ものづくり補助金平成24年度三重県

海水ナノアイス製氷機の開発

NIT株式会社

この事例のポイント

  • 従来の実験機では製水能力が不足していた。
  • 従来100mレベルの実験機で三重県度会郡大紀町錦漁港の実証試験を行い、課題を整理したうえで試作機を設計・製作した。
  • 魚を超微細氷で素早く包み込むことで、鮮度と旨味を保ち、魚価の値崩れを防ぐ効果が期待される。

事業者のプロフィール

事業者名NIT株式会社
所在地三重県 四日市市
業種一般機械器具製造業
技術分野粉末治金
従業員数3人
資本金950万円

事業の背景

漁業分野では魚の鮮度保持に真水の砕氷が一般的に使われている。一部では高付加価値化のために超速冷凍やシャーベットアイスの利用が始まっているが、設備が大型で価格も高く、一般の漁業者には普及していない。リキッドアイス(超微細氷)は極めて滑らかで魚体を傷つけずに素早く冷やせるため、鮮度と旨味を保ち魚価の値崩れを防げると考えられた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来の実験機では製水能力が不足していた。
  • 品質・精度海水内の異物除去や耐食性の向上が必要だった。
  • 品質・精度低水温時に装置が異常停止する不具合があった。
  • コスト・採算既存のシャーベットアイス製造設備は大型で高額なため、一般の漁業者に普及していなかった。

やったこと

従来100mレベルの実験機で三重県度会郡大紀町錦漁港の実証試験を行い、課題を整理したうえで試作機を設計・製作した。シリンダーを小型化し、オーガー(氷かき取り機構)を高速回転化して、氷の超微細化、氷充填率と製氷能力の向上、小型化を図った。海水の異物除去と殺菌のために2段フィルターとUV殺菌器を組み込み、コンパクト化と低価格化も加味して設計した。氷の粒径、水温、氷充填率、製氷能力を試作機で検証し、低水温時の異常停止は構造変更により解消した。平成24年7月からは同漁港で実証試験を続け、機能性・耐食性・サービス性の問題にその都度対応して量産機に反映した。

新しい製品・サービス:海水リキッドアイス製氷機(旧製品名:ナノアイス)

事業の効果

魚を超微細氷で素早く包み込むことで、鮮度と旨味を保ち、魚価の値崩れを防ぐ効果が期待される。製氷機はコンパクトで、小型ながら1日2トンの製氷能力があり、運転開始後10〜15分ほどで氷が使える。漁業関係者からは氷質や操作性に特に問題がないと評価され、使い勝手も改善された。試作機を契機に三重・長野・北海道・沖縄でネットワークが広がり、海外でも試作機が稼働している。

今後の展望

海水の塩分濃度を調整する装置と組み合わせた総合システムの開発を進める。また、生鮮魚介類以外の高級果物や高級肉などへの用途展開を図る。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。