ものづくり補助金平成25年度製造業新潟県

中空体成形可能なDSI成形技術を利用したものづくり

株式会社曙産業

この事例のポイント

  • 自動車部品などの高付加価値製品でのみ使われていたダイスライドインジェクション(DSI)成形技術を家庭用雑貨に応用した。
  • DSI成形の導入により、汎用射出成形機では不可能だった複雑形状の製品を低コストで生産できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社曙産業
所在地新潟県 燕市
業種プラスチック製品製造業
技術分野立体造形
設立1952年

事業の背景

1952年創業の曙産業は、プラスチック製キッチン用品をはじめ、生活に密着したアイデア商品を製造販売するプラスチック総合メーカー。平成12年発売の「ダブルエンボスしゃもじ」は販売本数4,000万本超、平成20年発売の「サンドでパンだ」は200万個超の大ヒット商品となった。商品企画から設計、モデル製作、金型製造、成形、二次加工、組み立てまで社内一貫生産していることが特徴。

課題と取り組み

やったこと

自動車部品などの高付加価値製品でのみ使われていたダイスライドインジェクション(DSI)成形技術を家庭用雑貨に応用した。DSI成形は金型の中で2個の部品を合体させて一度に成形する技術で、部品を別々につくり接合する工程を一度に行える。これを用いて開発した「とびだせ!おすし」は、酢飯を型に詰めて下から押し出すと寿司下駄の上にお寿司が現れる商品で、汎用射出成形機では不可能な複雑形状の製品を低コストで生産することに成功した。従来の超音波接着では接合部が白濁したり強度に問題があったが、DSI成形では見た目・強度ともに大きく改善された。その特性を活かし、コーヒーサーバーやティーポットも開発し、ガラス製品に近い透明度を実現した。

新しい製品・サービス:DSI成形技術を用いたアイデア商品「とびだせ!おすし」、およびコーヒーサーバーやティーポット

事業の効果

DSI成形の導入により、汎用射出成形機では不可能だった複雑形状の製品を低コストで生産できるようになった。「とびだせ!おすし」はこれまでに約4万個を販売した。接合部の見た目と強度が改善され、コーヒーサーバーやティーポットではガラス製品に近い透明度を実現した。同業者からは驚かれており、前より軽くしたい、割れないものがほしいといったニーズに答えられるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去の大ヒット商品と自社一貫生産の強みに触れるが、DSI成形を経営戦略に位置付けた記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    「前より軽くした」「割れないものがほしい」などのニーズに応えられるとあり、強みは読み取れるが市場動向の記述は少ない。

  • 課題の認識と解決2

    課題認識や高付加価値化につながる具体的な事業計画の記述はわずかにうかがえるのみ。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    企画から金型製造、成形、組立まで社内一貫生産とあり、体制の一端は読み取れるが人材や事務処理体制の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    透明度が高いコーヒーサーバー、強度が改善された製品など、顧客ニーズへの対応と選ばれる理由が具体的に読み取れる。

  • 事業化までの道筋2

    市場の隙間を探す方針は述べられているが、中長期の遂行方法やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    DSI成形は自動車部品など高付加価値製品でのみ使われていた技術で、家庭用雑貨への応用は新市場性を示す。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地域経済や雇用創出への言及はわずかで、国が補助する積極的理由はうかがえる程度。

  • 費用対効果3

    約4万個の販売や従来比の改善など成果は示されるが、補助金額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    新技術を応用した商品開発による革新性は読み取れるが、サプライチェーン全体への貢献の記述は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    新潟県燕市の製造業として新商品を生み出す姿勢はうかがえるが、地域経済を牽引する記述は少ない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

製造設備に投資すること が大切。設備があると知恵が出て、思わぬ商談もまとまったりする。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。