ものづくり補助金平成26年度製造業群馬県

木材に対するレーザー加工と加飾による高度化した意匠性の実現

株式会社テック・エイト

成果従来機比較8分の1程度への短縮は未達成だったが、4分の1に短縮した。

この事例のポイント

  • 加工時間が長く、コストが高くなっている。
  • 課題解決のため、木材に適したレーザー加工機を選定して導入した。
  • 従来機比較8分の1程度への短縮は未達成だったが、4分の1に短縮した。加工時間は従来機の4分の1に短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社テック・エイト
所在地群馬県 群馬県太田市
業種プラスチック製品製造業
技術分野表面処理
従業員数3人
資本金1,000万円
設立2012年

事業の背景

当社は遊戯機器関連の製造メーカーや部品メーカーを主な顧客に、加飾成型部品の製造販売やレーザー加工の受託を行ってきた。平成25年度のものづくり補助事業でインクジェット印刷機を導入し、木材のレーザー加工との複合加飾を実現したが、量産には至っていない。ステーショナリー市場では書道具や万年筆入れなど趣味製品の単価が高く、1〜十数万円クラスの商品が存在する。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力加工時間が長く、コストが高くなっている。
  • 品質・精度木材の反り・捻れなどから精度が不足している。
  • 品質・精度ガルバノ式レーザー加工機では反り・割れによる意匠の不一致が起きる。
  • 生産能力加工サイズが不足している。
  • 新製品・新技術木材・アクリル・金属への複合加飾の意匠・サイズ・価格・仕上がりを改善する必要がある。

やったこと

課題解決のため、木材に適したレーザー加工機を選定して導入した。インクジェット印刷との複合加飾では木材の掘り込み時に焦げの少ない加工条件が求められ、4インチタイプのレーザー照射用レンズの優位性を確認した。従来のガルバノ式に代えてスキャン式レーザー加工機を導入し、意匠の一致性を確保した。機械原点のズレによる誤差に対しては、レーザー加工機自身で定期的に基準点治具を製作する方法で安定した品質を得られることが分かった。木材の反りを抑えるため、表面の木材を薄くしてランバー材料に貼り合わせる合板を試作し、群馬産業技術センターへの委託で解決方法を検討した。

加工機スキャン式レーザー加工機
加工機木材対応レーザー加工機

新しい製品・サービス:木材・アクリル・金属へのレーザー加工とインクジェット印刷による複合加飾加工。3×6版へのレーザー加工による絵画の再現、桐箱への6面複合加飾加工、ドットによる映写などの新たな加工法。

事業の効果

  • 従来機比較8分の1程度への短縮は未達成だったが、4分の1に短縮した。

加工時間は従来機の4分の1に短縮された。木材の反りに対する複合加飾の合わせ精度は目標をクリアし、目標としていた3×6版相当とA2版相当の大型化に成功した。木材以外にSUSやアクリル等への加工法も開発できた。A2サイズの浮世絵作品は、デザイナーから好評を得た。装飾品市場やステーショナリー市場への進出を狙い、売上の拡大を目指す。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    平成25年度のものづくり補助でインクジェット印刷機を導入し複合加飾を実現した経緯があり、その延長として今回のレーザー加工機導入が位置づけられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    装飾品・ステーショナリー市場への参入を狙い、日本的デザインは欧州で好評とあるが、競合比較や自社の強み分析は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    加工時間の長さ、反り、サイズ不足などの課題を明示し、レーザー加工機導入や加工条件検討で解決を図る方針が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    加工時間を従来機の8分の1が未達で4分の1に短縮、2021年3月期に売上1,200万円の目標と数字が示されている。ただし付加価値額や賃上げの目標は明示されていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員数は3人、群馬産業技術センターへの委託で解決方法を検討したとあるが、体制や事務処理能力の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ステーショナリー・装飾品市場を対象に、試作品の販売価格3〜5万円や、デザイナー作品を用いた浮世絵加工などの具体的な価値が書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    ラインナップ拡充、桐箱サイズの適正化、表面加工の検討など今後の進め方は示されているが、スケジュールや課題解決の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    木材レーザー加工とインクジェット印刷の複合加飾という独自性があり、桐箱6面加工など高単価な趣味製品を狙う点が書かれている。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地域の雇用創出や波及効果への言及はなく、わずかに日本的デザインの海外評価がうかがえる程度である。

  • 費用対効果3

    補助金投入額に対する付加価値や生産性の数値は示されていないが、売上目標1,200万円と450万円の見込みが書かれている。

  • イノベーションへの貢献2

    レーザー加工とインクジェットの複合加飾は新しい表現だが、サプライチェーンへの貢献やデジタル技術の活用による波及は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    群馬県太田市の企業であることは分かるが、地域の特性を活かした経済成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

ステーショナリー市場と装飾品市場での拡販を目指し、ラインナップを拡充して桐箱のサイズを適正化する。2021年3月期に売上1,200万円を目標とする。

  • 目標:装飾品市場での拡販を目指し、21年3月期に450万円の売り上げを見込む。
  • 目標:2021年3月期には1,200万円の売り上げを目標とする。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。