回転装置を活用した溶接ロボットによる生産性向上計画
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
渡辺精密工業株式会社
| 事業者名 | 渡辺精密工業株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 愛知県 名古屋市 |
| 業種 | 生産用機械器具製造業 |
| 技術分野 | 精密加工 |
| 従業員数 | 49人 |
| 資本金 | 2,400万円 |
| 設立 | 1947年 |
渡辺精密工業は自動車や航空機の部品の寸法が規定内に収まっているかを測定する機器「ゲージ」を手がけている。部品形状が複雑になるほどゲージの製作も難しくなり、特に航空機部品はその傾向が強い。リーマン・ショックの影響もあり十分な設備投資ができず、中古機械を購入して対応していた。
抱えていた課題
やったこと
平成24年度補正ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発等支援事業に申請し採択された。数値制御(NC)研削加工機を導入したのに続き、平成25年度補正の中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新事業でも採択され、5軸加工機を導入した。5軸加工機により航空機部品の複雑な形状に対応したゲージをぴったりの寸法で加工できるようになり、失敗する危険性は大きく減った。
| 加工機 | NC研削加工機 |
|---|---|
| 加工機 | 5軸加工機 |
新しい製品・サービス:航空機部品の複合角度・複雑形状に対応したゲージ
5軸加工機の導入により、航空機部品の複雑形状に対応したゲージを高精度に加工できるようになった。ゲージをぴったりの寸法で加工でき、失敗する危険性は大きく減った。航空機向けでボーイング787の部品向けゲージという大きな受注を得た。ベテラン職人の技に頼る状態から転換し、若手社員も育ちつつある。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
1990年代は設備投資が全くできず、平成12年入社後も技術・知識の蓄積に時間を要したとあり、過去の取組との一貫性は読み取れるが戦略上の位置付けは明確でない。
一品もの対応で複雑形状の航空機部品ゲージを手がけ、ボーイング787部品向けで大きな受注があったと具体的に書かれている。
ベテラン職人技に頼る状態からの転換を図るとあり、課題認識と5軸加工機導入の関係は読み取れるが、数値目標や計画の詳細はない。
受注を大きく伸ばしたとあるが、高付加価値の目標値や賃上げ目標の数値は示されていない。
社員への主体者意識の呼びかけや若手社員の育成が書かれ、人材面の体制はうかがえるが、事務処理能力は記載がない。
ゲージの役割や複雑形状ほど製作が難しいことは説明されているが、顧客ターゲットの整理は詳しく書かれていない。
平成24年度以降に複数の補助金を活用し設備投資を段階的に進めた経緯があり、中長期の遂行方法の一端は読み取れる。
リーマン・ショック後に十分な設備投資ができなかったとあるが、財務状況や金融機関からの資金調達の記載はない。
ゲージは一品ものでオーダーメードされ、一品もの工場で5軸加工機を導入するのは珍しいと書かれ、高付加価値化の方向が読み取れる。
航空機の大型旅客機部品という国内産業への波及は示唆されるが、雇用創出や経済波及効果の数字は示されていない。
費用対効果が合わず断念する投資を補助金で可能にしたとあるが、付加価値額や生産性の数値は示されていない。
5軸加工機による高精度加工の活用は書かれるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへのイノベーションは明記されていない。
航空機部品の次世代大型旅客機向けゲージに言及があり、成長分野への進出の一端がうかがえる。
名古屋市の企業で航空機部品を手がけると書かれるが、地域特性を活かした雇用や成長への言及は乏しい。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
ボーイングが平成29年に量産開始予定の次世代大型旅客機777Xのエンジン向けゲージの受注が進んでいる。
高精度な加工をするハードルを下げる
公式の事例集より(原文のまま)
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
旋削加工とマシニング加工を一台で行える最新型マシニングセンタ(複合加工機)を導入した。
効果:半導体装置のフッ素樹脂部品20個の加工所要時間 1,310分→950分
制御基板の試験を自動化するため、基板検査装置を開発し、手作業で行っていた測定端子の接続や測定値の読み取りを自動化する。
効果:測定工数は予定通り約半分以下の時間となった