ものづくり補助金平成26年度製造業長野県

PPS樹脂加工金型の高精度化によるFCV部品の軽量化

株式会社みやま

この事例のポイント

  • 重量1kgレベルの大型PPS成形品は国内樹脂メーカーではほとんど対応できず、金属部品から樹脂への置き換えが進まない。
  • 平成26年度補正ものづくり補助金を活用し、CNC3次元測定機を導入した。
  • CNC3次元測定機の導入により、金型修正のデータを緻密かつスピーディに取得できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社みやま
所在地長野県 茅野市
業種プラスチック製品製造業
技術分野精密加工
従業員数60人
資本金4,000万円
設立1947年

事業の背景

同社は1947年創業で、PPS(ポリフェニレンスルファイド)成形を中核とする樹脂成形メーカーである。1995年からPPSに先んじて取り組み、特有のガスとバリの問題を解決する金型づくりと成形のノウハウを蓄積してきた。自動車メーカーは燃費向上とコスト低減のため、金属部品の樹脂化を進めようとしている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力重量1kgレベルの大型PPS成形品は国内樹脂メーカーではほとんど対応できず、金属部品から樹脂への置き換えが進まない。
  • 品質・精度PPS大型成形は設備と金型技術が品質を左右するが、金型修正のデータを緻密かつスピーディに取得する手段が不足していた。
  • 新製品・新技術成長が期待されるFCVの軽量化に向けて、金属部品を高精度な樹脂部品に置き換える必要があった。

やったこと

平成26年度補正ものづくり補助金を活用し、CNC3次元測定機を導入した。これにより金型修正のデータを緻密かつスピーディに取得できるようになった。その結果、高性能な金型を低コストで製作することが可能になった。この金型によりFCV部品の樹脂化を実現し、量産化への体制も整えた。

検査測定CNC3次元測定機

新しい製品・サービス:FCV部品の樹脂化(PPS大型成形品)

事業の効果

CNC3次元測定機の導入により、金型修正のデータを緻密かつスピーディに取得できるようになった。高性能な金型を低コストで製作できるようになり、FCV部品の樹脂化が実現した。量産化の体制も整い、自動車メーカーへの樹脂部品供給拡大を目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    光学機器部品の成形から始まりPPS成形のパイオニアとして成形技術を追求した経緯が書かれ、FCV部品樹脂化への一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    450tクラスの大型成形設備と、国内樹脂メーカーではほとんど対応できない1kg級大型品への対応が強みとして具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    金属から樹脂への置き換えという課題認識と、金型修正データの取得で高性能金型を低コスト製作する方針が書かれているが、事業計画の数値は薄い。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    従業員60名、各担当者による毎日の定時内部パトロールなど品質管理体制が書かれ、量産化への体制づくりにも触れている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    FCV部品の軽量化・低コストのニーズに対し、PPS成形品への置き換えという製品価値と、自動車メーカーへの供給拡大の狙いが明確に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    平成29年度事業では自動アウトサート加工技術の確立が目標とされるが、遂行方法やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    金属部品の樹脂化は一般に普及していない分野で、1kgレベルの大型PPS成形品は国内樹脂メーカーでほとんど対応できないと書かれている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    FCVの軽量化・低燃費・低コスト化への自動車産業の要請が書かれ、部品の樹脂化による波及は示されるが、雇用や経済波及の数字はない。

  • 費用対効果2

    補助金額や付加価値増加額などの費用対効果を示す数字は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    自動アウトサート加工技術による金属と樹脂の一体化というサプライチェーン上の技術革新が書かれているが、デジタル技術の活用は薄い。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    成長産業であるFCV市場への進出と金属から樹脂への置き換えが書かれ、産業構造の変化に関わる内容がうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    岡谷・茅野の地域に関する記述はあるが、地域特性を活かした雇用や地域成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

大きな成長が期待されるFCV市場の開拓と、自動車メーカーへの樹脂部品の供給拡大を目指している。

  • 目標:重量1kgレベルの大型成形品は国内樹脂メーカーではほとんど対応できない
  • 目標:450tクラスの大型成形が可能な設備を持つ

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。