ものづくり補助金平成25年度製造業栃木県

新物流システムの構築による作り立て大麦ダクワースの供給体制の構築と売り上げ拡大

株式会社大麦工房ロア

成果製造から出荷までの平均日数 18.5日→7日

この事例のポイント

  • 製造設備と発送設備のつながりと発送能力に限界があり、最適な商品を提供できていなかった。
  • 2014年に足利市多田木町に約7億円を投じて流通センターを新設し、製造設備と発送設備の連結体制を構築した。
  • 製造から出荷までの平均日数 18.5日→7日。在庫を一括管理しトレーサビリティのデータベース管理を一元化したことで、作り立て大麦ダクワーズの供給体制が実現した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社大麦工房ロア
所在地栃木県 足利市
業種食料品製造業
従業員数300人
資本金9,800万円
設立1986年

事業の背景

当社は足利産の大麦を使った「大麦ダクワーズ」を主力に、大麦本来の味を活かしたスイーツの製造・販売を行っている。通信販売を中心に売上が拡大しており、製造ラインは全国的にも突出した規模で、現在は日産平均18万個を製造している。ダクワーズだけで50アイテムを超え、姉妹品を含めトータルで200アイテム以上を取り揃えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力製造設備と発送設備のつながりと発送能力に限界があり、最適な商品を提供できていなかった。
  • 人手・技能人的なミスが多く、賞味期限切れや発注ミスによる大量在庫が発生していた。
  • 納期・工程物流システムに渋滞が発生していた。

やったこと

2014年に足利市多田木町に約7億円を投じて流通センターを新設し、製造設備と発送設備の連結体制を構築した。最新の物流システムとして、自動倉庫(ロジスティックナビゲーションシステム)を導入し、倉庫スペースの効率化とデータベース管理による倉庫管理システムを構築した。前後・左右方向への荷役が可能なラックフォークを導入し、収容効率と作業性を改善した。在庫管理システム(ソフトウェア)をホストコンピューターとオンライン化し、倉庫と生産・流通・商品管理・マーケティングを一括管理できるようにした。

その他自動倉庫(ロジスティックナビゲーションシステム)
その他ラックフォーク
ソフト在庫管理システム(ソフトウェア)

事業の効果

  • 製造から出荷までの平均日数 18.5日→7日

在庫を一括管理しトレーサビリティのデータベース管理を一元化したことで、作り立て大麦ダクワーズの供給体制が実現した。入出庫管理に要する人的投入時間が大幅に削減され、1アイテムの欠品がなくなったことが最大の効果となった。生産管理から製造指示までの見える化が進み、納期が短縮された。製造から出荷までの平均日数が18.5日から7日に短縮し、鮮度感を求める消費者ニーズに応えられるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    通信販売中心の売上拡大と流通センター新設(約7億円投資)は読み取れるが、経営戦略上の位置付けの明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    日産平均18万個、商品200アイテム以上、鮮度を求める消費者ニーズへの対応など強みは読めるが、競争優位の説明は限定的。

  • 課題の認識と解決5

    製造から出荷までの平均日数18.5日が7日に短縮、欠品解消、人的投入時間の削減など、課題と数字による効果が明確に示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    製造から出荷までの日数短縮という数値目標の実績は示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は記載がない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数約300名、専務取締役の名前はあるが、補助事業の遂行体制や人材配置の具体的記載は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    鮮度感を求める消費者ニーズや大麦生活の提案が書かれ、顧客ターゲットの方向性は読めるが、ニーズの裏付けデータは薄い。

  • 事業化までの道筋2

    2014年に流通センターを新設し物流システムを導入した経緯はあるが、今後の中長期の遂行スケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達2

    資本金9,800万円と流通センター新設に約7億円を投じたことは書かれるが、資金調達の見込みや財務状況の記載はない。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    大麦を使ったダクワーズは特色ある商品だが、ジャンルの普及度や高価格化の水準に関する記述はうかがえる程度。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    栃木県産大麦の利用や地元大麦のPR、耕作放棄地の活用は書かれるが、波及効果や雇用創出の数値は示されていない。

  • 費用対効果2

    投資額約7億円と製造から出荷までの日数短縮は書かれるが、付加価値増加額など費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    在庫管理ソフトのオンライン化によるトレーサビリティ確立と生産から発送の見える化は読み取れるが、業界全体への貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    栃木県足利市の地域産大麦を活用し地元の大麦をPRすると書かれ、地域の特性を活かした取組は読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

栃木県産大麦を使った大麦ダクワーズを主力に、健康・食文化・食育にも着目し、ダイエット・健康食品やフリーズドライ製品も手がけている。毎日食べられる大麦をキーワードに「大麦生活」を提案し、耕作放棄地を活用した大麦栽培にも取り組み、地元・栃木の大麦を広くPRしていく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。