ものづくり補助金平成25年度製造業徳島県

環境・エネルギー機械部品の受注拡大に向けた横中ぐりフライス盤の導入

有限会社天野鉄工所

この事例のポイント

  • 環境・エネルギー分野の中型部品加工の依頼が増えているが、既存の立型・門型マシニングセンタでは加工が難しく、加工単価に見合わない。
  • 中型部品の加工に対応するため、横中ぐりフライス盤を導入した。
  • 横中ぐりフライス盤の導入により、中型部品の重切削、深掘り加工、多面加工を効率よく行えるようになり、高速・高精度・短納期化を実現した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社天野鉄工所
所在地徳島県 徳島市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数17人
資本金800万円
設立1984年

事業の背景

環境・エネルギー分野の産業用機器である太陽光発電設備、インフラ用下水道設備ユニット、震災復興で使われる土砂搬出コンベアなどに用いられる中型機械部品の加工依頼が増えてきた。太陽光発電設備、下水道処理施設関連、災害対策関連は今後も需要増が予想され、インフラ関連は東京オリンピック開催に向けて市場拡大が見込まれる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術環境・エネルギー分野の中型部品加工の依頼が増えているが、既存の立型・門型マシニングセンタでは加工が難しく、加工単価に見合わない。
  • 生産能力多種多様な中型形状の部品加工は現有工作機械では非効率で、十分に対応できなかった。

やったこと

中型部品の加工に対応するため、横中ぐりフライス盤を導入した。本機はロータリーテーブルにより様々な角度の割り出しができ、材料の取り付けが一度で済むため、少ない段取り替えで加工できる。重切削、深掘り加工、多面加工を効率よく行え、高速・高精度・短納期化が実現した。硬度の高いステンレスなどの重切削にも対応でき、高硬度部品の加工依頼にも応じられる。繰り出し式主軸により奥行きのあるワークの加工にも対応でき、精度の高い加工が行える。

加工機横中ぐりフライス盤

事業の効果

横中ぐりフライス盤の導入により、中型部品の重切削、深掘り加工、多面加工を効率よく行えるようになり、高速・高精度・短納期化を実現した。高硬度部品や奥行きのあるワークの加工にも対応でき、多種多様な加工依頼に応えられる体制を構築できた。ロータリーテーブルにより複雑な加工にも容易に対応でき、低コスト化を実現できる生産体制の構築につながった。今後は環境・エネルギー分野の増産計画に基づいて受注を増やしていく計画である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の立型・門型マシニングセンタで対応困難な中型部品加工の依頼増に対応する設備投資で、過去の取組との連続性は文章から読み取りにくい。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    太陽光発電・下水道・災害対策関連など需要増の市場動向を挙げ、重切削や高精度加工の自社設備を強みとして位置づけている。

  • 課題の認識と解決4

    中型部品加工が加工単価に見合わない課題を認識し、横中ぐりフライス盤で高速・高精度・短納期化を実現したと説明している。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    高い付加価値創出や賃上げの目標値は示されておらず、受注拡大の方向性のみがうかがえる。

  • 事業を進める体制2

    従業員17人の規模は書かれているが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    太陽光発電や下水道処理施設など顧客分野を具体的に挙げ、多種多様な中型形状に対応できる点を選ばれる理由として示している。

  • 事業化までの道筋2

    今後は増産計画に基づく受注活動を開始するとあるが、スケジュールや課題解決方法の詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    中型部品の多面・深掘り加工を効率化する点は示されているが、分野の普及度や高価格化の水準は具体的に書かれていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用4

    太陽光発電や下水道、震災復興、東京オリンピック関連インフラの需要拡大を挙げ、社会インフラへの貢献が読み取れる。

  • 費用対効果2

    補助金額に対する付加価値額の増加や生産性向上の数値は示されておらず、費用対効果はうかがえるにとどまる。

  • イノベーションへの貢献2

    デジタル技術の活用や新ビジネスモデルへの言及はなく、地域やサプライチェーンへの貢献はわずかにうかがえる程度。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    環境・エネルギー分野への進出が示されており、成長分野への転換の方向性はうかがえるが、構造転換との関係は明示されていない。

  • 地域経済への波及3

    徳島市に拠点を置く地域企業として環境・インフラ分野の受注を増やす方針が書かれているが、地域経済への波及は具体的でない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は環境・エネルギー分野の増産計画に基づいた受注活動を開始し、中型ワークの新たな加工内容の事業を加え、当社の特徴的事業として受注を増加させていきたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。