ものづくり補助金平成26年度学術研究、専門・技術サービス業山梨県

市場投入型かつオーダーメイド型の専門的洗浄剤提供事業

シナプテック 株式会社

この事例のポイント

  • 顧客から洗剤に関する相談が多く寄せられていたが、洗剤の機能性が高まって適切なものを選ぶのが難しくなっていた。
  • 顧客ニーズに応じた洗剤の試作品を提供するため、お客様ご要望シートを作成して営業時に活用した。
  • 開発の指針を出すのに数日かかっていたが、データベース化により半日程度で現実的な回答を提示できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名シナプテック 株式会社
所在地山梨県 甲府市
業種専門サービス業
従業員数6人
資本金330万円
設立2008年

事業の背景

設立当初は微生物を中心としたバイオ技術を活かして洗剤の開発・販売を始め、2009年に油汚れに強い洗剤「地球洗隊シリーズ オイルレッド」を発売した。ただし主力は研究開発とコンサルティングで、洗剤の開発・販売はメイン事業ではない。営業やコンサルティングの場で、洗剤に関する相談を多く受けるようになっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術顧客から洗剤に関する相談が多く寄せられていたが、洗剤の機能性が高まって適切なものを選ぶのが難しくなっていた。
  • その他市場ニーズを得ても、データとしてまとめておらず、営業と開発で活かせていなかった。
  • その他新規性・独自性の高い洗剤を開発して新しい顧客ニーズを獲得する必要があった。

やったこと

顧客ニーズに応じた洗剤の試作品を提供するため、お客様ご要望シートを作成して営業時に活用した。その結果、開発依頼は予想を大幅に超えて100件以上にのぼり、そのうち43件で製品開発の検討を行い、4案件に絞り込んで研究開発に取り組んだ。4案件は、泥を落としつつ蛍光増白剤を含まずに白みを増大させる洗剤、衣料クリーニング時に汗や臭いを落とす前処理用洗剤、太陽光パネル用の撥水撥油性洗剤、尿石を簡便に除去できる洗浄剤である。太陽光パネル用洗剤は依頼企業の現場で何度も検証し、汚れの落ち方や水・油分のはじき方を設計した。また化学物質や容器、顧客対応、使用原料などをデータベース化し、ノートパソコンやタブレットから共有できるようにした。

ソフトクラウド情報共有システム(原料・顧客対応のデータベース)

新しい製品・サービス:顧客ニーズに応じた洗剤4案件(泥落とし増白剤、衣料前処理用洗剤、太陽光パネル用撥水撥油洗剤、尿石除去洗浄剤)の試作・開発。太陽光パネル用洗剤は製品化をめざして研究中で、製品化したものはまだない。

事業の効果

開発の指針を出すのに数日かかっていたが、データベース化により半日程度で現実的な回答を提示できるようになった。開発時にも原材料の情報を素早く閲覧でき、効率的に取り組めるようになった。営業と開発の情報共有により確認作業が効率化し、それぞれの仕事に集中できる時間も増えた。既存製品では対応できない新規性・独自性の高い製品の開発に取り組み、新たな顧客ニーズを獲得した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    設立当初から洗剤開発を手がけ、バイオを活かした洗剤「オイルレッド」を2009年に発売したとの経緯は読み取れるが、今後の経営戦略上の位置づけは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    営業先で洗剤への相談が多いという外部ニーズと、バイオ・化学分野を得意とする自社の強みが結びつけられている。ただし競争優位の定量的な根拠は乏しい。

  • 課題の認識と解決3

    開発依頼が100件以上、検討43件、4案件に絞り込んだとの数字があり、課題認識は読み取れる。高付加価値化・成長につながる計画の具体性は薄い。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    従業員6人で4案件の試作・分析・テストを進めたとあるが、体制や事務処理能力の具体的な記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客要望シートで依頼が100件以上、洗剤は機能性が高まり選択が難しいという顧客課題、そして既存製品では対応できない独自性が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    データベース化と共有により、新案件への指針提示が数日から半日程度に短縮されたと書かれ、遂行方法の工夫は読み取れる。中長期の検証スケジュールは薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    油剥離効果が高く天然物由来の洗剤で、既存製品では対応できない新規性、独自性の高い製品開発と明記されている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    ベンチャーとして地域や社会に貢献したいという言及はあるが、波及効果や雇用創出の具体的数字は示されていない。

  • 費用対効果3

    クラウド共有で半日程度に短縮、100件以上の依頼から4案件に絞るなど効率化の数字はあるが、補助金投入額に対する費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    クラウドによる情報共有とデータベース化で開発や営業の効率化を図った点は読み取れるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    山梨の土地柄を活かして先端技術を発信したいとの言及はあるが、雇用創出や地域成長の具体的な数字は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

山梨から先端技術を発信、発展させていくことが目標とされている。

事業者の声

もうよちよち歩きと言っていられません。しっかりと収益を上げて、地域や社会に貢献したいと思っています

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。