ものづくり補助金平成25年度情報通信業福島県

地方小売業の革新のための地域ビッグデータ(POSデータ)分析サービス

株式会社toor 株式会社デザイニウム

この事例のポイント

  • 地方のスーパーマーケットは大手に比べマーケティング予算や人材が不足している。
  • POSデータを地図上に可視化するシステムを開発し、顧客を示す円とそれに紐づく各種属性を表示できるようにした。
  • POSデータから顧客の購買傾向や顕在・潜在ニーズを現状のまま可視化できるようになる。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社toor 株式会社デザイニウム
所在地福島県 大沼郡三島町
業種情報サービス業

事業の背景

全国には約300の地方スーパーマーケットがあるが、大手に比べるとマーケティング予算や人材が不足している。そのため、消費者を引きつける商品の分析やセールなどのイベントの効果測定も十分にできていない状況がある。ビッグデータ分析全般では予想可能な結果は得られるが、意外な発見は期待しにくい。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能地方のスーパーマーケットは大手に比べマーケティング予算や人材が不足している。
  • その他消費者を引きつける商品の分析やセールなどのイベントの効果測定が十分にできていない。
  • その他従来のデータ分析は仮説を設定できる範囲の結果しか得られず、意外な発見がさほど期待できない。

やったこと

POSデータを地図上に可視化するシステムを開発し、顧客を示す円とそれに紐づく各種属性を表示できるようにした。商品や顧客の相関を仮説によらず現状のまま可視化する分析アルゴリズムと、誰でも使える分析用アプリケーションを開発した。外部データとして天候や商圏情報などを統合し、ターゲットを絞り込んだ販売戦略を立てられるようにした。総合試験として開発したアプリケーションでワークフローの確認・検証を行い、地元の地域密着型スーパーマーケットで試験運用した。また、「画像分析方法及び画像分析装置」「多次元相関データ抽出装置及び多次元相関データ抽出方法」の特許を出願した。

新しい製品・サービス:ビッグデータ(POSデータ)を可視化し、顧客や商品の相関を分析するスーパーマーケット向けツール

事業の効果

POSデータから顧客の購買傾向や顕在・潜在ニーズを現状のまま可視化できるようになる。これにより、高付加価値の商品を適切なタイミングと状況で消費者へアピールできると期待している。商品と顧客層がうまく合う状況を作ることで売上を伸ばせると考えている。従来のデータ分析ツールでは対応しにくかった地方スーパーのニーズに応えられる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    地方スーパーのマーケティング力強化を目指すとあるが、過去の取組との一貫性は文章から読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    大手に比べマーケティング予算や人材が不足する地方スーパーの状況と、会津地域での協力先に言及があり、外部環境の認識はうかがえる。

  • 課題の認識と解決3

    仮説によらず現状を可視化する課題認識と、高付加価値商品を適切にアピールする狙いが書かれているが、数値目標はない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    会津大学と連携し学生に実習環境を提供、協力企業の存在が書かれているが、人員や事務処理体制の具体は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    地方スーパーのターゲット層を絞った販売戦略や、顧客を示す円と属性の可視化という製品の特徴が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    全国展開、機能強化、ラインナップ化、スーパーの現場スタッフが解析できる構築目標など今後の計画は書かれているが、スケジュールは不明。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    POSデータのマップ化や多次元相関分析など、地方スーパー向けの分析ツールとして既存の一般的手法と異なる仮説によらない可視化を打ち出している。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地方小売業の革新や地域ビッグデータ活用は述べられるが、雇用創出や波及効果は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献4

    ビッグデータの可視化と天候・商圏情報の統合を行い、地方小売業のデジタル活用に貢献する点が具体的に書かれている。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    地方小売業の革新やデータ活用の需要拡大にふれるが、日本経済の構造転換への言及は薄い。

  • 地域経済への波及3

    会津地域の地元企業や会津大学と連携し、地方スーパーの活性化を目指す点が読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

全国のスーパーマーケットや小売業を中心に販路開拓を進める。地元の会津大学と連携し、学生に実習環境を提供して分析機能を開発しながら、アプリケーションの機能強化とラインナップ化を急ぐ。最終的にはスーパーマーケットの現場スタッフが自らデータを解析し、成果につなげられるシステムの構築を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。