ものづくり補助金平成25年度製造業宮城県

表面欠陥検査用同期式光学ヘッドの開発

バイスリープロジェクツ株式会社

成果1視野の撮影時間 4秒→0.5秒

この事例のポイント

  • 従来のLCD制御はパーソナルコンピューターによる制御のため、OSとデバイスドライバで更新タイミングが管理され、外部のカメラと撮影タイミングが同期できず、1視野(10枚撮影)の撮影時間が4秒かかっていた。
  • LCD表示器に表示されたスリットが検査対象物の表面をシフトしながら移動する様子をカメラで撮影する方式について、LCD表示器によるスリットのシフトと撮影を高速化する方法と、スリット…
  • 1視野の撮影時間 4秒→0.5秒。1視野の撮影時間が約0.5秒に短縮され、わずか0.5秒で表面の欠陥を検出できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名バイスリープロジェクツ株式会社
所在地宮城県
業種電気機械器具製造業
技術分野情報処理,測定計測

事業の背景

独自技術である外観検査法「スリットシフトMinMax法(SSMM法)」は、塗装品やめっき品のブツ・ヘコ等の欠陥検出に有効だったが、カメラや画像処理での鏡面体の表面検査は一般的に難しく、今まで自動化されてこなかった。川下企業の要求する検査タクトを満たせないことが課題だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来のLCD制御はパーソナルコンピューターによる制御のため、OSとデバイスドライバで更新タイミングが管理され、外部のカメラと撮影タイミングが同期できず、1視野(10枚撮影)の撮影時間が4秒かかっていた。
  • 品質・精度スリットを固定して検査対象物を移動しながら撮影する方法は、より高速に検査できるものの、凹凸欠陥を視認できないなど検査精度に課題が残った。
  • 生産能力SSMM法は試作装置での評価段階にあり、工場等の現場で使われるためには検査時間を短縮する必要があった。

やったこと

LCD表示器に表示されたスリットが検査対象物の表面をシフトしながら移動する様子をカメラで撮影する方式について、LCD表示器によるスリットのシフトと撮影を高速化する方法と、スリットを固定して検査対象物を移動しながら撮影する方法の2法を検証した。液晶コントロールCPUボードを使い、照明の更新タイミングに合わせてカメラに撮影トリガー信号を入力してLCD表示器とカメラを同期させ、カメラをUSB3.0タイプに変更した。また3次元コンピュータグラフィックスソフトをシミュレーターとして使い、複数台のカメラで反射率の高いめっき品を撮影した場合の検査範囲を検討し、検査領域を150%に拡大して検査タクトを3分の2に減らせるかを検証した。

その他液晶コントロールCPUボード
検査測定USB3.0タイプのカメラ
ソフト3次元コンピュータグラフィックスソフト

新しい製品・サービス:表面欠陥検査用同期式光学ヘッド(スリットシフトMinMax法評価キット)

事業の効果

  • 1視野の撮影時間 4秒→0.5秒
  • 検査領域 100%→150%
  • 検査タクト 100%→66.7%

1視野の撮影時間が約0.5秒に短縮され、わずか0.5秒で表面の欠陥を検出できるようになった。検査領域を150%以上に拡大しても検査タクトを3分の2以下に短縮できる見込みが示された。同期式光学ヘッドおよび照射パターン、SSMM法に関する成果は実用新案として申請・登録された。評価キットは自動車外装や塗装・めっき製品のメーカーなどに販売され、歯科用品や眼内レンズなど医療系メーカーやピアノ塗装業者からもオファーがあった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    平成24年度ものづくり補助事業に採択されたSSMM法の延長で開発したとあり、過去の取組との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    鏡面体の表面検査は一般に難しいという外部環境と独自のSSMM法の強みが書かれるが、市場規模や競合との比較は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    川下企業の検査タクト要求を満たせない課題を認識し、検査領域150%拡大で検査タクトを3分の2に短縮する具体策が書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    1視野の撮影時間を4秒から約0.5秒に短縮した実績と検査タクト3分の2の見込みはあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    開発や販売の体制、人材や事務処理能力についての記述はほぼなく、わずかにうかがえる程度である。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    自動車外装や塗装・めっき、歯科用品・眼内レンズなど顧客ターゲットと、評価キットの汎用性、オファーの多さが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    評価キットの販売、展示会や広告による宣伝、装置メーカーとのライセンス契約など今後の進め方は示されるが、スケジュールは明確でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    従来は自動化されてこなかった鏡面体の表面検査を対象とし、高付加価値の検査法として製品化した点が具体的に書かれている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    各業界から注目される検査技術とあるが、国が補助する経済波及や雇用創出の理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    撮影時間を約0.5秒に短縮し検査タクトを3分の2にできる効果は書かれるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    ロボットに画像処理ソフトを組み込んだ工場ライン向け検査ユニットを追加開発した点があるが、サプライチェーンへの貢献は明示されていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    表面検査を目視から自動化する業界ニーズが多いと書かれ、わずかに成長分野への進出がうかがえる。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

評価キットを多様な市場に向けてPRし、表面検査を目視から自動化したい業界の課題解決に取り組む。装置メーカーとのライセンス契約によるロボット搭載型の工場ライン向け検査ユニットも追加開発されており、さらなる展開が期待されている。

事業者の声

今回の開発で非常に良い結果が出せたので、製品化して展示会で発表したところ、各企業様からのオファーをはじめ、専門誌「画像ラボ」に寄稿を依頼されるなど非常に大きな反響をいただきました。

公式の事例集より(原文のまま)

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。