ものづくり補助金平成26年度製造業長野県

省エネを可能にした凍結防止・融雪ヒーター用出力可変温度コントローラーの開発

山清電気株式会社

成果突入電流分の漏電ブレーカー容量を下げることができた

この事例のポイント

  • 凍結防止・融雪ヒーターには突入電流の発生や凍結防止に必要な電力以上に電力を消費してしまう問題がある。
  • CPU(マイクロコントローラ)、SSR(半導体式リレー)、温度センサーを使い、凍結防止及び加温に使う自己温度制御型ヒーターの起動時の突入電流を抑えた。
  • 突入電流分の漏電ブレーカー容量を下げることができた。CPUとSSRと温度センサーによる制御で、自己温度制御型ヒーターの起動時の突入電流を抑え、その分だけ漏電ブレーカー容量…

事業者のプロフィール

事業者名山清電気株式会社
所在地長野県 安曇野市
業種電気機械器具製造業
技術分野機械制御,情報処理
従業員数41人
資本金2,000万円
設立1974年

事業の背景

山清電気は1974年に水道凍結防止ヒーターの製造販売で創業した電熱器具の専業メーカーで、一般住宅用をメインに工場配管用、排水路用、融氷雪ヒーター、ロードヒーティングなどを扱い、国内トップの実績を持つ。製品開発では、ヒーターとコントローラーそれぞれにセンサーを付けて温度制御する「エコフィットヒーター」を開発し特許を取得しており、一般住宅用では主流になりつつある。大きな工場やマンション、融雪ヒーターなどに使われる自己温度制御特性ヒーターは起動時に突入電流が跳ね上がるため、ピーク時のブレーカー容量を確保しておく必要がある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力凍結防止・融雪ヒーターには突入電流の発生や凍結防止に必要な電力以上に電力を消費してしまう問題がある。
  • コスト・採算起動時の突入電流分だけブレーカー容量を高く契約する必要があり、電気料金がかさむ。

やったこと

CPU(マイクロコントローラ)、SSR(半導体式リレー)、温度センサーを使い、凍結防止及び加温に使う自己温度制御型ヒーターの起動時の突入電流を抑えた。これにより突入電流分の漏電ブレーカー容量を下げることができた。恒温槽を導入し、温度を一定に保ちながら様々な条件で試験を行った。基板加工機も導入し、基板を自由に加工できるようにした。CPUのプログラム開発とSSR駆動により突入電流回避機能の基本が可能となり、今後はヒーター特性・環境温度・種類別に見合ったプログラム開発を行って省エネ性能を高める。

検査測定恒温槽
加工機基板加工機

新しい製品・サービス:凍結防止・融雪ヒーター用の出力可変温度コントローラー

事業の効果

  • 突入電流分の漏電ブレーカー容量を下げることができた

CPUとSSRと温度センサーによる制御で、自己温度制御型ヒーターの起動時の突入電流を抑え、その分だけ漏電ブレーカー容量を下げることができた。突入電流回避機能の基本が実現し、今後はヒーター特性や環境温度に合わせたプログラム開発により省エネ性能をさらに高める。国内外のマーケット拡大も狙う。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    ヒーター専業で創業以来の実績はうかがえるが、本事例の事業計画と経営戦略の位置付けは具体的に書かれていません。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    ニッチ市場での実績や国内トップの実績が書かれ、競争上の強みはうかがえるが、市場動向との関係は具体的に書かれていません。

  • 課題の認識と解決3

    突入電流による大きなブレーカー容量や高い契約容量が課題として示され、省エネと電気料金削減で解決を図る方向は読み取れます。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    省エネ・節電を目指すとありますが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていません。

  • 事業を進める体制2

    担当者が扱いやすい仕様を目指すとあり、開発の進め方はうかがえるが、人材や事務処理体制は書かれていません。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    工場配管など大型施設をターゲットにし、電気代を抑えたいというニーズが高いと具体的に書かれています。

  • 事業化までの道筋3

    試験と節電データ蓄積を経て販売につなげる流れは示されるが、スケジュールや課題解決の方法は具体的ではありません。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    突入電流を抑えた出力可変温度コントローラーで、特許取得済みのエコフィットヒーターという独自性が示されています。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    寒冷地の水道凍結防止や安全・安心を守る社会的役割が書かれ、国が支える理由はうかがえるが波及効果は具体的ではありません。

  • 費用対効果2

    電気代削減と契約容量の低減が示されるが、補助金投入額に対する効果の数値は書かれていません。

  • イノベーションへの貢献2

    温度制御のセンサー活用は書かれるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は具体的に書かれていません。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    長野県など寒冷地での事業という地域性はうかがえるが、雇用や地域経済への効果は書かれていません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後はこの基本をもとにヒーター特性・環境温度・種類別に見合ったプログラム開発を行い、省エネ性能を高める。

事業者の声

工場配管など大型施設での用途をターゲットに、担当者が扱いやすい仕様を目指してさらに作り込んでいるところ。電気代を抑えたいというニーズはすごく高い。節電データをさらに蓄積し、それを武器に販売につなげていきたいと考えています

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。