ものづくり補助金平成26年度製造業石川県

アルミチューブ製造工程でのピンホールテスター導入による不良品発生防止機能の確立

株式会社トパテック

この事例のポイント

  • 目視による検品では見落としが発生し、不良品の排除が完全ではなくクレームの原因となっていた。
  • 材料のアルミ素材(スラグ)に異物が混入した場合や、プレス加工・搬送工程でチューブ胴部(肉厚0.12mm)にピンホールができた場合に、それを検知して不良品として工程から排除する品質…
  • ピンホールテスターが不良品を自動的に検知してピックアップするため、製品の顧客信用力や安全性が高まった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社トパテック
所在地石川県 輪島市
業種金属製品製造業
技術分野製造環境
従業員数38人
資本金1,000万円
設立1953年

事業の背景

当社は医薬品、化粧品、化成品など様々な用途のチューブ容器の製造・販売を行っており、主力のアルミチューブは内容物を光・水・空気から完全に保護できる。アルミ押出チューブ製造工程のピンホールの不良率は20万分の1程度と低いが、目視検品では見落としが避けられなかった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度目視による検品では見落としが発生し、不良品の排除が完全ではなくクレームの原因となっていた。
  • 納期・工程得意先から1日でも早い納品が求められており、ネックとなるピンホールの確認工程の短縮が必要だった。
  • 生産能力顧客要求に応えて他社との競争力を高めるため、不良チューブを検出して製品の信頼性・安全性・生産効率を上げる仕組みが必要だった。
  • 人手・技能ピンホール検品に常時2名を充てており、その人員を他の業務に振り分けられない状態だった。

やったこと

材料のアルミ素材(スラグ)に異物が混入した場合や、プレス加工・搬送工程でチューブ胴部(肉厚0.12mm)にピンホールができた場合に、それを検知して不良品として工程から排除する品質管理体制を構築した。具体的には、チューブの後部からゴム製パッキン状の治具を押し当てて光が漏れないようにした後、外側からチューブ胴部に光を当てる。チューブ内部からピンホールを通って漏れた光を光センサーで検知し、該当する個体を自動排出できるようにした。

検査測定ピンホールテスター

事業の効果

ピンホールテスターが不良品を自動的に検知してピックアップするため、製品の顧客信用力や安全性が高まった。これにより当社だけでなく納入先の川下事業者の信用力も向上した。ピンホールの確認工程に導入したことで納期を約10日間短縮でき、他社との差別化と顧客満足度の向上が実現した。従来常時2名で行っていた検品人員を他の業務に振り分けられるようになり、人材の有効活用にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    事業取組みの経緯で医薬品・化粧品向けチューブ製造という主力事業は読めるが、過去の取組との一貫性や戦略上の位置づけは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    得意先の「1日でも早く納品して欲しい」という要望や他社との競争力強化の必要性は読み取れるが、市場動向の数値や自社の強み・弱みの分析は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    ピンホール不良率20万分の1と目視検品の見落としが課題と具体的に認識され、テスター導入で納期を約10日間短縮と解決策の効果も示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    納期約10日間短縮と検品2名の人員を製造現場へ振り分ける効果が数字で示されているが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員38人の規模と常時2名での検品体制は読めるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の記述は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    製品のノンエアバック性や安全性、医薬品業界からの信用向上など選ばれる理由は読み取れるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入した検査の仕組み(ゴムパッキン治具と光センサーで自動排出)は説明されているが、中長期の課題検証やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    アルミチューブは医薬品・化粧品向けに用いられるとあるが、一般的な普及度や高付加価値化の水準を示す記述はわずかにうかがえる程度。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    川下の医薬品業界の信用力向上が示されるが、雇用創出や地域経済への波及効果は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果3

    検品人員2名の再配置や納期10日短縮という効果は読めるが、補助金投入額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    光センサーによる自動検知は先端技術の活用とも読めるが、サプライチェーン全体のイノベーションへの貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    石川県輪島市に所在することはわかるが、地域の特性を活かした付加価値創出や雇用拡大は事例には書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

1日でも早く納品して欲しい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。