ものづくり補助金平成25年度情報通信業長崎県

医療現場のヒヤリハット情報を有効活用して、事故防止・対策を強化する製品の開発

ケービーソフトウェア株式会社

この事例のポイント

  • 医療現場では業務過密などの要因により注意不足となり、転倒・転落・衝突などの事故が発生するケースがある。
  • インシデントレポートシステム「After Incident」で収集したヒヤリハット情報のうち「発生場所」に注目し、ヒヤリハットの発生率が高い場所を抽出した。
  • 当初の仕様に一部の追加・変更はあったものの、ほぼ全ての機能が正常に動作することを確認した。

事業者のプロフィール

事業者名ケービーソフトウェア株式会社
所在地長崎県 長崎市
業種情報サービス業
技術分野情報処理

事業の背景

医療現場では業務過密などにより注意が不足しやすく、転倒・転落・衝突などの事故が起きている。ヒヤリハット情報の収集・共有による事故防止が進められているが、周知・教育より前に再発することがある。インシデントレポートシステム「After Incident」を導入した病院からは医療安全への効果を評価する声があったが、事故は完全にはなくなっていない。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • その他医療現場では業務過密などの要因により注意不足となり、転倒・転落・衝突などの事故が発生するケースがある。
  • その他ヒヤリハット情報を収集・共有して事故防止を図っているが、事例の周知・教育が行われる前に同じ事故が再発するケースがある。
  • その他インシデントレポートシステムの導入により医療安全の効果は上がったものの、減少したとはいえ転倒・転落、衝突などの事故が未だ発生しているという意見があった。

やったこと

インシデントレポートシステム「After Incident」で収集したヒヤリハット情報のうち「発生場所」に注目し、ヒヤリハットの発生率が高い場所を抽出した。併せて、屋内での位置情報を管理するシステムと危険箇所を警告するシステムを開発した。システムは管理者側と現場側に分けて構成した。屋内位置の取得にはRFIDを利用し、RFIDタグを名札などに貼付した医療従事者が当該場所に近づくとRFIDで検知して、スピーカーやブザーで警告を発し、危険予知と注意喚起を促した。設計、開発、試験、協力病院内での動作試験、試験結果のフィードバックには半年以上を要した。

ソフト屋内位置情報管理システム及び危険箇所警告システム
その他RFIDタグ
その他警告用スピーカー・ブザー

新しい製品・サービス:ヒヤリハット情報を活用し、医療現場で危険予知と警告を行い転倒事故などの防止を図る製品(屋内位置管理・危険箇所警告システム)。

事業の効果

当初の仕様に一部の追加・変更はあったものの、ほぼ全ての機能が正常に動作することを確認した。協力病院内での動作試験は予定通り実施できた。一方で、医療機関ごとのネットワーク環境の違いや、バッテリー非対応のため電源確保が難しい場所・非常時の運用上の課題が判明し、ソフトウェアとハードウェアの両面で改善が必要になった。事故防止の効果の検証・評価には長い期間を要する。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性40%
  • これまでの取組との一貫性2

    既存のインシデントレポートシステム「After Incident」の導入先からの意見を起点に開発したと書かれており、過去の取組との繋がりはうかがえるが、経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 課題の認識と解決3

    転倒・転落・衝突事故が減少後も発生しているという課題を示し、ヒヤリハット情報を危険予知に活かす解決策を述べているが、事業計画としての詳細は薄い。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    設計・開発・試験・協力病院での動作試験を行ったと書かれるが、人材や事務処理体制についての記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    医療現場の転倒事故防止というターゲットは明確だが、ニーズの裏付けや選ばれる理由の数字は示されていない。

  • 事業化までの道筋4

    試験結果のフィードバックに半年以上を要したことや、ハードウェアはメーカーとの協議が必要と課題と解決方法の流れが具体的に書かれている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    病院向けヒヤリハット分析と警告を組み合わせた点に新規性がうかがえるが、市場の普及度や高付加価値化の水準は書かれていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    医療現場の安全性向上という社会的意義はうかがえるが、経済波及効果や雇用創出の記述はない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献4

    RFIDを用いた屋内位置情報と警告システムで、他社製ヒヤリハットシステムとの連携も視野に入れており、デジタル技術の活用が具体的に書かれている。

政策面20%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

商品化への取り組みと並行して、協力病院との提携により詳細な実証実験を行い、検証データを実績として今後展開していく。他社製ヒヤリハットシステムとのインターフェースを構築し、他社製システムとの連携や製造業をはじめとした他分野への展開も視野に入れている。ハードウェアはAサイズのパネル型などコンパクト化のためメーカーとの協議が必要である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。