ものづくり補助金平成25年度製造業大阪府

高効率フィンチューブ熱交換器製造用新規設備導入等による生産体制強化

株式会社AFREX

成果熱交換器全体で10%の省エネ効果を実現

この事例のポイント

  • 熱交換器を多品種少量で生産しており、顧客が求める短納期や環境対応などの要望に応えるため、既存機種の性能向上と省エネ化が課題であった。
  • ガスヒーポンプ(GHP)エアコン用のフィンチューブ熱交換器を開発・製造した。
  • 熱交換器全体で10%の省エネ効果を実現。フィンの形状を刷新した熱交換器は、従来機種に比べ省エネ効果を高め、既存のフィンチューブ熱交換器より省エネ化と低コスト化…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社AFREX
所在地大阪府 堺市
業種電気機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数220人
資本金5,820万円
設立1930年

事業の背景

株式会社AFREXは昭和5年に荒井製作所として創業し、平成24年に現社名へ変更した。空調機器や冷蔵・冷凍設備などの熱交換器を中心に生産し、中国の工場では熱交換器の部品を生産している。顧客からは性能・品質・コストダウンに加え、短納期や環境対応も求められていた。福島第一原子力発電所事故以降、天然ガス燃料へのエネルギーシフトによりGHPエアコン需要が拡大していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力熱交換器を多品種少量で生産しており、顧客が求める短納期や環境対応などの要望に応えるため、既存機種の性能向上と省エネ化が課題であった。
  • コスト・採算従来のフィンチューブ熱交換器は、性能を上げると顧客への価格を抑えにくく、低コスト化が必要だった。

やったこと

ガスヒーポンプ(GHP)エアコン用のフィンチューブ熱交換器を開発・製造した。フィンに伝熱効果が向上する最適なスリットを加工し、大きさをそのままに性能を高めた。フィンを一体成型する効率的なものづくりを取り入れ、一部の製造設備を新たに導入し、その他の設備も改造して生産効率を上げた。併せて新型拡管機を導入し、大型で品質の確保ができる高効率の熱交換器を一発拡管で製造・供給する体制を構築した。

加工機新型拡管機
加工機フィンチューブ熱交換器用の製造設備

新しい製品・サービス:ガスヒーポンプ(GHP)エアコン用のフィンチューブ熱交換器

事業の効果

  • 熱交換器全体で10%の省エネ効果を実現
  • 従来の機種に比べ3%の省エネ効果を実現
  • 同一性能・同一省エネのこれまでのフィンチューブ熱交換器と比較して、5%コストダウンを実現

フィンの形状を刷新した熱交換器は、従来機種に比べ省エネ効果を高め、既存のフィンチューブ熱交換器より省エネ化と低コスト化が可能になった。顧客に対しては性能を向上させつつ、従来より低価格での供給ができるようになった。新型拡管機の導入により、大型で品質を確保できる高効率の熱交換器を製造できる体制も構築された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    昭和5年創業の熱交換器生産を土台に、冷却システムメーカーへの転換を今後の戦略として明確に示している。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    福島原発事故後のGHPエアコン需要拡大に応えるため、熱交換器の性能向上と低価格化を狙う外部環境の把握がうかがえる。

  • 課題の認識と解決3

    下請けからの脱却を課題として挙げ、ユニット開発・提案を目指す方向は示されるが、事業計画の具体的な数値は乏しい。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    省エネ10%、コスト5%低減という目標値はあるが、付加価値額の増加や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員220名や中国工場の記載はあるが、補助事業を遂行する担当体制や事務処理の体制は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客が求める性能・品質・コスト・短納期と省エネ要望が背景として整理され、低価格で供給できる点が選ばれる理由として示される。

  • 事業化までの道筋3

    設備・建屋、技術開発、人材開発の3つの投資方針は示されるが、スケジュールや課題の解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    熱交換器は多品種少量生産が中心で、同一性能で5%コストダウンする内容だが、高付加価値化・高価格化を示す記述は弱い。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    福島原発事故後の天然ガスシフトによるGHPエアコン需要拡大に応える点が示されるが、雇用創出や波及効果の記述は薄い。

  • 費用対効果2

    補助金額に対する付加価値増加は書かれていないが、省エネ10%と5%コストダウンという効果は示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    冷却システムとしての提案型ビジネスへの転換が示されるが、デジタル技術の活用や新ビジネスモデルの具体性は乏しい。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    GHP需要の拡大を背景に、下請けから冷却システムメーカーへ構造転換する方向性が示されている。

  • 地域経済への波及2

    大阪府堺市の本社と中国工場の展開は記載されるが、地域特性を活かした雇用や地域経済への効果は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は開発したフィンチューブ熱交換器を他の顧客にも展開し、熱交換器だけでなく、コンプレッサー・冷媒・ポンプ・配管なども加えた熱交換器ユニットとして開発・提案できる冷却システムメーカーを目指す。設備や建屋の刷新、省エネを中心とする技術開発、人材開発の3つの投資に注力していく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。