ものづくり補助金平成25年度製造業長野県

堆肥散布機の特注品を短納期で製品化する全体最適化生産管理システムの試作開発

株式会社デリカ

この事例のポイント

  • 農家ごとに異なる作業に合わせた特注品の要求が増えているが、受注から出荷までのリードタイムが長く、短納期で対応できなかった。
  • 受注から出荷までを一気通貫で管理できる全体最適化の生産管理システムを構築した。
  • システム上で在庫確認ができるため倉庫に確認に行く手間が省け、部品の欠品も減少した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社デリカ
所在地長野県 松本市
業種生産用機械器具製造業
技術分野情報処理
従業員数125人
資本金9,500万円
設立1953年

事業の背景

同社は農業機械メーカーで、主力製品はトラクター用作業機のマニアスプレッダ(堆肥散布機)である。大型機では国内6割のシェアを持つ。トラクター用3点リンクは国内すべてのメーカーに供給し、国内シェアは約8割にのぼる。政府の農業政策を受けて農家独自の作業機の要求が増えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力農家ごとに異なる作業に合わせた特注品の要求が増えているが、受注から出荷までのリードタイムが長く、短納期で対応できなかった。
  • 納期・工程部品等の調達、作業指示、進捗状況の把握について情報が整流化できず、調達ミスや仕掛りが相当数発生していた。

やったこと

受注から出荷までを一気通貫で管理できる全体最適化の生産管理システムを構築した。材料手配、工程ごとの指示、検査、出荷までをリアルタイムで進捗管理できるようにし、進捗はバーコードで管理する。会計と生産管理を統合し、社内各部署から集めたプロジェクトチームで全員が使いやすいシステムを目指して開発した。

ソフト全体最適化生産管理システム

事業の効果

システム上で在庫確認ができるため倉庫に確認に行く手間が省け、部品の欠品も減少した。納期回答がスピーディーにできるようになり、顧客からの評価も高まった。平成27年は半年で19件の見積もり依頼があり、そのうち13件が受注できた。仕掛在庫や納期短縮による受注機会ロスの減少も期待されている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の農業機械事業の延長として特注品対応を位置づけているが、過去の取組との連続性を示す具体的記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    農家ごとに異なる作業方法に応じた特注品の需要と、競合他社ができない対応を強みとする点が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    情報が整流化できず調達ミスや仕掛りが発生していた課題を示し、生産管理システムで解決する方向が明確に書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    受注機会ロスの減少や成果が期待できると書かれるのみで、付加価値額や賃上げの数値目標は読み取れない。

  • 事業を進める体制3

    社内各部署から集まるプロジェクトチームで取り組んだと記載があるが、人材や事務処理体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    農家ごとの作業に合わせた特注品という顧客ターゲットと、短納期対応という選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    材料手配から出荷までのシステム化という方法は示されるが、スケジュールや課題解決の段取りは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    同じ農業機械分野で大型機の国内6割シェアを持つ点や、特注品による高付加価値化の方向性が読み取れる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    政府の農業政策を受けて農家の作業機需要が増えるとあり、わずかに国の政策との関連がうかがえる程度。

  • 費用対効果3

    半年で19件の見積もりと13件の受注という実績が書かれるが、補助金投入額に対する費用対効果は読み取れない。

  • イノベーションへの貢献3

    一気通貫の生産管理やバーコード進捗管理というデジタル活用は読み取れるが、業界全体への波及は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    農業の合理化を推進する製品と海外展開に触れるが、日本経済の構造転換との結びつきは明示されていない。

  • 地域経済への波及2

    松本市の企業として農業機械を作る点はうかがえるが、地域の経済成長を牽引する記述は限られる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

会社・社員・株主三位一体となった経営に努め、時代のニーズに合った製品開発を行っている。そんな会社の取り組みをトータルに評価いただいたと思っています

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。