ものづくり補助金平成25年度製造業山形県

永久磁石式電磁クラッチ・ブレーキの国内開発及び生産体制の構築

ケーイービー・ジャパン株式会社

この事例のポイント

  • 永久磁石式電磁クラッチ・ブレーキのコア部分に組み込む永久磁石を磁化する着磁装置を持たず、コア部分の製造を主にドイツからの輸入や国内協力企業への外注に頼っていた。
  • 着磁装置を導入し、永久磁石式電磁クラッチ・ブレーキの開発から生産までを当社事業所内で一貫して行える体制の構築を進めた。
  • 永久磁石式電磁クラッチ・ブレーキのコア部分の試作品製作(着磁)に成功した。

事業者のプロフィール

事業者名ケーイービー・ジャパン株式会社
所在地山形県 新庄市
業種電気機械器具製造業
技術分野機械制御
従業員数45人
資本金2.8億円
設立1976年

事業の背景

当社は電磁クラッチ・ブレーキの製造販売を行っており、その主力製品群は主に産業用ロボットや医療機器などに使われている。永久磁石式電磁クラッチ・ブレーキのコア部分は、ドイツからの輸入か国内の協力企業への外注で対応していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力永久磁石式電磁クラッチ・ブレーキのコア部分に組み込む永久磁石を磁化する着磁装置を持たず、コア部分の製造を主にドイツからの輸入や国内協力企業への外注に頼っていた。
  • 新製品・新技術コア部分を外部に依存しているため、製造や新製品開発の要であるコアの開発能力を高めにくかった。
  • 納期・工程外部依存のため製品の短納期化が難しかった。
  • コスト・採算外部依存のためローコスト化が難しく、特殊品への対応力も向上させにくかった。

やったこと

着磁装置を導入し、永久磁石式電磁クラッチ・ブレーキの開発から生産までを当社事業所内で一貫して行える体制の構築を進めた。着磁装置によって生産プロセスを強化し、国内で開発・生産する体制を整え、短納期化、ローコスト化、特殊品対応力の向上を目指した。まず永久磁石式電磁クラッチ・ブレーキのコア部分の試作品製作(着磁)に成功した。次に生産体制構築のため、50個のサンプルを使った着磁装置の生産能力テストを行った。

その他永久磁石着磁装置

新しい製品・サービス:永久磁石式電磁クラッチ・ブレーキ

事業の効果

永久磁石式電磁クラッチ・ブレーキのコア部分の試作品製作(着磁)に成功した。50個のサンプルによる生産能力テストでは、要求される着磁精度を満たす安定した着磁能力が認められた。これにより、最も重要なコア部分を外部に依存せず当社事業所内で一貫して行える生産体制が構築でき、今後の生産に十分対応できる体制になった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    電磁クラッチ・ブレーキの製造販売が本業と読み取れ、着磁装置導入で開発から生産まで一貫化する方向性は示される。過去の取組との連続性は具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    産業用ロボットや医療機器向けの需要に触れ、ドイツ輸入依存からの脱却を課題とする。市場動向の数字や自社の強みとの関係は具体性が薄い。

  • 課題の認識と解決4

    輸入・外注依存により開発能力、短納期化、ローコスト化、特殊品対応力が制約とされ、着磁装置導入で解決する構図が明確に書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    短納期化やローコスト化を実現する目標とされるが、数値目標や賃上げ目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    全製造工程の設備・検査装置を保有し、45名の従業員体制とされる。補助事業を担う人材や事務処理体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    医療機器や産業ロボット向けの永久磁石式電磁クラッチ・ブレーキとして顧客ターゲットと用途が示され、特殊品対応のニーズにも触れている。

  • 事業化までの道筋3

    50個のサンプルによる着磁装置の生産能力テストを実施し、今後は特殊品対応と参入分野拡大を計画とする。スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    永久磁石式電磁クラッチ・ブレーキを国内で一貫生産する点や、大手との差別化を図る特殊品展開が述べられ、同分野で高付加価値化を狙う姿勢がうかがえる。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    医療機器や産業ロボットの成長分野への参入を目指すとあるが、経済波及効果や雇用創出の具体的な記述はない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    着磁装置による一貫生産体制の構築は述べられるが、先端的なデジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    医療機器や産業ロボットという成長分野への参入を目指すと書かれるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及2

    山形県新庄市の工場で国内生産体制を構築したとあり地域立地は読み取れるが、地域の特性を活かした付加価値や雇用創出の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は大手との差別化を図り、顧客ニーズに合わせた特殊品に対応していく。永久磁石式電磁オフ・マグネットは用途が広いため、成長分野である産業ロボットや医療機器関係を中心に、多くの分野への参入を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。