ものづくり補助金平成25年度製造業大阪府

純国産黒文字楊枝の製造販売事業

菊水産業株式会社

この事例のポイント

  • 中国産や海外製の安価な楊枝とのコスト競争で採算が悪化し、黒文字楊枝の国内生産から撤退して中国産を輸入販売する業態に転じた。
  • 黒文字楊枝の三方削りを含む全工程を自動化する設備を、自動機を製作する平安製作所と共同で開発した。
  • 三方削りを含む工程の自動化により、熟練者の手作業だった仕上げが機械で行えるようになり、完成品の形状や精度にも納得できる成果が得られた。

事業者のプロフィール

事業者名菊水産業株式会社
所在地大阪府 河内長野市
業種木材・木製品製造業
技術分野機械制御
従業員数5人
資本金1,500万円
設立1983年

事業の背景

昭和35年に先代が黒文字楊枝の専門製造販売を始め、昭和40年に半自動化製造機を開発して量産化に成功した。その後、木材加工品の多くが海外から輸入されるようになり、安価な海外製品とのコスト競争で採算が悪化した。平成元年には国内生産を撤退し、中国産黒文字楊枝を輸入販売する形に転じた。国内で国産黒文字楊枝を作れる生産者はほぼなく、昔ながらの国産品を求める声は強い。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算中国産や海外製の安価な楊枝とのコスト競争で採算が悪化し、黒文字楊枝の国内生産から撤退して中国産を輸入販売する業態に転じた。
  • 生産能力自然環境の変化により国産黒文字の入荷が減少傾向にあり、原材料の安定確保が難しくなっている。
  • 人手・技能最終工程の三方削りを熟練者が1本ずつ手作業で仕上げており、量産化の妨げになっている。

やったこと

黒文字楊枝の三方削りを含む全工程を自動化する設備を、自動機を製作する平安製作所と共同で開発した。既存の半自動製造機の仕組みを基本に、新しい製造機の加工条件やバランス調整を検討し、各機械の最適な仕様を決定した。平成26年7月に黒文字楊枝製作機一式を発注し、平成27年4月に生産自動化設備が納入された。新規導入の製造機械では9cmと12cmの黒文字楊枝を製造できる。また原木の入手先を国内全域に広げ、植樹などの育成活動も進めた。

加工機黒文字楊枝製作機一式(生産自動化設備)

新しい製品・サービス:純国産黒文字楊枝

事業の効果

三方削りを含む工程の自動化により、熟練者の手作業だった仕上げが機械で行えるようになり、完成品の形状や精度にも納得できる成果が得られた。9cmと12cmの黒文字楊枝の製造が可能になり、生産コスト低減の仕組みは整ったと言える。一方で、原材料の植物特有の不均一性や不十分なラインバランス調整から、現状は一部で人手が必要な稼働状況にとどまっている。

今後の展望

全工程を連動させた黒文字楊枝の生産ラインの構築を目指し、そのためには原木の安定確保が必須となる。今後は柔軟な機械構成に拡充し、6cmの爪楊枝から24cmの箸まで多様な製品を製作する計画である。加工後の廃材を茶として製品化し、伐採作業者の処遇改善にも活用したいと考えている。

事業者の声

祖父が育て築いてきた“夢”を復活させたい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。