ものづくり補助金平成26年度製造業長野県

高精細な木製立体加工の生産性の向上及び製品実現化に向けた試作開発

ヒットコンポジット株式会社

この事例のポイント

  • 既存設備では高精細な木製立体加工ができず、製品化できなかった。
  • 高精度な木製立体加工ができる3Dターニングマシン(異形物加工機)を導入した。
  • 高精細な異形物加工機とCAD/CAMソフトの導入により、製品化や試作開発の時間的効率化と品質向上が図れた。

事業者のプロフィール

事業者名ヒットコンポジット株式会社
所在地長野県 上伊那郡箕輪町
業種木材・木製品製造業
技術分野デザイン,情報処理,立体造形
従業員数6人
資本金2,000万円
設立1987年

事業の背景

1987年創業のヒットコンポジットは、ゴルフクラブのカーボンヘッドの研磨・塗装から組立を手がけていた。バブル崩壊後はゴルフ製品の生産が安価な海外へ移り、国内のゴルフブームも衰退した。2001年から木製ルアーの製造に事業を転換し、2003年に自社ブランド「WooDream」を立ち上げた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力既存設備では高精細な木製立体加工ができず、製品化できなかった。
  • 人手・技能試作開発や製品化に時間がかかり、後工程の手間も多かった。
  • 品質・精度汎用切削加工の機械では加工精度が十分でなく、形状を均一にすることが難しかった。

やったこと

高精度な木製立体加工ができる3Dターニングマシン(異形物加工機)を導入した。3D-CADによるNC切削加工の機械で、汎用切削加工機より高精度な加工を可能にし、後工程の効率化も図った。同時にCAD/CAMソフトを導入し、製品化と試作開発の時間を短縮した。導入後は、ルアーの形状が均一になり、精度の高さを実感している。

加工機高精細な異形物加工機(3Dターニングマシン)
ソフトCAD/CAMソフト

新しい製品・サービス:高精細な木製立体加工による、バスフィッシング・渓流釣り・海釣り向けを含むルアーの製品ジャンル拡大と、木製の什器、仏具、木の遊具などの試作開発。

事業の効果

高精細な異形物加工機とCAD/CAMソフトの導入により、製品化や試作開発の時間的効率化と品質向上が図れた。最新設備による高精細かつ形状の安定化も実現した。ルアーの形状が均一になったと顧客から評価され、展示会を通じて様々な分野から試作の依頼が生まれている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    1987年創業のカーボンヘッド研磨から2001年の木製ルアー転換、2003年の自社ブランド確立と、事業の流れが一貫して記述されている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    ゴルフ市場衰退や海外シフトを背景に釣具へ転換したと書かれるが、強みを数値で示す記述は少ない。

  • 課題の認識と解決4

    海外シフトや市場衰退という課題を認識し、高精度加工で製品ジャンルを広げる方向が記述されている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値や賃上げの目標値は示されていない。展示会からの試作依頼増加がうかがえる程度である。

  • 事業を進める体制2

    社長の判断で導入したことはわかるが、従業員6名の体制や事務処理能力への言及はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    加工精度による形状の均一化を顧客が評価し、バスプロの使用や大会受賞で選ばれる理由が書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の試作依頼やコラボの進行は書かれているが、スケジュールや課題解決の方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    木製ルアーは経験のない釣具分野で、高精度加工による複雑形状の製品を展開しており、高付加価値化が読み取れる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    木製品の将来性や介護・看護分野への広がりがうかがえるが、雇用や波及効果の記述はない。

  • 費用対効果2

    導入効果は形状の均一化など定性的な記述にとどまり、投入額に対する効果の数値はない。

  • イノベーションへの貢献2

    CAD/CAMによるNC加工の導入はあるが、サプライチェーンへの貢献や新しいビジネスモデルの記述は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    長野県箕輪町の企業として木製品を製造する点は読み取れるが、地域特性を活かした雇用拡大の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

木製品は人と環境にやさしい素材として注目されており、介護・看護分野などでも木の温もりや手触りが見直されると見込んでいる。

事業者の声

自分たちが夢見られるものを作らない限りは、使う人が夢を見られない。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。