ものづくり補助金平成26年度製造業秋田県

難切削材切削加工による微細加工の量産化に関する研究開発と基盤整備

有限会社峰友技研

成果新規に2名の雇用を行うことができた

この事例のポイント

  • 従来の高速加工機は高回転に特化しており、工具の交換や摩耗状態の確認に手間がかかり、量産品の製造にはあまり向かなかった。
  • 低回転から高回転までの一体加工が可能な立型マシニングセンタを導入し、工具の振れや摩耗状態を測定できるダイナビジョンカメラも導入した。
  • 新規に2名の雇用を行うことができた。安定した量産化技術の確立と基盤強化が図られ、半導体製造装置や航空機関連部品の売上が伸びた。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社峰友技研
所在地秋田県 秋田市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数10人
資本金300万円
設立1997年

事業の背景

当社はCAD・CAMを駆使し、マシニング加工や超高速加工機で省力化機械部品や半導体設備部品などを主に試作から小中量生産の小物加工として手がけ、熟練作業者が一貫して行うことで取引先から高い評価を得ていた。半導体部品や精密成形金型などでは微細で加工寸法精度1〜3μという厳しい精度が求められている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来の高速加工機は高回転に特化しており、工具の交換や摩耗状態の確認に手間がかかり、量産品の製造にはあまり向かなかった。
  • 品質・精度難切削材の精密切削では刃具の径が小さくなるほど加工品の歩留りが低くなる課題があった。
  • 人手・技能個人のスキルやノウハウに多く依存しており、安定した量産化技術を確立するため加工条件を解析できる基盤強化が必要だった。

やったこと

低回転から高回転までの一体加工が可能な立型マシニングセンタを導入し、工具の振れや摩耗状態を測定できるダイナビジョンカメラも導入した。これら設備を使い、35,000回転で工具振れを変えながらテストワークを行い、微細加工における工具振れが工具寿命に大きな影響を与えることを確認した。マシニングセンタには工具の自動交換機能もついている。オペレーティング教育も行った。

加工機立型マシニングセンタ
検査測定ダイナビジョンカメラ

事業の効果

  • 新規に2名の雇用を行うことができた

安定した量産化技術の確立と基盤強化が図られ、半導体製造装置や航空機関連部品の売上が伸びた。工具の自動交換機能により高精度な製品を大幅に時間短縮しながら加工でき、コスト低減にもつながった。オペレーティング教育によりオペレーターの経験やノウハウに左右されず同一品質の部品加工が可能になった。取引先からの評価が高まり、販路拡大と新規雇用も実現した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    CAD・CAM一貫体制や高品質加工で差別化してきた経緯が書かれ、過去の取組との一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    高速加工機は量産に不向きだった弱みを挙げ、取引先からの高評価という強みを踏まえて設備導入した経緯が具体的に読める。

  • 課題の認識と解決4

    工具交換の手間や工具振れによる寿命影響という課題を特定し、マシニングセンタとダイナビジョンカメラで解決する計画が読み取れる。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    売上や雇用の増加は書かれているが、付加価値額や賃上げの目標数値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    熟練作業者による一貫体制やオペレーティング教育の実施は読めるが、体制の人数や事務処理面の記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    半導体製造装置や航空機関連部品の取引先評価と微細加工というターゲットは読めるが、ニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の展開や今後の方針は書かれているが、遂行スケジュールや課題解決の方法の詳細は読み取れない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    難切削材の微細加工量産技術や1〜3μ精度の加工に取り組み、同分野で高付加価値化を図る内容が読める。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    半導体設備や航空機関連部品の売上増と新規2名の雇用が書かれ、雇用創出の効果がうかがえる。

  • 費用対効果3

    加工時間の大幅短縮とコスト低減、新規2名の雇用が書かれているが、補助金額に対する効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    CAD・CAMを一貫して用いる体制は読めるが、デジタル技術によるサプライチェーンへの貢献は明示されていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    半導体や航空機関連部品といった成長分野への展開がうかがえるが、構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及2

    秋田県の小規模事業所として雇用を生んだことはうかがえるが、地域の特性を活かした記述は少ない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

導入設備により精密量産部品に対応できるようになり、超高速加工機による精密微細加工の注文にも更に注力できるようになった。時計の針や装飾品などの微細部品も納品した。

事業者の声

補助金を活用し新規設備を導入したことで、今まで対応できなかった製品加工が可能となり、取引先からの評価が高まりました。事業拡大や新規雇用にもつながり、当社のような小規模事業所には非常に有り難い補助金制度だと思っています。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。