ものづくり補助金平成25年度卸売業、小売業青森県

溶接ロボット導入によるユニットハウス製造のフレキシビリティ向上

株式会社ブンメー

成果1棟当たりの溶接時間 48分→20分

この事例のポイント

  • 従来の②の作業は溶接工の手配や作業に時間がかかり、溶接工程に遅延が生じて工場全体の生産が滞っていた。
  • 溶接工程の効率化と増産のため、最新機種の溶接ロボットを中心とした「コンテナハウスRB溶接装置」を導入した。
  • 1棟当たりの溶接時間 48分→20分。ロボット2台による自動溶接で、1棟当たりの溶接時間が約48分から約20分へ大幅に短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ブンメー
所在地青森県 八戸市
業種建築材料、鉱物・金属材料等卸売業
技術分野接合・実装

事業の背景

当社はユニットハウス(コンテナハウス)の鉄骨部分の製造を、グループ企業の㈱スーパーハウスから委託を受けて行っている。スーパーハウスの製造工程は4工程あり、当社は切断、床・天井部分の溶接、床・天井部分と柱の組上げの3工程を請け負っている。ユニットハウスは建設現場の仮設事務所等に使われ、大規模災害の際には需要が急増する。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来の②の作業は溶接工の手配や作業に時間がかかり、溶接工程に遅延が生じて工場全体の生産が滞っていた。
  • 人手・技能増産に係る作業者の人数確保と稼働時間の延長が困難だった。
  • 生産能力東日本大震災の復興需要に柔軟に対応できない事態が生じていた。

やったこと

溶接工程の効率化と増産のため、最新機種の溶接ロボットを中心とした「コンテナハウスRB溶接装置」を導入した。装置は①溶接ロボット(産業用ロボット+溶接機器)、②ロボット走行台車、③ワーククランプ治具の3点で構成される。溶接ロボットはロングアームで従来機種より最大リーチが拡大し、軸合成速度も高速化した。流線形アームにより治具との緩衝領域が低減し、手首軸の中空径拡大でケーブル収納本数を増やせるため、厚板溶接に最適な艤装となっている。ロボット走行台車にはエリアセンサ仕様の中間走行ストッパーを装備して安全対策とした。ワーククランプ治具は作業者がワークをエアクランプし、セット完了後にロボットが自動溶接を開始する仕組みで、材料のずれを防ぎ品質のバラツキを抑える。

ロボット溶接ロボット(産業用ロボット+溶接機器、ロングアーム仕様)
加工機ロボット走行台車(エリアセンサ仕様の中間走行ストッパー付き)
加工機ワーククランプ治具

新しい製品・サービス:コンテナハウスRB溶接装置

事業の効果

  • 1棟当たりの溶接時間 48分→20分

ロボット2台による自動溶接で、1棟当たりの溶接時間が約48分から約20分へ大幅に短縮された。溶接部の精度が安定し、ムラなく一定の品質で作業できるようになった。工程全体の速度バランスが保たれて手持ち時間が減り、生産効率と増産が可能になった。セットアップを夜間も行うことで24時間稼働ができ、需要急増にも対応できる。残業も抑えられ、品質の安定化と労働環境の改善も見込まれる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    鉄骨製造の委託を受けている事業内容は読み取れるが、経営戦略上の位置づけや過去の取組との一貫性は記載がない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    東日本大震災後の復興需要への対応遅れや、需要急増時の柔軟な対応が課題として示されているが、競争優位性の説明は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    溶接工程の遅延と増産困難が課題とされ、溶接ロボット導入で1棟約48分が約20分に短縮された効果が具体的に示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    溶接時間の短縮は数字で示されているが、付加価値額や賃上げの目標値は記載されていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員の残業抑制や労働環境改善は触れられているが、事業遂行体制や人材配置についての記載はわずかである。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    震災前後の年平均売上が約2倍の差があったというニーズの裏付けはあるが、顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    試運転と産業用特別教育後に成果を検証したと記載があるが、中長期の遂行スケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    ユニットハウスの普及度や認知度に関する記載は少なく、高付加価値化の水準はうかがえる程度である。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    東日本大震災の復興需要や社会的要請に迅速に応える点が触れられているが、波及効果や雇用創出の数字はない。

  • 費用対効果3

    溶接時間が約48分から約20分へ短縮された効果は示されているが、投入額に対する費用対効果の数字はない。

  • イノベーションへの貢献2

    最新の溶接ロボットと治具による自動化は示されているが、サプライチェーンへの貢献や新ビジネスモデルの記載はわずかである。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    八戸市の企業であることは示されるが、地域特性を活かした付加価値創出や雇用への言及はわずかである。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

大規模災害時などユニットハウスの需要が急増した場合でも柔軟に対応でき、社会的要請に迅速に応えられる。東日本大震災前後3年間の売上を比べると年平均で約2倍の差があった。今後は作業員の残業や休日出勤を減らして労働環境の改善を図り、品質の安定化も進める。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。