回転装置を活用した溶接ロボットによる生産性向上計画
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
株式会社ミューパック・オザキ
| 事業者名 | 株式会社ミューパック・オザキ |
|---|---|
| 所在地 | 大阪府 八尾市 |
| 業種 | プラスチック製品製造業 |
| 技術分野 | 接合・実装 |
| 従業員数 | 30人 |
| 資本金 | 1億円 |
| 設立 | 1984年 |
プロのカメラマン向けネガ袋の受託製造から始まった合成樹脂フィルム製袋の専業メーカーで、ユニークな仕様の袋で市場に認知されている。後発でチャック付き袋に参入し、現在は売り上げの50%以上をチャック付き製品が占める。近年は特許取得にも力を入れている。
抱えていた課題
やったこと
フィルムシートの表・裏の両面にチャック部を接合する機械として、大手石化系樹脂加工メーカーの開発機を導入した。導入したダブルドラム式チャック溶着装置は、ドラム2つとフィルムを反転させる仕掛けで、表・裏両面にチャックを接合する。表面と裏面のチャックの雄・雌部をかみ合わせる専用スライダーを独自に考案し、金型を導入して試作開発を行った。当初はチャックの雄・雌がはずれる現象が出たため、かみ合わせの強度を上げる設計変更を行った。通常の引っ張り方向では外れないよう荷重の支点を偏位させる仕様を考案した結果、通常の引っ張りでは破断するまで外れない強度を得た。
| 加工機 | ダブルドラム式チャック溶着装置 |
|---|---|
| 金型 | センタースライダー用の金型 |
新しい製品・サービス:表・裏両面にチャックを接合できるセンターシール式のポーチおよびチャック袋。専用スライダー「ミュースライダー」を組み付けた開閉パーツ、学生と協力した「閉めるだけ~」、自動包装機にかけられる密閉型のスライダー式袋。
表・裏両面にチャックを接合できるようになり、袋の中心部など任意の位置に入れ口を設定できるようになった。かみ合わせ設計の改良によりスライダーとのコンビが完成し、通常の引っ張りでは外れにくくなった。ツートンカラーなどバリエーションも広がった。高齢者にとって開閉が簡単なスライダー式袋として、食品用を中心に本格的な販売を始めた。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
ネガ袋の受託から始まり、チャック付き袋への参入と特許取得へと続く流れが示され、事業の一貫性が読み取れる。
先行社が多い市場で、表・裏両面にチャックを接合する独自仕様や大手石化系メーカーとのコラボによる強みが具体的に示されている。
旧来の受託縮小という課題認識と付加価値型への転換は読み取れるが、高付加価値化の数値目標などの具体性は薄い。
高付加価値化や賃上げの目標値は書かれておらず、売上比率などの記述はあるが目標の実現可能性は読み取れない。
大手メーカーとのコラボや学生との協力、人材育成に言及があるが、補助事業の実施体制としての具体性は薄い。
両面チャックで任意位置に入れ口を設定できる点、高齢者の簡単な開閉、食品用の密閉型スライダー袋など、価値と顧客が示されている。
当初スケジュールからの遅れ、平成28年半ばの営業開始、今後の機械化などが書かれているが、課題解決の詳細は限定的。
公開されている事例からは読み取れません。
チャック付き袋の市場は多様な製品が出回る中で、両面チャックを接合する独自方式で差別化し、ニッチな高付加価値化を図っている。
高齢化社会での開閉しやすいチャック需要に触れているが、経済波及や雇用創出などの国の補助の必要性は明示されていない。
費用対効果を示す数値は書かれておらず、工程の合理化提案などの成果がわずかにうかがえる程度。
新たなチャック方式の開発や大手メーカーとの共同開発が示されるが、サプライチェーンへの貢献の具体性は薄い。
高齢化社会への対応という需要の変化に触れているが、日本経済の構造転換への言及は読み取れない。
大阪の八尾市の企業であることや大阪経済法科大学との協力が書かれるが、地域経済の牽引に関する記述は少ない。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
スライダー式の需要が伸びると見ており、高齢化社会を背景に、簡単に確実に開閉できる袋を提供していく。スライダーの機械化で効率を高める考えで、現本社工場は手狭になりつつあり新工場の計画も描いている。次世代の技術・経営の幹部候補者の育成が今後のカギとなる。
高齢者と孫のコミュニケーションにも役立つ
公式の事例集より(原文のまま)
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
旋削加工とマシニング加工を一台で行える最新型マシニングセンタ(複合加工機)を導入した。
効果:半導体装置のフッ素樹脂部品20個の加工所要時間 1,310分→950分
木製什器の製造では、ベニヤ板や合板などを正確な寸法で切断するためパネルソーを導入した。