回転装置を活用した溶接ロボットによる生産性向上計画
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
株式会社西田
成果納豆の製造時間 4日→1日
| 事業者名 | 株式会社西田 |
|---|---|
| 所在地 | 福岡県 久留米市 |
| 業種 | 生産用機械器具製造業 |
| 技術分野 | 機械制御,情報処理,測定計測 |
| 従業員数 | 10人 |
| 資本金 | 1,000万円 |
| 設立 | 1970年 |
昭和20年の創業後は菓子を作る機械を専門に作り、その後は加熱攪拌機や充填機を製造し、様々な食品メーカーに販売している。食生活や嗜好の変化や職人不足に対応するため食品製造の機械化が進んでいるが、長年の経験に基づく職人の技には及ばないものも多い。第1次生産者の食品加工市場への参入が増え、第1次生産者の引き合い案件数は昨年度が2010年度と比べて2倍以上に増えている。
抱えていた課題
やったこと
下部と上部に独立した二重ジャケットを取り付けた缶体を試作し、上側のジャケットだけに蒸気を入れると側面からのみ加熱して側面から中心に向かう対流を発生させ、下側のジャケットに蒸気を入れると従来どおりの加熱ができるようにした。釜内の気圧と温度を元に加熱を制御するプログラムを作り、糖度計、温度計、気圧計、重量計を装備して釜の内部の情報を可視化した。蒸気弁、真空ポンプ、循環ポンプなどの入力切り替えや、温度と糖度を元にした自動制御運転を可能にし、タッチパネルで操作できるようにした。タッチパネルには真空釜と制御される機器の模式図を表示して操作しやすくした。この新型真空加熱釜で甘夏のピールの密漬けと納豆を試作した。
| 加工機 | 新型真空加熱釜 |
|---|---|
| 検査測定 | 糖度計・温度計・気圧計・重量計 |
| ソフト | 釜の加熱・真空制御プログラム |
| その他 | タッチパネル |
新しい製品・サービス:新型真空加熱釜
新型真空加熱釜により、甘夏のピールの密漬けは従来の方法の半分の時間で出来上がり、納豆も4~5日かかると思われていた工程が一晩で完成した。側面からの加熱により煮くずれしにくくなり、加熱に必要なエネルギーも少なくなるため、加工食品のランニングコストが安く製品の歩留まりも高くなると期待されている。これにより市場の拡大が見込まれ、タイの研究所からも試作の依頼を受けるなど新たな取引につながっている。
いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています
創業以来の食品機械製造の延長で真空加熱釜を開発したとあるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。
甘納豆の職人技再現や海外からの試作依頼に触れるが、市場や競争上の強み・弱みの分析は記載がない。
職人不足や煮くずれという課題を挙げ、新型釜で解決を図る流れは読み取れるが、事業計画の数値や売上目標はない。
付加価値の増加や賃上げの目標値は示されていない。加熱時間が半分、納豆が一晩で出来たという程度の記述のみ。
従業員10人の企業で試作開発を行ったとあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の詳細は書かれていない。
煮くずれしにくく加熱エネルギーも少ない点、甘夏ピールや豚骨スープなど顧客用途が具体的に書かれ、選ばれる理由が読み取れる。
AIによる学習機能の進化や食品ごとの加工データ蓄積という今後の方針はあるが、スケジュールや検証方法は書かれていない。
公開されている事例からは読み取れません。
真空加熱釜で甘納豆を制作し、従来の半分の時間や一晩で納豆を作るなど、同分野で高水準の高付加価値化が図られている。
職人技の継承という社会的役割や、第6次産業化の参入増加に触れるが、雇用創出や波及効果の数字はない。
加熱時間が従来の半分、ランニングコストが安く歩留まりが高くなると期待されるとあり、費用対効果の方向性が読み取れる。
側面加熱による対流制御やAIによる学習制御など先端技術の活用は書かれているが、サプライチェーン全体への貢献は具体的でない。
食品加工市場の拡大や農産物の付加価値向上に触れるが、日本経済の構造転換への言及は乏しい。
甘夏などの地域産品を使う例や農業従事者の所得向上に触れるが、地域経済への効果の数字はない。
5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。
今後はAI技術を活用して学習できるようにプログラムを進化させ、希望する食品加工の情報を入力するだけで熟練した職人が作ったような最適な加工ができる釜を目指す。様々な素材の加工事例を増やし、素材ごとに加工を最適化するためのデータを蓄積していく。
平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、溶接ロボット1台と回転装置を増設した。
効果:溶接作業時間(20カ所) 6分→2分
多関節ロボットと次世代成型機を組み合わせ、インサート成型の全自動化や2材料成型などを実現した。
効果:加工時間 420s/サイクル→38.5s/サイクル
顧客の要求を満たすため、段取り、治具の製作、仕掛りスペース、待ち時間を減らす新型の複合加工機を導入することにした。
効果:部品1個の完成までの日数 3日→2日