ものづくり補助金平成26年度製造業大阪府

小規模木工業者の活性化へ向けた新サービスを構築

株式会社万代

成果テーブル天板の加工時間(1部材あたり) 1日→時間→1日→時間

この事例のポイント

  • 住宅や店舗向けの別注家具は短納期化の要求が増えており、家具市場では海外からの低価格製品との価格競争も年々激しくなっている。
  • 会長を総責任者とする4名で補助事業の実施体制を整え、木工用NC(数値制御)マシニングセンターを導入した。
  • テーブル天板の加工時間(1部材あたり) 1日→時間→1日→時間。複雑な形状のテーブル天板の加工時間が1日から1時間に短縮され、生産性が大きく向上する。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社万代
所在地大阪府 松原市
業種木材・木製品製造業
従業員数30人
資本金2,500万円

事業の背景

同社は家具の基礎となるベニア板やランバーボード、表面仕上げ用の化粧板を製造し、家具木工業者に販売・配送している。建材メーカーと内装業者を子会社に持ち、大阪近郊の小規模な家具木工業者約230社と取引している。家具市場では低価格志向の消費者が増える一方、天然木や別注デザインなど付加価値の高い家具への潜在的な欲求もある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力住宅や店舗向けの別注家具は短納期化の要求が増えており、家具市場では海外からの低価格製品との価格競争も年々激しくなっている。
  • 生産能力事業規模の小さな家具木工業者は思うような設備投資ができず、一定規模以上の案件も受注できないなど苦戦している。
  • その他取引先の業者がこうした課題を解決できなければ、同社の売上を伸ばすことも、今後の事業継続も危ぶまれる。

やったこと

会長を総責任者とする4名で補助事業の実施体制を整え、木工用NC(数値制御)マシニングセンターを導入した。同社内に専用のサポート窓口を設け、家具木工業者は図面データを送るだけで納期や価格の回答を即座に得られるようにした。同社が材料を手配して加工を行い、自社の強みである配送ネットワークを使って迅速に納品する。取引先が同社設備を自社の設備のように自由に利用できる環境を作り、新たなサービス事業として展開した。

加工機木工用NC(数値制御)マシニングセンター

新しい製品・サービス:小規模家具木工業者向けの機械加工受託サービス

事業の効果

  • テーブル天板の加工時間(1部材あたり) 1日→時間→1日→時間
  • 加工価格(1部材あたり) 40,000円→10,000円

複雑な形状のテーブル天板の加工時間が1日から1時間に短縮され、生産性が大きく向上する。加工価格も外注時の40,000〜50,000円から大幅に抑えられ、低コスト化に寄与する。家具木工業者は独自のアイデアを受注元へ提案できるようになり、競争力の強化につながる。他府県に流れていた案件を取り戻し、中国などとのコスト競争にも対抗できると期待されている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.2 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    創業以来、小規模家具木工業者の役に立つことを追求してきたという想いを、本サービスの構築という事業展開に結び付けている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    大阪近郊の小規模家具木工業者約230社と取引し、自社トラックで当日配送する体制を持つことを強みとして活かしている。

  • 課題の認識と解決4

    短納期化や価格競争という課題を示し、加工時間を1日から1時間に縮める具体的なサービスで解決を図っている。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    加工時間が1日から1時間、外注4万〜5万円が1万〜5万円程度と数字が示され、2020年の売上1億6千万円という目標も挙げている。

  • 事業を進める体制4

    長尾会長を総責任者とする4名で実施体制を整え、専用のサポート窓口も社内に設けると記されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    対象は小規模家具木工業者で、図面送付で納期と価格を即座に回答するという、選ばれる理由が具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    関東への営業拠点設置や2020年の売上見込みは示されるが、課題解決の進め方や詳細な工程は具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    高付加価値家具への潜在的な欲求に触れているが、本サービス分野の普及度や認知度については書かれていない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    大阪を中心とした小規模家具木工業者の生産性向上と活性化に寄与し、他府県に流れた案件を取り戻すとされている。

  • 費用対効果3

    加工時間の短縮と低コスト化に寄与すると書かれているが、補助金額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    工作機械の稼働状況確認や加工データ入力をインターネットで行う受注システムの運用を目指していると書かれている。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    低価格志向の市場と海外製品との競争激化には触れるが、成長分野への構造転換という位置付けまでは書かれていない。

  • 地域経済への波及4

    大阪近郊の小規模家具木工業者の生産性を高め、地域の業者同士の結束や活性化につなげるという地域性が明確である。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は関東市場に営業拠点を設けてサービスの売り込みを図る。平成32年(2020年)にはこのサービスで売上を見込んでいる。インターネットを利用し、工作機械の稼働状況の確認や加工に必要なデータの入力などが簡単にできる受注システムの運用を目指している。

事業者の声

家具木工業者が当社所有の設備を自社の設備のように利用できるサービス

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。