ものづくり補助金平成26年度製造業和歌山県

小袋専用包装機の導入により大幅な生産性UP、品質の向上を実現

株式会社 いなみの里梅園

成果包装作業の従業員数 3名→1名

この事例のポイント

  • 梅干しの個別包装を手作業で行っており、時間がかかっていた。
  • 小袋専用の包装機を導入し、これまで手作業で行っていた梅干しの個別包装を機械化して品質の安定化を目指した。
  • 包装作業の従業員数 3名→1名。小袋専用包装機の導入により生産能力が大幅に向上し、包装は約10倍の速さになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社 いなみの里梅園
所在地和歌山県 印南町
業種食料品製造業
技術分野デザイン,表面処理
従業員数4人
資本金1,000万円
設立1998年

事業の背景

同社は紀州産の南高梅を使い、梅の二次加工品(調味加工した梅干し)を製造・販売している。原料は自家農園と契約農家の梅のみを使用し、自社工場で塩抜き・調味加工・包装を行う。商品は食品卸売業者経由で関東・関西の大手百貨店に流通するほか、一般個人客向けに通信販売も行っている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能梅干しの個別包装を手作業で行っており、時間がかかっていた。
  • 品質・精度手作業の個別包装では不良品(皮破れ)が発生していた。
  • 生産能力従業員の負担を減らし売上を増やすためには、個別包装の自動化が必要だった。
  • 販路・情報発信新たな販路を広げるには、若年層など新たな顧客層を掘り起こす必要があった。

やったこと

小袋専用の包装機を導入し、これまで手作業で行っていた梅干しの個別包装を機械化して品質の安定化を目指した。導入後は、従業員3名が手作業で約1時間に約300個を包装していたのが、1名で1時間あたり約1000個の包装ができるようになった。導入後は不良品率が15%から3%以下に減少した。機種の微調整に手間取ったため、メーカー担当者と何度も調整を行い、その後は専務と製造部門担当者が主導して本格稼働に至った。

加工機小袋専用包装機

新しい製品・サービス:桃の果汁を使用したデザート感覚の「桃風味梅干し」

事業の効果

  • 包装作業の従業員数 3名→1名
  • 包装能力 300個/時間→1,000個/時間
  • 不良品率 15%→3%

小袋専用包装機の導入により生産能力が大幅に向上し、包装は約10倍の速さになった。これにより短納期化が実現し、得意先の要望に迅速に応えられるようになった。不良品率も15%から3%以下に下がり、品質とコストの面で改善が進んだ。手作業の個別包装が無くなったことで、従業員を他の作業に振り向ける時間も増えた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    1998年設立、20年あまりの業歴で梅の二次加工を手がけ、刻印梅干しや桃風味梅干しなど商品展開の一貫性がうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    キャラクター刻印や桃風味で他社に先駆け商品企画できる強みが示されるが、市場データとの対比は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    手作業の個別包装で1時間約300個から約1000個へ、不良品率15%から3%以下へという課題認識と改善の数字がある。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    生産能力が約10倍、個別包装の機械化で従業員の時間を営業に振り向けるなど、数値つきの成果が示されている。

  • 事業を進める体制3

    専務・製造部門担当者が導入後の運用を主導し本格稼働に至ったと書かれるが、体制の詳細は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    若年層の梅干し離れに対し単品個別包装を訴求する狙いや、百貨店・通販など顧客層が具体的に述べられている。

  • 事業化までの道筋3

    メーカーとの調整、桃風味の重点販売、新商品開発と展示会での発信など今後の進め方が書かれるが、スケジュールは乏しい。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    梅干しの刻印やデザート感覚の桃風味など、同分野の中で差別化した商品を企画している点がうかがえる。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    地域の梅産業や南高梅農家との契約栽培に触れるが、国が補助する経済波及効果の記述は限定的。

  • 費用対効果3

    生産能力10倍や不良率低下という効果は示されるが、補助金額に対する費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    和歌山県印南町の南高梅を原料とする地域特産の梅干し事業で、地域資源の活用はうかがえる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

桃風味梅干しの販売に力を入れるとともに、既存の得意先にとらわれない新分野への積極的な展開を進める予定である。和洋菓子の製造会社とのコラボレーションの事業化も進められている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。