ものづくり補助金平成25年度製造業鹿児島県

用水ため池用水質浄化装置のローコスト化の研究

株式会社ロボテック

この事例のポイント

  • 奄美群島の多数のため池は、近年の異常気象の影響で水質が低下し、本来の効果を発揮できていない。
  • 風力という再生可能エネルギーを利用した、低価格で省エネ、維持管理のしやすいローコストの水質浄化装置を開発した。
  • ため池の水質浄化装置を1年間稼働させ、データに改善が見られた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ロボテック
所在地鹿児島県 大島郡与論町
業種電気機械器具製造業
技術分野機械制御,接合・実装,測定計測
従業員数4人
資本金500万円
設立2011年

事業の背景

与論町出身の社長は、埼玉で産業用ロボット関連会社を起業し、産業用ロボット制御装置や周辺機器を国内外に納入してきた。事業拡大に伴い、故郷の与論町の企業誘致による支援を受け、平成24年11月に与論町の新工場で操業を開始した。TPP問題や地球温暖化による天候不順などで農家を取り巻く状況は厳しく、農業生産コストのさらなる削減が求められている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力奄美群島の多数のため池は、近年の異常気象の影響で水質が低下し、本来の効果を発揮できていない。
  • コスト・採算水質浄化には多額の費用がかかり、維持管理も多大である。
  • 品質・精度離島の農業用水ため池は整備が進んでいるが、水質低下が著しい。

やったこと

風力という再生可能エネルギーを利用した、低価格で省エネ、維持管理のしやすいローコストの水質浄化装置を開発した。装置の稼働状況と風況データの収集・分析を行う計画である。今後は省エネ(高効率化)、構造のシンプル化による低価格化、台風対策としてロープ遠隔操作によるブレード可倒装置などを検討し、耐久性も高める方針である。

新しい製品・サービス:風力エネルギーを利用した省エネで低価格、ローコストの用水ため池用水質浄化装置

事業の効果

ため池の水質浄化装置を1年間稼働させ、データに改善が見られた。これは今後の事業化の励みになっている。装置は利用者の目線で改良を重ね、トータルでのローコスト化と維持管理の容易さを図る方針である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性47%
  • これまでの取組との一貫性2

    社長は埼玉で産業用ロボット関連会社を起業し、周辺機器を納入してきたとあり、過去の事業との関連はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    農家を取り巻く状況や離島ため池の水質低下は書かれているが、市場規模や自社の強み・競争優位性の記述は見当たらない。

  • 課題の認識と解決3

    ため池のアオコ・藻類発生や維持管理負担という課題は具体的に示される。解決策として風力利用の水質浄化装置を挙げるが、事業計画の具体性は薄い。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    データの改善が見られたとあるが、付加価値額や賃上げの目標値、数値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員4名、資本金500万円、2012年11月に与論町の新工場で操業と書かれ、体制の概要は読み取れるが、補助事業の遂行体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    省エネで低価格、ローコストの水質浄化装置という製品像と、利用者の声として臭い・汚いが挙げられている。顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    今後は高効率化、構造のシンプル化、台風対策のロープ遠隔操作などの改良方針が示される。ただしスケジュールや遂行方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    風力利用の省エネ型水質浄化装置は新規性がうかがえるが、市場での普及度や高付加価値化の水準を示す記述はない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    離島ため池の事業効果が発揮されていない課題や農家の生産コスト削減の必要性が書かれ、社会的な意義はうかがえる。

  • 費用対効果2

    補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果を示す数値は記載されていない。データの改善が見られたとだけ書かれている。

  • イノベーションへの貢献2

    再生可能エネルギーの風力を利用した装置で地球環境にやさしいとあるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    与論町出身の社長が与論町に新工場を設け、地元貢献を目指すとあり、地域特性を活かした事業であることが具体的に読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は装置の高効率化、低価格化、耐久性向上を進め、環境や利用者にやさしい装置として普及拡大を図りたい。

事業者の声

臭い、汚い

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。