ものづくり補助金平成25年度製造業群馬県

環境プラント集中遠隔監視システムの開発

株式会社キンセイ産業

この事例のポイント

  • 産業廃棄物焼却施設は全国各地に点在するため、プラントメーカーの人員派遣にかかるコスト増が大きな課題となっていた。
  • 既存の汎用コントローラを使わず、当社独自の「ガス化コントロール」の優位性を保つため、基板化した専用コントローラを開発し、価格も汎用品並みに抑えた。
  • 試験運転を経て、従来の汎用コントローラ使用時と同等の運転挙動を再現でき、インターネット環境があればどこからでも操作できる遠隔操作システムを確立した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社キンセイ産業
所在地群馬県 高崎市
業種その他の製造業
技術分野情報処理
従業員数80人
資本金5,000万円
設立1967年

事業の背景

近年、環境プラントである産業廃棄物焼却場は中・大型化するとともに、医療系廃棄物をはじめとする処理困難物の増加により高度な処理が要求されている。各施設では焼却炉メーカーとの緊密な情報共有が必須となっているが、施設が全国各地に点在するため、メーカーの人員派遣に係るコスト増が大きな課題となっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑産業廃棄物焼却施設は全国各地に点在するため、プラントメーカーの人員派遣にかかるコスト増が大きな課題となっていた。
  • 生産能力焼却炉の中・大型化や医療系廃棄物など処理困難物の増加により高度な処理が求められ、メーカーとの緊密な情報共有が必須となっていた。
  • 人手・技能プラントの制御・操作装置を遠隔から逐次監視できる仕組みがなく、焼却施設ごとの対応が必要だった。

やったこと

既存の汎用コントローラを使わず、当社独自の「ガス化コントロール」の優位性を保つため、基板化した専用コントローラを開発し、価格も汎用品並みに抑えた。また、PLCと専用コントローラ、モニタ制御ユニット(ソフトウェア)からなる集中遠隔監視システムを当社既存設備に組み込み、別施設からの遠隔操作による稼働実験を行った。試験運転では、PLCと専用コントローラ間の信号入出力の不具合や制御パラメータの最適値調整に取り組み、トライ&エラーを繰り返した。ソフトウェアはレイアウトの自由度を向上させ、操作を簡素化した。

  • その他専用コントローラPLC
  • ソフトモニタ制御ユニットソフトウェア集中遠隔監視システム

新しい製品・サービス:環境プラント集中遠隔監視システム

事業の効果

試験運転を経て、従来の汎用コントローラ使用時と同等の運転挙動を再現でき、インターネット環境があればどこからでも操作できる遠隔操作システムを確立した。専用ソフトのみで制御パラメータを確認できるため、制御方法のブラックボックス化も実現した。本システムは既存の汎用コントローラ使用システムと比べ同等以下の価格で提供でき、トラブル時の時間的ロスとコストの軽減にもメリットがある。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の制御装置を基に専用コントローラを開発し、遠隔監視で技術を確立する取組で、経営戦略との関係は一定程度読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    「ガス化コントロール」の優位性を保持するため専用コントローラを開発し、汎用品並みの価格に抑えるとあり、強みへの言及はあるが市場分析は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    メーカーの人員派遣コスト増という課題と、遠隔監視による解決方針が書かれており、課題認識は読み取れる。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    5年後に年間約30億円の売上を目標とすると記載があるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    開発と稼働実験の実施は書かれているが、人材や事務処理体制についての記述はわずかにうかがえる程度にとどまる。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    既存顧客への機能追加と新規設置を検討する層への周知が書かれ、顧客ターゲットは読み取れるが、ニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋4

    試験運転での信号入出力の不具合やパラメータ調整を経て、従来と同等の運転挙動を再現できたと具体的な経過が書かれている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    医療系廃棄物など処理困難物への対応という分野の背景はあるが、普及度や高付加価値化の水準についての記述は薄い。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    焼却施設の全国点在によるメーカーの派遣コスト増の解消が背景にあるが、波及効果や雇用創出への言及は乏しい。

  • 費用対効果3

    従来の汎用システムと比較して同等以下の価格とし、トラブル時の時間ロスやコスト削減のメリットが述べられている。

  • イノベーションへの貢献4

    インターネット経由でどこからでも操作できる遠隔操作システムを確立したと書かれ、デジタル技術の活用が具体的に読み取れる。

政策面20%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

今後の展望

既存顧客への機能追加対応と、焼却施設の新規設置を検討している層への周知を図り、5年後には年間約30億円の売上を目標に事業を展開する。

  • 目標:専用コントローラの価格を汎用品並みに抑える
  • 目標:5年後には年間約30億の売上を目標とする

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。