ものづくり補助金平成26年度製造業福島県

X線フィルム不要の「デジタル放射線画像検査システム」の導入

ニダック精密株式会社

成果検査結果を得るまでの所要時間 1倍→0.5倍

この事例のポイント

  • 検査工数の多さとフィルム代・現像液購入費が納入価格を押し上げている。
  • フィルムレス化を目的に「デジタル放射線画像検査システム」を導入した。
  • 検査結果を得るまでの所要時間 1倍→0.5倍。フィルムや現像液が不要になり、現像処理や暗室も要らなくなったため、検査をスピーディーに行えるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名ニダック精密株式会社
所在地福島県 相馬市
業種金属製品製造業
技術分野測定計測
従業員数130人
資本金5,000万円
設立1977年

事業の背景

当社は航空・宇宙・防衛関連および電気通信機器・産業機器向けの精密部品をロストワックス鋳造法で製造している。品質保証を徹底し、民間航空機分野からの受注を目指す取り組みが進行中である。非破壊透過検査が義務づけられており、自社でX線検査を行っている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算検査工数の多さとフィルム代・現像液購入費が納入価格を押し上げている。
  • 生産能力X線検査の工数が多く、検査効率を上げる必要があった。

やったこと

フィルムレス化を目的に「デジタル放射線画像検査システム」を導入した。条件は所定の検査工数と高精度測定に対応し、フィルム方式と同等以上の検査が可能なことで、対象物ごとに最適な画像が得られる自動濃度補正機能、傷の大きさや肉厚を自動測定する画像解析機能、フィルム・現像液を要さない画像検査システムなどを備える機械装置を選定した。メーカー技術者の指導で検査スタッフの研修を行い、基本操作手順は書面に整理して共有した。導入後4か月の試運転でデータを収集し、検査工数およびX線フィルムの費用の削減効果を確認した。

検査測定デジタル放射線画像検査システム

事業の効果

  • 検査結果を得るまでの所要時間 1倍→0.5倍
  • フィルム・現像液などの消耗品が不要となり、約87万円の経費削減効果

フィルムや現像液が不要になり、現像処理や暗室も要らなくなったため、検査をスピーディーに行えるようになった。検査結果を得るまでの所要時間はフィルム撮影に比べ1/2~1/3短縮され、約87万円の経費削減効果が得られた。デジタル化により検査体制と品質保証体制が充実し、新規取引先の拡大や民間航空機分野への参入に向けた布石にもなった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    ロストワックス製法で独自ノウハウを蓄積し、航空・宇宙・防衛の精密部品を手がけてきた経緯は読めるが、検査DXとの関係づけは薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    Nadcap認証や多品種少量生産への特化、民間航空機分野への受注拡大を目指す点が書かれ、強みと市場への対応が読み取れる。

  • 課題の認識と解決5

    検査工数の多さとフィルム代・現像液代が納入価格を押し上げるという課題を明示し、デジタル化で工数短縮とコスト削減を図るとしている。

事業の実現可能性68%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    検査結果を得る時間がフィルム撮影に比べ1/2~1/3短縮され、フィルム等の経費削減は約87万円と数字で示されている。

  • 事業を進める体制3

    メーカー技術者の指導で検査スタッフを研修し、操作手順を書面で共有したとあるが、体制の人数や事務能力の記載は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    自動濃度補正や傷・肉厚の自動測定など機能の特徴と活用メリットが整理され、取引先拡大の狙いも書かれている。

  • 事業化までの道筋4

    選定条件の提示、試運転4ヵ月でのデータ収集、民間航空機分野への布石という段階的な進め方が書かれている。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    X線フィルム不要のデジタル放射線画像検査は検査分野で一般的とは言い切れないが、普及度や高付加価値化の度合いの記載は薄い。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    航空・宇宙・防衛部品の製造と民間航空機分野への参入という記述はあるが、国が補助する理由や波及効果の記載は読み取れない。

  • 費用対効果4

    経費削減約87万円と検査時間の1/2~1/3短縮という数字があり、投入額に対する効果の一端がうかがえる。

  • イノベーションへの貢献2

    デジタル画像化による検査の効率化は書かれるが、地域やサプライチェーン全体への貢献は記載されていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    相馬市の立地は示されるが、地域の特性を活かした雇用創出や地域成長への言及は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

デジタル方式への移行による検査体制の拡充を品質向上の好循環につなげ、新規取引先の拡大と事業規模の拡大を目指す。

事業者の声

欧米と同様、デジタル放射線画像検査システムの活用メリットが広く認められると、取引先開拓へ向けても弾みが付きそうです。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。