ものづくり補助金平成26年度卸売業、小売業福井県

透析治療用の複数回穿刺(血管に針を刺す行為)練習可能な血管の開発と一般穿刺練習への応用

株式会社ホソダSHC

成果月産200〜300個の製造が可能となり

この事例のポイント

  • 透析患者の血管に針を刺す穿刺の練習モデルを求める医療現場の強いニーズに応えるため、人工透析患者の血管の質感や皮膚下で針を進める感覚を再現する練習用血管モデルの開発が必要だった。
  • 疑似血管の内皮をコーティングできる疑似血管製造装置を新たに開発・導入した。
  • 月産200〜300個の製造が可能となり。製造装置の導入により品質が安定し、疑似血液の漏れや腐敗が抑えられた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ホソダSHC
所在地福井県 福井市
業種その他の卸売業
技術分野デザイン
資本金2,000万円
設立1952年

事業の背景

株式会社ホソダSHCは繊維、食品原料などを扱う商社で、近年は医学部研修医向けの縫合練習キットを商品化するなど医療支援に事業分野を広げていた。医療現場から人工透析患者の穿刺練習モデルを求める強いニーズがあった。当初は疑似血管や皮膚を手作業で製造していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術透析患者の血管に針を刺す穿刺の練習モデルを求める医療現場の強いニーズに応えるため、人工透析患者の血管の質感や皮膚下で針を進める感覚を再現する練習用血管モデルの開発が必要だった。
  • 品質・精度疑似血液の漏れや腐敗、疑似皮膚・脂肪層を作る原材料の均質化のばらつきが多く、手作業では品質が不安定だった。
  • 生産能力手作業では製造量に限度があった。

やったこと

疑似血管の内皮をコーティングできる疑似血管製造装置を新たに開発・導入した。疑似皮膚・脂肪層の製造では、油分と水分をナノ化する工程の製造装置と、脂肪層材料の加熱整形を行う焼成装置を導入し、作業を均質化・効率化した。疑似表皮や疑似血液成分の分離混合には専用の製造装置を用いた。これにより手作業から機械化へ移行し、製造現場の声を反映して作業性も高めた。

  • その他人工血管モデル透析穿刺練習用
  • 加工機疑似血管製造装置血管内皮コーティング用疑似表皮・疑似血液成分の分離混合用製造装置脂肪層材料の加熱整形用焼成装置油分・水分のナノ化工程の製造装置

新しい製品・サービス:透析治療用の複数回穿刺が練習できる人工血管モデル。人体のような感覚で穿刺練習ができ、一般穿刺練習への応用も図る。

事業の効果

  • 月産200〜300個の製造が可能となり

製造装置の導入により品質が安定し、疑似血液の漏れや腐敗が抑えられた。製造能力が大幅に向上し、月産200〜300個の製造が可能となって原価を大幅に低減した。医療現場からは実際の血管に近いトレーニングモデルとして高評価を得た。全国でのセミナー開催などによる販売戦略が可能になり、国内外での需要拡大が見込まれる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    医学部研修生向け縫合練習キットなど医療支援への事業拡大が書かれ、人工透析向け血管モデルはその延長として位置付けられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    医療現場からの強いニーズに応えて開発したことが書かれ、実際の血管に近いと高評価を得たとあるが、市場規模や競合との比較は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    疑似血液の漏れや腐敗、原材料の均質化のブレといった課題を装置導入で解決し、月産200〜300個に生産能力を高めたと書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    月産2〜300個の製造が可能になり原価を大幅に低減したとあるが、付加価値額や賃上げの数値目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    医療現場の声を反映し、透析患者の老化血管や逆血などを再現した血管モデルとして高評価を得ていると、顧客と価値が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    他部位の血管・臓器モデルへの要望が医療現場から届いていると展望が書かれているが、遂行方法やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    人工透析患者向けの複数回穿刺を練習できる血管モデルという新分野で、新市場を開拓したと書かれている。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    医療現場の穿刺練習ニーズへの対応や国内外の需要拡大が見込まれると書かれているが、国が補助する理由は述べられていない。

  • 費用対効果2

    原価の大幅低減や月産能力の向上は書かれているが、補助金投入額に対する効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    医療機器練習用の新分野へ進出したことが書かれているが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

今後の展望

医療現場から中心静脈栄養の穿刺練習用血管モデルや、医療機器の使用練習に用いる臓器モデルへの要望が届いており、製造技術のさらなる応用への期待が高まっている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。