ものづくり補助金平成25年度生活関連サービス業、娯楽業熊本県

着物リメイク事業の新規販路開拓のための試作品製作

さくら株式会社

この事例のポイント

  • 経年劣化が著しく裂けやすい着物や帯に対応するため、幅広い状態の着物に使える縫製技術の検証が必要だった。
  • 約50点の家庭保管の着物、帯、反物を購入し、試作を行った。
  • 経年劣化が著しい生地を含め、さまざまな状態の着物・帯・反物に対して9割程度は残布が出ない「丸ごとリメイク」が可能な製作体制とリメイクメニューを整えることができた。

事業者のプロフィール

事業者名さくら株式会社
所在地熊本県 熊本市東区
業種その他の生活関連サービス業
従業員数2人
資本金100万円
設立2012年

事業の背景

家庭のタンスで眠っている着物は市場価格で数十兆円ともいわれ、着物リメイクは思い出深い着物に新たな価値を生み出せる事業である。当社は自社ECサイトでBtoCの着物リメイクを行うほか、異業種企業と提携したBtoBの着物リメイク事業も行っている。現在の提携企業は葬祭業・呉服店など9社で、総売上の1割を占めている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度経年劣化が著しく裂けやすい着物や帯に対応するため、幅広い状態の着物に使える縫製技術の検証が必要だった。
  • 新製品・新技術残布が出ない着物リメイクのノウハウを蓄積するため、布地の加工処理と新デザインの考案が必要だった。

やったこと

約50点の家庭保管の着物、帯、反物を購入し、試作を行った。経年劣化によって裂けやすい着物にはビニールコーティング加工を施し、違う柄の生地2枚を裏表に重ね合わせて強度とデザイン性を高める方法を考案した。染みや汚れのある着物には、残りの柄や生地を生かしたデザイン加工に取り組んだ。提携先の葬儀社などのBtoB事業向けに、1枚の着物から製作できるリメイク商品の検証も行った。

新しい製品・サービス:着物リメイクの新商品(ハンドバッグ、日傘、ボストンバッグ、テディベアなど)

事業の効果

経年劣化が著しい生地を含め、さまざまな状態の着物・帯・反物に対して9割程度は残布が出ない「丸ごとリメイク」が可能な製作体制とリメイクメニューを整えることができた。最終的に40点以上の試作品を製作し、ノウハウの蓄積と新商品の開発につながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存の着物リメイク事業とECサイトを拡大する方針が書かれ、過去の取組との一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは詳細に示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    葬祭業界など異業種との提携や残布の出ない丸ごとリメイクが述べられ強みは読み取れるが、市場動向との関係は具体的に示されていない。

  • 課題の認識と解決3

    布地の経年劣化や残布が出る課題を認識し試作で対応したと書かれるが、高付加価値化の事業計画の詳細は薄い。

事業の実現可能性68%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    提携企業を現在の5倍、総売上の3割まで引き上げる目標が数値で示されており、実現可能性の評価に必要な情報がある。

  • 事業を進める体制3

    従業員2人の体制と代表者の記載はあるが、補助事業の遂行体制や事務処理能力の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    家庭の着物を対象に、残布の出ない丸ごとリメイクや葬祭向け提案などターゲットと選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    試作開発の成果と今後の連携強化の方向性は書かれるが、スケジュールや課題解決方法の詳細は示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    着物リメイクは一般的に認知が高い分野ではないと読めるが、高水準の高付加価値化を明示する記述は限定的である。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    タンスに眠る着物が市場価格で数十兆円とされる点に触れるが、国が補助する経済波及や雇用創出の理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    約50点の購入と40点以上の試作、9割程度の残布ゼロという成果は示されるが、補助金投入額に対する費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    デジタル技術の活用は記述がなく、ECサイトや異業種連携はあるがイノベーションへの貢献は限定的にしかうかがえない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    熊本市での着物リメイク事業と地域の特性にはふれるが、地域経済の成長を牽引する具体的な記述は薄い。

今後の展望

葬祭関連業界との連携を強化し、法事返礼品や形見分けの代替品としての着物リメイク商品の提案、事前相談会でのサービス利用、葬儀後の供養・形見分けまでのアフターマーケット対応を進める。後3年で提携企業を現在の5倍、総売上の3割まで引き上げることを目標に、収益性の高い事業へ成長させたいとしている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。