ものづくり補助金平成26年度製造業京都府

IT活用とものづくりを融合した高度なコンサルティング販売で快眠を実現する

大東寝具工業株式会社

この事例のポイント

  • 直営店の立地が工場地帯で交通の便が悪く、寝具や雑貨の売り上げが伸び悩んでいた。
  • お客様のカスタマイズ仕様データを電子化し、検索できるデータベースを構築した。
  • カスタマイズ仕様データベースはまだ数か月の運用段階で、売上への効果はまだ出ていない。

事業者のプロフィール

事業者名大東寝具工業株式会社
所在地京都府 京都市
業種繊維工業
従業員数23人
資本金1億円
設立1963年

事業の背景

大正14年創業の布団製造業者で、室町の問屋に卸す業態から始まり、直接販売、ネット通販へと事業形態を変えてきた。ネット通販は売り上げを伸ばしたが、仕入れ販売のため利益は少なかった。睡眠環境の提案を新たな経営理念とし、睡眠健康指導士の資格を全社員が取得して、睡眠のプロフェッショナルを目指してきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑直営店の立地が工場地帯で交通の便が悪く、寝具や雑貨の売り上げが伸び悩んでいた。
  • 販路・情報発信ネット通販では他社製品の仕入れ販売が中心で自社商品がほとんどなく、原価と通販手数料が高く利益が出にくかった。
  • 人手・技能オーダーメイドのカスタマイズ仕様が紙の伝票で管理され、リピート注文の際に伝票を探す必要があり、すぐに対応できなかった。
  • 生産能力既存の縫製用ミシンは対応できる生地の厚みに限界があり、厚手の生地を使う顧客の要望に応えられないことがあった。

やったこと

お客様のカスタマイズ仕様データを電子化し、検索できるデータベースを構築した。従来の顧客管理受注システムと統合し、社内ネットワークに加えて社外からモバイル機器でもアクセスできるようにした。仕様項目を見直して共有化と見える化を進めた。厚手の生地に対応できる縫製用ミシンをミシンメーカーと共同開発して導入し、布団からクッション、枕まで対応できる幅を持たせた。モバイルアクセスを活用して「ねむりの宅配」サービスを始め、顧客の寝室で寝具や寝室のカスタマイズの相談を受けられるようにした。

加工機厚手生地対応ミシン
ソフト顧客管理受注システム(カスタマイズ仕様データベース)
その他モバイル機器

新しい製品・サービス:厚手の生地に対応する縫製用ミシンと、カスタマイズ仕様データベースによる受注管理の仕組み。

事業の効果

カスタマイズ仕様データベースはまだ数か月の運用段階で、売上への効果はまだ出ていない。仕様データベースの構築により、リピートオーダーへの対応が以前より速くなったと声が寄せられている。仕様項目の見直しで共有化と見える化ができた。寝室まで入って寝具から住宅リフォームまで提案でき、眠れる空間の創造につながると考えている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性4

    1925年創業から販売・ネット通販・睡眠指導へと段階的に変革し、今回の取組も「眠れる空間の創造」へ一貫して位置付けられています。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    量販店との価格競争を避け、睡眠の質を重視する京都の顧客に向けた提案型販売が示されていますが、競争優位の定量的根拠はありません。

  • 課題の認識と解決3

    紙伝票探しによる対応遅れを課題と認識し、データベース化で解決する方針が示されていますが、付加価値向上の見込みは定量化されていません。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    付加価値や賃上げの目標値は記載がなく、「具体的な成果、売上への効果はまだ出ておりません」と書かれています。

  • 事業を進める体制3

    従業員23人で社員全員が睡眠健康指導士を取得している点は読み取れますが、補助事業の推進体制や事務処理面の記述は乏しいです。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ターゲットは眠りや生活の質を高めたい京都の意識の高い顧客と明記され、量販商品との違いや選ばれる理由も示されています。

  • 事業化までの道筋2

    データベース構築後まだ数か月で運用中とあり、今後の中長期スケジュールや課題の解決方法は示されていません。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    オーダーメイド寝具や特注ミシン、睡楽上布など差別化商品が挙げられていますが、価格や市場水準を示す数値はありません。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    京都の伝統的な寝具製造の継承や文化発信が示されていますが、雇用創出や経済波及の規模は書かれていません。

  • 費用対効果1

    補助金額や費用対効果、生産性の数値は記載がなく、「具体的な成果、売上への効果はまだ出ておりません」とあります。

  • イノベーションへの貢献3

    顧客データベースをモバイルから社外アクセス可能にし、「ねむりの宅配」で訪問相談に活用する点が示されています。

政策面60%
  • 成長分野への進出3

    寝具から寝室インテリア、住宅リフォームへ事業を広げ「睡眠環境」の提案に転換する点が示され、事業構造の変化が読み取れます。

  • 地域経済への波及3

    京都の伏見で京座布団や京和晒綿紗など地域の製法を活かし、眠りの文化を京都から発信する点が示されています。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

寝具から発展させて睡眠環境の提案から寝室、住宅リフォームまで事業を広げていく。寝具から生まれた商品群を輸出も含めて展開する。オーガニックコットンを使った商品も企画している。

事業者の声

これまでは伝票を探し出して、そこから新たなカスタマイズを行うのに時間を要しましたが、本事業の成果で、スピーディになったとのお声を頂きました。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。