ものづくり補助金平成25年度情報通信業徳島県

高い生産効率を実現する 「太陽光発電利用・LED照明自動制御式植物工場」 の開発

スタンシステム株式会社

成果苺の種から苗までの栽培期間 60日→26日

この事例のポイント

  • 自然環境の変化に影響されず、高効率・低コストで生産性の高いLED照明自動制御式植物工場システムが求められていた。
  • 自社内に「LED照明自動制御式植物工場」を構築し、「LED工場自動制御システム」「自動栽培用レシピ管理システム」などのサブシステムを開発統合して「LED植物工場用栽培自動化システ…
  • 苺の種から苗までの栽培期間 60日→26日。LED照明の周波数と照明時間・方法が苺の生育スピードや品質に大きな影響を与えることが実証された。

事業者のプロフィール

事業者名スタンシステム株式会社
所在地徳島県 徳島市
業種情報サービス業
技術分野バイオ,情報処理,製造環境,測定計測
従業員数30人
資本金1,600万円
設立1982年

事業の背景

近年、自然環境の変化・季節・場所に影響を受けず、安全安心で高品質な作物を短期間に安定して収穫できる完全制御型植物工場が重要視されている。しかし生産コストが高いことや、栽培可能品種が制限されること、品質や収穫量がばらつくことなどが課題とされていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力自然環境の変化に影響されず、高効率・低コストで生産性の高いLED照明自動制御式植物工場システムが求められていた。
  • コスト・採算完全制御型植物工場は生産コストが高いという課題があった。
  • 新製品・新技術栽培可能な品種が制限される点、品質や収穫量がばらつく点の解決が求められていた。

やったこと

自社内に「LED照明自動制御式植物工場」を構築し、「LED工場自動制御システム」「自動栽培用レシピ管理システム」などのサブシステムを開発統合して「LED植物工場用栽培自動化システム」を開発した。同時に「センサー収集通信装置」「LED照明制御装置」も研究・開発した。これらを用いて苺苗の自動栽培用レシピの開発に取り組んだ。LEDの照射条件を変えた8種の環境下で栽培実験を行った。

その他LED照明自動制御式植物工場
ソフトLED植物工場用栽培自動化システム
検査測定センサー収集通信装置
その他LED照明制御装置

新しい製品・サービス:LED照明自動制御式植物工場および植物工場用栽培自動化システム(苺苗用自動栽培レシピを含む)

事業の効果

  • 苺の種から苗までの栽培期間 60日→26日
  • 生産性 1倍→2倍

LED照明の周波数と照明時間・方法が苺の生育スピードや品質に大きな影響を与えることが実証された。照射条件によって生育速度に大きな差が生じ、最も早い条件では露地栽培の2.3〜3倍の速さで苗が育った。これにより本システムは植物工場利用型農業ビジネスにとって有効であることが実証された。最適条件が見つかれば2倍以上の生産性向上も見込める。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    情報サービス業として植物工場向けシステムを開発し、SaaS・IoTソリューションとして提案する方向が書かれているが、従来事業との関連は具体的に読み取れない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    露地栽培や従来の植物工場と比較して2倍以上の生産性向上が見込めると書かれ、競合比較はあるが、市場動向や自社の強み・弱みの記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    生産コストの高さ、栽培品種の制限、品質や収穫量のばらつきという課題を挙げ、自動制御式LED植物工場で解決を目指すと具体的に書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    苺の種から苗までの期間が約26日で露地の60〜80日の2.3〜3倍の速さという数値があり、2倍以上の生産性向上の見込みも示されている。

  • 事業を進める体制2

    開発を行ったことや自社内に設備を構築したことはうかがえるが、人材や事務処理体制について具体的な記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    安全安心で高品質な作物を短期間に安定収穫できる点や、SaaS・IoTとして販売する想定が書かれ、顧客ターゲットは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    今後の展望としてSaaS販売や苺苗・ももいちご等への進出検討が書かれるが、遂行スケジュールや課題解決方法は明示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    同じ分野で高水準の高付加価値化を図るとして、従来の植物工場より生産性を2倍以上高める点が示されている。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    植物工場の普及による安全安心な作物の安定供給という社会的意義はうかがえるが、雇用創出や経済波及の具体的記述はない。

  • 費用対効果3

    生産性2倍以上や栽培期間短縮の数値はあるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献4

    LED照明自動制御、センサー収集通信装置、栽培自動化システムなどデジタル技術を用い、SaaS・IoTとして提供する計画が書かれている。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    植物工場利用型農業の有効性は実証されたとあるが、日本経済の構造転換への言及は読み取れない。

  • 地域経済への波及2

    徳島県徳島市を拠点とする事業者であることは書かれているが、地域特性を活かした雇用や成長の記述は少ない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今回の成果をブランド化し、SaaSサービス、IoTソリューションとして市場に提案・販売していきたい。また苺の苗、ももいちご、わさびなどの付加価値植物の栽培事業への進出も検討していきたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。