ものづくり補助金平成25年度製造業鹿児島県

医療関連分野進出による高精度加工要求に対応するためのNC複合自動旋盤機の導入

キリシマ精工株式会社

この事例のポイント

  • 主たる受注先である光通信・半導体関係の受注量が減少傾向にある。
  • NC複合自動旋盤機を導入し、NC自動旋盤とNCマシニング加工の工程を一台にまとめられるようにした。
  • NC複合自動旋盤機の導入により、複雑形状への対応や精度の向上が実現し、加工所要時間と納期が短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名キリシマ精工株式会社
所在地鹿児島県 霧島市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数30人
資本金1,000万円
設立2006年

事業の背景

同社は精密金属部品の微細加工を主力としてきた。海外との競合が増え、主な受注先である光通信・半導体関係の受注量が減少傾向にあった。今後成長が見込まれる医療・ヘルスケア分野への参入により新規取引先を獲得し、受注増による増収を図ることを考えていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑主たる受注先である光通信・半導体関係の受注量が減少傾向にある。
  • 生産能力既存設備では加工用の刃物取付け本数が少なく、NC自動旋盤で加工後にさらにNCマシニング加工を行う必要があり、工程が多かった。
  • 品質・精度顧客が求める複雑形状や高精度の加工要求に既存設備では応えきれなかった。

やったこと

NC複合自動旋盤機を導入し、NC自動旋盤とNCマシニング加工の工程を一台にまとめられるようにした。これにより複雑形状に対応でき、精度の向上、加工所要時間と納期の短縮も実現した。価格抑制にもつながり、取引先の満足度が高まった。米国での医療機器関連展示会に出展したところ、海外ユーザーから問合せ・見積依頼があり、自社技術による商品化が可能と判断して試作開発に取り組んだ。

加工機NC複合自動旋盤機

新しい製品・サービス:医療機器関連分野向けの自社技術による商品(試作開発)

事業の効果

NC複合自動旋盤機の導入により、複雑形状への対応や精度の向上が実現し、加工所要時間と納期が短縮された。価格抑制にもつながり、取引先の満足度が高まって市場の広がりが予想される。米国の展示会をきっかけに海外ユーザーから問合せと見積依頼を得て、新規取引の獲得につながりつつある。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    光通信・半導体の受注減を受け医療分野へ参入する方針が書かれ、精密微細加工を主力とする過去の事業の延長上にあるとうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    精密で微細加工が得意と自社をアピールしてきたことや、海外ユーザーから問合せ・見積依頼があったことが書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    光通信・半導体の受注量減少という課題に対し、医療分野参入と受注増による増収を図る方針が具体的に書かれている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    受注増による増収を図るとあるが、数値目標や付加価値額の目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    設立10年、従業員30名、資本金1,000万円の企業である旨は書かれているが、補助事業の遂行体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    医療・ヘルスケア分野の成長見込みと、高精度・複雑形状加工への顧客要求が書かれているが、ターゲット顧客の詳細は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    試作開発に取り組むとあるが、スケジュールや課題解決の方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    医療機器関連の展示会で海外から問合せがあったとあるが、高付加価値化・高価格化の水準は具体的に書かれていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    医療関連分野への新規取引先獲得による地域経済への波及効果はうかがえるが、国が補助する積極的な理由は書かれていない。

  • 費用対効果3

    工程数半減、納期短縮、価格抑制が書かれているが、補助金額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    NC複合自動旋盤による複雑形状加工の実現は書かれるが、デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は明示されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    医療・ヘルスケア分野という成長分野への進出が書かれ、構造転換への関連がわずかにうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    姶良・霧島エリアの企業で地域貢献を掲げているが、地域特性を活かした雇用創出の具体的記述は少ない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は半導体・光通信・医療・衛星関係など金属部品全般に取り組み、金属部品以外の関連事業にも広げて、自社ブランドの加工技術の確立とレベルアップを図る。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。