ものづくり補助金平成25年度製造業千葉県

遺伝子解析技術等の評価方法を用いた育毛剤製剤の試作品開発

株式会社アドバンジェン

この事例のポイント

  • さらに効果の顕著な育毛剤を開発するには、当社独自の新たな基盤技術の確立が重要だった。
  • 毛髪の成長する仕組みを細胞内部から把握するため、PCR技術を積極的に導入し、毛の成長時に活性化する遺伝子を詳細に分析できるようにした。
  • 本事業で得た知見をもとに新育毛成分を開発し、新商品の発売へつなげることができた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社アドバンジェン
所在地千葉県 柏市
業種化学工業
技術分野バイオ
従業員数12人
資本金5,000万円
設立2002年

事業の背景

2002年の創立以来、つくばの産業技術総合研究所の認定ベンチャーとして育毛剤の研究開発を続けてきた基礎研究志向の強い会社である。2007年に医薬部外品の育毛剤「アンデプランS」を発売し、「Jo-Ju RED」「レキシリスブラック」のブランドで育毛剤やシャンプーを自社開発・販売してきた。超高齢化社会ではエイジングケア分野が最も有望なビジネスフィールドとされ、育毛剤はその中心に位置づけられている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術さらに効果の顕著な育毛剤を開発するには、当社独自の新たな基盤技術の確立が重要だった。
  • 新製品・新技術遺伝子解析技術や分析評価技術を刷新し、従来の発想にとらわれない研究開発の環境を作る必要があった。

やったこと

毛髪の成長する仕組みを細胞内部から把握するため、PCR技術を積極的に導入し、毛の成長時に活性化する遺伝子を詳細に分析できるようにした。医薬品向けの開発には器官培養(マウス髭)を導入し、新成分の毛成長効果を直接的かつ簡便に確認できるようにした。新規育毛成分の確認・定量を迅速に行うため、高速液体クロマトグラフィー装置を購入した。これらの環境で新たな育毛成分を見出し、その成分を配合した育毛剤の試作品を完成させた。

検査測定PCR装置
その他器官培養設備
検査測定高速液体クロマトグラフィー装置

新しい製品・サービス:平成29年9月発売の育毛シャンプー「レキシリスハイブリッドスカルプシャンプー」と、平成30年11月発売の育毛剤「エボリストニック」

事業の効果

本事業で得た知見をもとに新育毛成分を開発し、新商品の発売へつなげることができた。平成29年に育毛シャンプー、平成30年に育毛剤を発売し、平成30年4月には育毛シャンプーの追加製造を行った。育毛シャンプーは美容ルートで大幅に伸びる見込みで、育毛剤は薬局チェーンルートで売り上げが伸びる見込みである。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性47%
  • これまでの取組との一貫性3

    2007年発売の育毛剤から続く自社開発の流れと、産総研との共同研究で培った基盤技術に言及しており、一貫性はうかがえるが経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    独自の「髪を抜けさせない」成分や薬局チェーンルートへの販売に触れるのみで、市場動向や自社の経営資源の強み・弱みの分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決2

    新商品の拡販や共同研究の展開は書かれているが、課題の認識と解決に向けた事業計画の具体性は読み取れない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    PCR技術や器官培養、高速液体クロマトグラフィー装置の導入など研究体制の整備は読み取れるが、人材や事務処理能力の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    発毛や育毛効果を示す成分特徴と薬局の顧客ニーズに触れるが、ターゲットや選ばれる理由の整理は具体的ではない。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展望として共同開発や材料提供の受け入れ体制に触れるが、中長期の検証方法やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    育毛剤は超高齢化社会で有望な分野とされ、機能重視の商品と書かれているが、高水準の高付加価値化を数字で示す記述はない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    エイジングケア分野の有望性や美容ルートでの伸びに触れるが、雇用創出や波及効果など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果2

    販促や新商品の発売による売上増加の見込みは示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加などの数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    遺伝子解析やPCR技術の活用に触れるが、地域やサプライチェーンのイノベーションへの貢献は明確に書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    地元特産の食品素材や植物エキスとの共同開発に言及するが、地域の雇用や経済成長を牽引する記述は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

本事業を元に開発した新商品の拡販を目指すとともに、培った開発技術を活かして、素材を持つ企業と新しい育毛成分の共同開発に力を入れていく予定である。

事業者の声

共同研究しましょう、ご一緒に!!

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。