ものづくり補助金平成26年度製造業群馬県

機能性皮膜と軟質インテグラルスキンフォームの一体成形による建機用シートの工法開発

株式会社プロト技研

成果製造工程数 6工程→2工程

この事例のポイント

  • 建機用シートは塩ビシートと発泡ウレタンの3工程からなり、工程が多くコスト削減に限界がある。
  • 適度な硬度と反発性があり、インテグラルスキンが形成される軟質ウレタン材料を開発した。
  • 製造工程数 6工程→2工程。インモールドコートと一体成形により工程数と要員数が減り、製造コストは35%削減された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社プロト技研
所在地群馬県 邑楽町
業種プラスチック製品製造業
技術分野表面処理,複合・新機能材料
従業員数12人
資本金3,000万円
設立1999年

事業の背景

建機用シートは主に専業メーカーが製造しており、塩ビシートと発泡ウレタンを素材に3工程で作られている。建機メーカーは高機能化とコスト削減をシートメーカーに求めており、建機用シートの大手メーカーがウレタンの専業メーカーである当社に協力を求めてきた。堅調な公共・民間投資、復興需要などにより、ミニショベルをはじめ建機の生産台数は増加傾向が予測される。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算建機用シートは塩ビシートと発泡ウレタンの3工程からなり、工程が多くコスト削減に限界がある。
  • 品質・精度シートの硬さが塩ビに左右され、経時変化により可塑性が抜けて割れてしまう。
  • 品質・精度耐摩耗性、クッション性、耐候性、抗菌性、審美性が低いという課題がある。

やったこと

適度な硬度と反発性があり、インテグラルスキンが形成される軟質ウレタン材料を開発した。次に、耐候性・耐摩耗性・抗菌性・難燃性を高めた高機能インモールドコート材を開発した。さらに、インモールドコート・金具インサートのオープンモールド法を考案し、依頼先メーカーの作製した設計図を基に建機用シート(パッセンジャーシート、バックレスト)の試作開発を行った。試作した建機用シートは、硬度、寸法精度、耐候性、耐摩耗性のすべてが求められていた建機用シートの要件をクリアした。

新しい製品・サービス:インモールド/インテグラルスキン一体成形による軟質ウレタン建機用シート

事業の効果

  • 製造工程数 6工程→2工程
  • 成形サイクル 780秒→370秒
  • 要員数 6人→2人
  • 工程減と要員減により、製造コストは35%の削減を実現した。

インモールドコートと一体成形により工程数と要員数が減り、製造コストは35%削減された。成形サイクルは53%短縮された。試作した建機用シートは建機用シートに求められる要件を満たし、高品質・高機能化とコストダウンを両立できた。今後は建機用シートの量産化に加え、ミニショベル向けに500台/月を目指し、建機以外の用途にも広げる計画である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    ウレタン成形の専業メーカーとして建機用シート開発に取り組むと読めるが、過去の取組との一貫性は具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    建機メーカーの高機能化・コスト削減要請に応えると書かれ、市場要請は読めるが、競争優位の根拠は具体的に示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    従来工法の6工程・3工程、塩ビ素材の課題を挙げ、工程減で35%のコスト削減を達成したと具体的に示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    ミニショベル向けに500台/月を目指し、年間5,340万円、5年目に2億9,370万円の売上を見込むと数字で示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員12人の企業であることのみわずかにうかがえるが、補助事業を遂行する体制や人材の確保については書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    建機用シートの硬度・耐候性・耐摩耗性の要件を満たし、建機メーカーの要請に応えるという顧客ニーズと選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    2018年に事業化し同年ミニショベル向けに展開、他分野への展開予定と時期はあるが、課題解決の方法や検証内容は限定的。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    従来の塩ビシートと発泡ウレタンによる3工程の工法に対し、一体成形で高品質化・高付加価値化を図っていると読める。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    建機生産台数の増加傾向や建機以外への用途拡大に触れるが、国が補助する積極的理由や波及効果は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果4

    補助対象となる工法で成形サイクルを780秒から370秒に53%短縮し、製造コストを35%削減したと数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    ウレタンRIM成形技術の高度化は読めるが、先端的デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    群馬県邑楽郡の企業であることはわかるが、地域の特性を活かした雇用創出や地域成長への言及は読み取れない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

2018年に事業化を行い、ミニショベル向けシートで500台/月を目指し、事業化5年目の2022年には2億9,370万円の売上を見込んでいる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。