ものづくり補助金平成25年度製造業山梨県

独自技術を用いた新型導光板の試作開発と射出成形法による量産体制の確立

有限会社 オーク

成果導光板の厚み 3mm→1.5mm

この事例のポイント

  • 携帯電話ディスプレイが有機ELに変わるなか、薄型の導光板を新たに開発する必要があった。
  • オリジナルの微細加工機と独自の技術を用い、エッジから取り入れたLEDの点光源を表示面に均一に照射できる、透明度の高い独自パターンを開発した。
  • 導光板の厚み 3mm→1.5mm。フロントライトの新型導光板は、導光板と光源だけのシンプルな構成で省スペース化でき、部品点数が少ないため低コストも実現し…

事業者のプロフィール

事業者名有限会社 オーク
所在地山梨県 甲府市
業種プラスチック製品製造業
技術分野精密加工
従業員数25人
資本金1,000万円
設立2002年

事業の背景

同社は2002年の創業以来「世の中にないものを創り出すこと」を理念に掲げ、導光板や透明樹脂部品の開発・製造を手掛けてきた。当時、携帯電話のディスプレイは液晶から有機ELに変わると言われ、バックライトの厚みは3mmほどだったが、さらに薄いものが求められていた。アナログ時計などの表示面に光を入れるライトガイドは裏側に導光板を置くバックライトが一般的だった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術携帯電話ディスプレイが有機ELに変わるなか、薄型の導光板を新たに開発する必要があった。
  • 新製品・新技術フロントライト向けの透明度が高く表示面を均一に照らせる導光板は、まだ世の中になく、開発が難しかった。

やったこと

オリジナルの微細加工機と独自の技術を用い、エッジから取り入れたLEDの点光源を表示面に均一に照射できる、透明度の高い独自パターンを開発した。パターンのピッチ、角度、深さを変えたものを何度も切削加工で試作し、フロントライト用の新型導光板を完成させた。さらに金型の作成と射出成形法による試作を繰り返し、直径300mm、厚み1.5mmの製品で連続成形に成功して量産体制を確立した。

加工機オリジナルの微細加工機

新しい製品・サービス:フロントライト向けの薄型大面積で透明な新型導光板

事業の効果

  • 導光板の厚み 3mm→1.5mm

フロントライトの新型導光板は、導光板と光源だけのシンプルな構成で省スペース化でき、部品点数が少ないため低コストも実現した。国内大手時計メーカーのクロックに採用されて製品化され、電子機器や看板、標識、室内装飾など様々な商品への応用も可能になった。射出成形による連続成形も実現し、新たな市場を開拓している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    創業以来「世の中にない製品を創る」理念を掲げ、導光板開発を一貫して続けてきたことが事例から読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    成形機1台でのスタートや薄型導光板の開発により大手携帯メーカーに採用された経緯から、独自技術による競争優位が読み取れる。

  • 課題の認識と解決3

    バックライトの3層構成によるコスト・スペース課題を認識し、フロントライトで省スペース低コスト化を図る方向性が書かれている。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    開発や量産化の試行錯誤は書かれるが、補助事業を遂行する人材や体制の具体的記述はわずかにうかがえる程度。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    直径300mm厚み1.5mmの連続成形、国内大手時計メーカーのクロック採用など、顧客と製品の価値が具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋2

    量産化に向けて金型作成と射出成形試作を繰り返したとあるが、今後の中長期スケジュールや解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性100%
  • 新しさ・高付加価値5

    透明度の高いフロントライト型導光板は日本でも世界でも初めてとされ、既存の高水準品がない分野での挑戦が示されている。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    省スペース・低コストの照明技術が国内時計や看板などへ応用可能と書かれるが、雇用創出や波及効果の記述は薄い。

  • 費用対効果2

    部品点数を減らして低コストを実現したと書かれるが、投入額に対する付加価値増加などの数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    薄型ディスプレイ向け光学部品の開発という点で成長分野への進出がうかがえるが、構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及2

    山梨県甲府市の中小企業として、地域の技術を活かした製品開発がうかがえるが、地域経済への効果は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

さらなる進化を目指して、光のコントロールがさらに可能になる新たなパターン設計に取り組んでいる。

事業者の声

大切なのは、常に挑戦すること。そこから新しい要求が生まれ、また新たな挑戦が始まっていくのです

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。