ものづくり補助金平成25年度生活関連サービス業、娯楽業広島県

最新情報通信技術を活用した、受付体制の構築と信頼性の高い預り品管理体制による、クリーニングサービスの提供

株式会社白王

この事例のポイント

  • 大手FCに対抗するには、従来の価格競争だけでなく、新サービスの開発による差別化が必要である。
  • 本部およびクリーニング工場と42店舗(申請時)を繋ぐVPN(バーチャル・プライベート・ネットワーク)を構築し、店舗・本部・工場を双方向リアルタイムで情報共有できるようにした。
  • 平成30年度西日本豪雨により一時的に売上が落ち込んだが、直近では売上、客単価、客数が増加傾向にある。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社白王
所在地広島県 呉市
業種洗濯・理容・美容・浴場業
従業員数450人
資本金1,000万円
設立1970年

事業の背景

当社は「PECOSHOP」ブランドで、呉市・東広島市・広島市を中心に直営店を含む50店舗超を展開している。クリーニング市場は人口減少、所得格差による利用層の減少、形状安定衣料の普及により縮小傾向にある。大手クリーニングチェーンの拡大により競合状況は厳しさを増しており、当社が店舗展開する地域も同様の状況である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術大手FCに対抗するには、従来の価格競争だけでなく、新サービスの開発による差別化が必要である。
  • 人手・技能新サービスを提供する環境整備と人材育成が大きな課題である。
  • 販路・情報発信店舗・本部・工場間で情報を即時に共有する仕組みが十分でなく、大手チェーンとの差別化が難しい。

やったこと

本部およびクリーニング工場と42店舗(申請時)を繋ぐVPN(バーチャル・プライベート・ネットワーク)を構築し、店舗・本部・工場を双方向リアルタイムで情報共有できるようにした。全店舗にタブレット型携帯端末を設置し、難易度の高い取扱い製品の相談や店舗への情報周知を行えるようにした。各店舗にWEBカメラを配置し、預かり品受付時の状態を動画データで保存して電子カルテ化した。本部から情報を発信し、各店舗で閲覧・共有する体制とした。

ソフトVPN(バーチャル・プライベート・ネットワーク)
その他タブレット型携帯端末
その他WEBカメラ

新しい製品・サービス:布団、絨毯、靴、革製品などの特殊品を扱う革新的サービス

事業の効果

平成30年度西日本豪雨により一時的に売上が落ち込んだが、直近では売上、客単価、客数が増加傾向にある。店舗での取扱い可否の判断時間が短くなり、布団や革製品など専門性の高い品物も取扱い可能となって取扱い品目が増加した。預かり時の状態を動画保存しているため、トラブルの事前防止と顧客満足度向上が実現した。店舗従業員の教育が統一されたレベルでスピーディに行えるようになり、本部・店舗の生産性が向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存店舗網と本部・工場の連携強化という過去の取組との一貫性は読めるが、経営戦略上の位置づけの明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    大手FCとの競争激化を背景に、価格競争から新サービスによる差別化が必要と具体的に述べられている。

  • 課題の認識と解決4

    課題として差別化と環境整備・人材育成を挙げ、ネットワーク構築で解決する方向が示されている。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    特殊品で売上2%、5カ年で10%増、通常クリーニングで5%増、付加価値額年率3%などの数値目標が示されている。

  • 事業を進める体制3

    従業員450名、50店舗超の事業規模は示されるが、補助事業を遂行する体制の詳細は読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    預かり時の動画保存で取扱品目を広げ、布団・革製品など専門品を扱う顧客ニーズへの対応が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    動画マニュアルやワークフローの充実など今後の展開は書かれるが、スケジュールや遂行方法の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    布団・絨毯・革製品など特殊品で専門性の高い取扱いを増やす点は読めるが、市場の高付加価値化の水準は数値で示されない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    雇用増大や事業規模拡大への言及はあるが、経済波及や社会インフラとしての積極的な理由は述べられていない。

  • 費用対効果3

    投資額と付加価値の関係は示されないが、本部・店舗の生産性向上や従業員教育効率化の効果が述べられている。

  • イノベーションへの貢献3

    VPNやタブレット端末、WEBカメラによる電子カルテ化などICT活用が書かれるが、サプライチェーン全体への貢献は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    呉市・東広島市・広島市を中心に地域展開している点は読めるが、地域の特性を活かした付加価値創出の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

店舗・本部・工場間のネットワークを活用し、「動画マニュアル」「困ったときのワークフロー」などのコンテンツを充実させる。店舗従業員の負荷を減らし、サービス・技術知識の向上、きめ細やかな接客、取扱い品目の増加を進め、競合差別化ができる環境整備と人材確保・育成を強化していく。

  • 目標:布団、絨毯、靴、革製品などの特殊品で、初年度(平成26年12月期)2%、最終年度(平成30年度12月期)10%の売上増加を目標とする(基準年度平成25年12月期)。
  • 目標:通常クリーニング売上高を初年度1%、最終年度5%の売上増加を目標とする。
  • 目標:付加価値額を年率3%向上させる目標とする。
  • 目標:経常利益を年率1%向上させる目標とする。

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。