ものづくり補助金平成25年度卸売業、小売業北海道

電動駆動による軽量で機動性に優れた水田除草用ボートの試作開発

株式会社YSE

成果機体重量 20kg→10kg

この事例のポイント

  • 従来の水田除草用ボートは機体が重く、取り扱いが大変で、狭い場所では使えないことが課題だった。
  • 平成25年に徳島大学大学院の協力を得て水田除草用ボートの試作を開始し、初号機は子ども用サーフボードと電動モーター、薬剤タンクを搭載した形状とした。
  • 機体重量 20kg→10kg。試作を重ねて軽量化と機動性の目標を達成し、機体重量は20kgから10kgに減らした。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社YSE
所在地北海道 札幌市
業種各種商品卸売業
技術分野機械制御,情報処理,接合・実装,測定計測
資本金1,000万円
設立1975年

事業の背景

YSEはバイク部品卸、電動車いすリース、農機・資材販売などを行う地元密着型企業で、ここ15年ほどは農機と関連資材の販売にも力を入れてきた。北海道の水稲農家は規模が大きく、15ha以上の販売農家数は10年前より24%増の約4599戸で、全国の8割にあたる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来の水田除草用ボートは機体が重く、取り扱いが大変で、狭い場所では使えないことが課題だった。
  • コスト・採算水田除草用機械は価格が70万円から100万円もするため、農家が導入しにくかった。
  • 集客・繁閑顧客が機種を共同購入しても防除時期が集中することが悩みになっていた。
  • 人手・技能薬剤は吐出方式の都合で液状しか使えず、現場で求められる粒状薬剤に対応できなかった。

やったこと

平成25年に徳島大学大学院の協力を得て水田除草用ボートの試作を開始し、初号機は子ども用サーフボードと電動モーター、薬剤タンクを搭載した形状とした。軽量化は20kgから10kgへと改め、モーターの採用によりバック走行を可能にして行き止まりからの自力回避を実現した。薬剤は電動ポンプで流量を調節する方式とし、液状と粒状の両方に対応させた。事業期間中に試作機を3機製作し、農家の協力を得て実際の水田で散布実験を行った。

新しい製品・サービス:電動双動による軽量で機動性に優れた水田除草用ボート

事業の効果

  • 機体重量 20kg→10kg

試作を重ねて軽量化と機動性の目標を達成し、機体重量は20kgから10kgに減らした。モーター採用によりバック走行が可能になり、行き止まりを自力で回避できるようになった。粒状と液状の両方の薬剤に対応する方式を採り、農家の要望に応えた。今後は風の条件下でも直線走行を安定させ、量産化を目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    農機と関連資材の販売を15年ほど続け、自社メンテナンスで農家のニーズに応えてきた経緯が具体的に書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    従来機が70〜100万円する中で、価格50万円以内・女性も扱える軽さという目標を定めた点が具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    従来機の重さや液状薬剤のみという課題を認識し、20kgから10kgへの軽量化で対応したと書かれているが、成長計画は薄い。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    重量20kgから10kgへの軽量化目標はあるが、付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    徳島大学大学院や千葉大学との連携、試作3機の実施などが書かれているが、人材や事務体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け5

    北海道の15ha以上の販売農家が約4599戸あり、除草ボートを欲しがる米農家が4割とされるなど数字で需要が裏付けられている。

  • 事業化までの道筋3

    今後は風などの条件下での直線走行安定化と量産化を目指すとあるが、時期や具体的な方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    従来機は70〜100万円と高価とされ、低価格の普及機を狙う内容で、高付加価値化を示す記述は乏しい。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    北海道の米農家や女性・高齢者の労働力対策という地域課題は書かれているが、国が補助する理由は明確でない。

  • 費用対効果2

    ものづくり補助金の活用は書かれているが、投入額に対する付加価値増加や生産性向上の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    電動化とドローン技術の研究連携が書かれているが、サプライチェーンへの貢献やデジタル活用の具体像は薄い。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    電動農機で農家の労働力対策を目指す点はうかがえるが、市場成長分野への進出や構造転換を示す記述は乏しい。

  • 地域経済への波及4

    北海道の稲作規模や地元密着の事業を背景に、米農家の作業負担軽減を狙う地域志向が数字とともに書かれている。

今後の展望

風などの条件下で直線走行を安定させ、量産化に進む計画。また千葉大学の協力でドローンの農業向けカスタマイズの研究も始めている。

  • 目標:価格50万円以内を目標に設定

事業者の声

欲しい。でも一人じゃ導入は無理だな。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。