお金をきちっと払う。ただ上にいて、下の姿が分からなくて給料払ってるっていうのは、その人に対して失礼じゃないですか?
公式の事例集より(原文のまま)
鉄製だったサンドビンをステンレス製に変更し、保水性を高めて安定した砂を貯蔵し造型機へ送れるようにした。
水溶性の塗料に電気を流して金属の代わりに塗料を付ける、めっきと同じ原理の電着塗装を導入した。
ガラス質の釉薬を塗った急須を730度の高温で焼成し定着させる鉄器製ホーロー処理に、コンベア式連続ホーロー焼成炉を導入した。
効果:1日あたり焼成能力 400個→800個